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株式会社TOS(能登中核工業団地)

個別ニーズに細かく対応し、環境に配慮したカレンダー製造で業務拡大

日めくりカレンダー発祥の地、大阪に本社を置く(株)杉本カレンダーと(有)トーシンの共同出資で能登中核工業団地に設立された(株)TOS。一貫生産ラインで製造されるカレンダーは全国に送られている。高品質と価格競争力だけでなく、紙製のコイルを使ったエコカレンダーなど商品開発力も評価されている。

車内広告との出会いから進出を決意

(株)TOSは大阪に本社を置く1907年(明治40年)創業の老舗(株)杉本カレンダーと、同じく大阪に本社を置く(有)トーシンによって50対50の共同出資で設立された。TOSの名はトーシンのTと杉本カレンダーのSをとったものである。2004年に石川県羽咋郡志賀町の能登中核工業団地に工場を建設した。
「杉本カレンダーから新たな工場を建設して日めくりカレンダーを印刷してほしいとの要請があったため、かねて目をつけていた能登中核工業団地への立地を決断したのです。」
以前から能登中核工業団地に関心をもっていたと語るのは、(有)トーシンの社長でもある太野垣富夫社長。
「商用で金沢にきたときに、たまたま北陸本線のサンダーバード号の車内広告で能登中核工業団地のことを知りました。日帰りのスケジュールを変更して、その日のうちに事業主体の地域振興整備公団(現中小企業基盤整備機構)に連絡をとって当地を視察したのです。そのときにはもう取得する場合の候補区画も絞っていました。」
新工場を建設するならここ以外にないと決めていたという。
「家内が石川県珠洲市出身で土地勘もありましたし、能登の人たちは勤勉で我慢強く、真面目な人柄であることもわかっていました。本社や三大都市圏、用紙調達先との交通アクセスがよいこと、地元自治体の熱意や手厚い優遇措置が用意されていたことも決定要因になりました。また、能登には産業が少なく、出稼ぎの人が多いのですが、私どもの会社が進出することで地域の活性化に貢献し、少しでもお役に立つことできればという気持ちもありました。」

工場外観と太野垣代表取締役社長。
工場外観と太野垣代表取締役社長。

製紙メーカーへの近さも魅力に

能登有料道路西山I.Cまで約8km、国道249号まで約2kmという立地は、富山県の製紙メーカーから毎日10トン車で印刷用紙を運ぶ必要がある同社にとって重要である。1時間で行き来できる製紙メーカーとの距離は絶対条件であった。
「カレンダーは通常、翌年のものを1月からつくりはじめ、納品は10月半ばから12月初めになります。その間、倉庫に保管しておかなければならないのですが、運送会社や倉庫会社に保管を委託する以外に、自社でも広大な倉庫が必要なのです。」
その点、同地は分譲価格も割安でありがたかったと太野垣社長。進出の翌年に倉庫、その翌年には新作業棟も建設した。設備投資は第1期分が用地費、建設費、機械設備などを含めて約5億5千万円。その後、第2期分約3,600万円、第3期分として約4,500万円を投資している。
また、当地に立地する企業には原子力発電施設等周辺地域交付金及び原子力発電施設等周辺地域企業支援給付金の併用により、最長8年間電気料金がほぼ半額になるというメリットもある。

日常よく見かける同社の製品。
日常よく見かける同社の製品。

エコカレンダーの生産も本格的に

当初約40名でスタートしたが、日めくりに加え月めくりのカレンダーの生産を手がけるようになって従業員も増え、現在は59名の体制である。業績も2007年から黒字に転換、2008年には売上高7〜10億を見込んでいる。
「今後は関東市場向けに個別企業独自の別製カレンダーを印刷し、名入れして製本したものを積極的に売り込んでいきたいですね。」
同社の強味は独自のノウハウに支えられ、品質管理にもすぐれた一貫生産ラインである。品質のみならず価格競争力にも絶対の自信を持ち、市場のニーズに十分応えられると考えている。
また、卓上用カレンダーの綴じ込み部分の針金コイルに替わる紙製のコイルを杉本カレンダーの子会社で開発。これを採用した“エコカレンダー”を市場に投入したところ、非常に好評であったことから、本格的に生産に乗り出す計画もあるという。
さらに、この紙製コイル自体を幅広く売り込むほか、ノートやアルバム、ダイアリー、手帳など、積極的に適用範囲を拡大していく意向である。(2007年1月取材)

社長自ら製品を説明。
社長自ら製品を説明。

▼団地の詳細情報
能登中核工業団地

 

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