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スズキ工業株式会社 小矢部工場(小矢部フロンティアパーク)

最新設備と技術でオーダーに応える自動車ボディの金型メーカー

創業以来一貫して自動車ボディの金型製作に携わってきたスズキ工業(株)。自動車メーカーからの要求の高度化に応じて設備と技術を整えてきた。2007年、小矢部フロンティアパークに最新の設備を備えた小矢部工場を建設。海外からの需要増にも対応できる体制づくりを構築した。技術を支える人材の育成にも熱心である。

自動車ボディの金型一筋に

スズキ工業(株)(本社 静岡県田方郡函南町)が沼津市で創業したのは1962年。現在、本社のある函南工場のほか、静岡県駿東郡清水町に的場工場がある。富山県小矢部市の小矢部フロンティアパークで小矢部工場が操業を開始したのは2007年4月。
「当社は創業以来、自動車のボディの金型製作一筋でやってきました。昭和30年代に現在ある金型メーカーのほとんどがスタートしたのですが、当社もその中の一つで今年で46年になります。自動車のボディは全て曲面で構成されていることもあって、金型をつくることの難しさもさることながら、つくってからの調整に手間がかかります。要するに、試作段階で大丈夫というだけでなく、実際にお客様のプレス機を使って生産したときにOKなものをつくらねばならないのです。しかも、鉄は生ものなどといわれる通り、同じ工場の同じ時期に製造された鉄板であっても微妙に品質が異なることがあり、それが精度の差となって出てくることがあるのです。」
なかなか計算どおりにいかない自動車ボディの金型作りの難しさを語るのは、鈴木一郎代表取締役。また、自動車ボディのプレスは複数工程のために、それらの金型すべての調整が必要になってくるという。
「当社では軽自動車から普通乗用車、トラックやバスにいたるまで、ボディと名のつくものはどこのメーカーのものでもつくります。我々の業界には系列というものはありません。ボディの金型需要は新車開発やモデルチェンジによって発生し、その際には膨大な数の金型が必要になります。ただ、新車はそう度々出るものではありませんから、一社からのオーダーだけでは金型メーカーは成り立たないのです。」
国内だけでなく海外からの需要も多い。同社でも海外の自動車メーカー向けが2割を占め、この割合は一層増える傾向にあるという。

鈴木社長(左)。小矢部工場の外観 。(右)
鈴木社長(左)。小矢部工場の外観 。(右)

技術変革にあわせた工場の適地をさがし

「創業の頃は鋳物の塊を削岩機のようなもので削り、まるで石屋さんのような現場でした。まさに職人技の世界でしたが、それが段々設備産業に変わっていきます。コンピュータ制御の工作機械が使われるようになり、仕事のやり方も工場の体制も変化していきます。当社でもそういった技術変革に対応するかたちで、工場の建設・移転、並びに設備投資を行ってきました。」
小矢部フロンティアパークへの進出も、そうした流れの中に位置づけられると鈴木社長。金型自体が大型化の傾向にあり、それにあわせて大型の工作機械を導入するため十分な敷地を確保する必要があった。
「進出先の一番の条件は土地価格でしたが、本社近くには条件にあてはまる場所が見つかりませんでした。候補地の範囲をどんどん拡げていき、本社から400km圏内にまで延ばしてやっとめぐりあったのが、ここ小矢部フロンティアパークです。土地の広さは申し分ないし、高速道路のインターへのアクセスのよさも魅力でした。本社と離れていることはマイナスでなく、むしろプラスになると思っています。」
離れていることで、他工場のやり方にとらわれることなく、新しい発想のもとで仕事に取り組めるのではないかという。

工場内部 (左)。製作に没頭している社員(右)。
工場内部 (左)。製作に没頭している社員(右)。

"いつか金型学校をつくる"を夢に

敷地約10,000坪に約1,100坪の工場が建ち、最新の機械設備が並ぶ。同工場の従業員は25名、ほとんどが地元採用である。
「人の採用面でもたいへんうまくいきました。こちらの人はたいへん粘り強く仕事に取り組んでくれます。欲をいえば、もう少し自己主張というか、自分の考えを押し通すくらいの積極性がほしいですね。金型製作というと伝統的な技術のイメージがありますが、技術の進化のスピードは早く、常に新しいやり方、アイデアが求められています。いいかえれば”素人考え”が可能性を生む現場でもあるのです」
独自にものを考えられる能力のある人材、機転がきき対応能力ある人材の育成が会社の力を高めていくと鈴木社長。
同社では、未来ビジョンとして”金型学校を持つ企業になる”ことを掲げている。
「金型づくりを専門に教える学校とか学部が国内にはありません。そういう意味では遅れている業界なのです。めざそうという人が少ないのもそれが一因だと思います。それで当社の夢として、いつか金型製作を教える学校をつくれるようになりたいと。金型製作はまだできあがっていない、たいへん面白い分野だと思います。」(2008年8月取材)
 

オフィスの風景。
オフィスの風景。

▼団地の詳細情報
小矢部フロンティアパーク

 

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