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株式会社ジーエスエレテック九州(オフィスパーク大村)

自動車の“抹消神経”、ワイヤーハーネスを供給する九州の生産拠点

自動車用電装部品、ワイヤーハーネスの専門メーカー(株)GSエレテックが九州の生産拠点として(株)ジーエスエレテック九州を設立。2007年4月から大村市のオフィスパーク大村で操業を始めた。GSEグループの生産補完のベースであるとともに、中国、東南アジアへの生産設備供給の拠点としても期待されている。

九州における供給体制確立と人材確保

(株)ジーエスエレテック九州の親会社、(株)G.Sエレテック(本社 愛知県豊田市)は創立1969年。自動車用ワイヤーハーネスの製造を始め、1971年に社名を神星ハーネス(株)とする。現在の社名に変更したのは1998年。ちなみに社名のGはGLOBAL(世界的)、SはSATISFACTION(満足)、エレテックはELECTRIC(電気)&ELECTRONIC(電子)TECHNOLOGY(技術)が由来。本社・豊田工場の他、愛知県半田市に衣浦工場、三重県菰野町に菰野工場があり、米国やメキシコなど海外にも生産拠点を持つ。
同社100%出資の(株)ジーエスエレテック九州の設立は2006年7月。長崎県大村市のオフィスパーク大村での操業開始は2007年4月である。
「部品の現地調達が前提となっている今、当社においても九州における供給体制を確立するための生産拠点が必要でした。同時に、GSEグループの生産補完基地としての位置づけもありました。補完の目的の一つはリスク管理。地震等の災害によって他工場の生産がストップしてもカバーできる体制づくりです。もう一つは人材と生産場所の確保。有効求人倍率が2を超えている愛知県のエリアでは優秀な人材を集めることは至難の技です。また、生産のための適地を探すのも困難になっていました。」
九州進出の目的を説明してくれたのは鈴木哲二常務取締役。特に人材の確保を長崎における事業展開のメリットとして期待していたという。
「当初は別の県の団地が進出先の候補になっていたのですが、道路が狭く大型トラックの出入りが不便等の理由で再考となり、そこで以前からオファーのあった当地が候補として急遽浮上することになりました。インフラ面、環境面では申し分なく、長崎自動車道のインターチェンジにも近く、九州に展開している取引先へのアクセスにも問題はないことが決め手となったようです。」

社屋の外観、右は鈴木哲二常務取締役。
社屋の外観、右は鈴木哲二常務取締役。

さまざまなタイプのサブハーネスを製造

敷地約15,000平方メートルに建築面積約5,000平方メートルの工場が立つ。従業員170名はほとんど地元大村市からの採用。8割以上が女性で正社員としての雇用である。親会社と同じく、ワイヤーハーネス、リードワイヤーをはじめとする自動車電装部品を製造する。
「ハーネスはセンサーやコンピュータ、アクチュエータをつなぐたいへん重要な部品で、人の体にたとえるなら神経や血管の役割を果たします。大きくメインハーネスとサブハーネスとに分類され、メインハーネスはさしずめ脊髄、サブハーネスは末梢神経といったところでしょうか。」
同社は自動車の“末梢神経”であるサブハーネスの専門メーカーであり、さまざまなタイプとサイズのワイヤーハーネスを親会社とあわせると月に1千万本を生産。品質、納期に対するシビアさで知られる自動車産業にあって、高度な固有技術と厳格な品質管理体制によって信用を獲得している。
「こちらの工場は操業してまだ8ヶ月ですが、人員の確保が予想以上にうまくいったこともあり、年度の売上目標を大きく上回りそうです。一年目ですから技術的にはまだまだ発展途上ですが、その分今後の能力アップが楽しみです。また、男性社員の多くが親会社で教育を受けている段階で、彼らが戻ってきてからが会社としての本当の勝負が始まると思っています。」

部品組立ラインの様子(左上)。主にワイヤーハーネスの製造を行なっている(右下)。
部品組立ラインの様子(左上)。主にワイヤーハーネスの製造を行なっている(右下)。

高付加価値化と生産設備の輸出をめざし

同社では高付加価値化をめざし、組付品への対応もしているが、さらに電装部品組立のラインを整えることでより広いニーズにも応える体制をつくっている。また、生産技術の向上にも努め、産業用ロボット等を使った自動化の推進などの研究開発も行っている。自動車産業以外の分野の開拓にも積極的だ。
「当社の今後の大きな目標として、部品メーカーに終わらず、工作機械も含めた生産設備を供給できる企業になろうというものがあります。中国や東南アジアへ自社開発した機械を輸出することをめざしており、そのための拠点となるべく、ジーエスエレテック九州が成長することを期待しているのです。」
長崎県や大村市のバックアップに応えるべく地元の活性化にも貢献したいと鈴木常務。地域社会から信頼される企業づくりをめざしている。(2007年12月取材)

工場内の作業風景。
工場内の作業風景。

▼団地の詳細情報
オフィスパーク大村

 

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