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財団法人黎明郷 弘前脳卒中センター(弘前オフィス・アルカディア)

脳卒中の超早期救命救急治療と早期回復のためのリハビリに特化

脳卒中治療とリハビリテーションの専門病院として2005年、弘前オフィス・アルカディアに開設された財団法人黎明郷の弘前脳卒中センター。最先端の医療機器と優秀な医療スタッフを備え、365日24時間の受け入れ体制を整えている。地域との連携も進め、青森の脳卒中治療の要となっている。

急性期と回復期の治療をドッキング

「脳卒中の治療で大切なのは発症直後の急性期の手当てと回復期の適切なリハビリです。脳梗塞の場合、詰まったものを溶かす特効薬が使えるのは発症から3時間以内ですし、回復期に適切なリハビリを行わないと、関節が硬くなって手足が動かなくなるなどといった、合併症を起すケースが少なくありません。」
そのためにも急性期と回復期の治療をドッキングし、しかも脳卒中に特化した病院が必要だったと語るのは、財団法人黎明郷の福田道隆理事長。
財団法人黎明郷(1966年設立)は、1967年に青森県南津軽郡碇ヶ関村(現平川市)に高血圧及び脳卒中診療とリハビリテーションを柱とする『黎明郷リハビリテーション病院』を開設。当時、カタカナで“リハビリテーション病院”の看板を掲げた病院は全国的にも少なかったという。その後、増床を進め、2001年には一般病床100床、回復期リハビリテーション病棟60床、療養型病床群88床に再編。2003年には介護老人保健施設『つがる』も併設した。
「当時、病院にこられる脳卒中回復期の患者さんは、発症から平均で40日を経過していることが多く、十分な治療及びリハビリ訓練をほとんど受けていない方もいました。その場合、関節が硬くなる、手足が動かない、痛みが強い、筋肉が細くなるといったケースが少なくないことが明らかになりました。」
そこで新たに弘前市の弘前オフィス・アルカディアに用地を取得。黎明郷リハビリテーション病院の一部を移転し、2005年に開設したのが『弘前脳卒中センター』である。

福田理事長と先進的なデザインのセンター外観。
福田理事長と先進的なデザインのセンター外観。

最新機器と優秀なスタッフによる最先端治療

脳卒中急性期の超早期救急救命治療と早期回復のためのリハビリテーション病棟を連結させ、早期自宅復帰をめざすという同センターは、19,872平方メートルの敷地に延床面積11,414平方メートル、急性期病棟35床、回復期リハビリテーション病棟110床の計145床を持つ。アンギオシステムを始め、CTスキャナー、MRI、フルデジタル電子内視鏡システム、CRシステムなど最新の医療機器を備え、また情報の共有化をめざし、電子カルテを導入、フィルムレスとした。
救急外来では365日、24時間体制で脳卒中患者を受け入れる。脳卒中ホットラインを用意し、CT、MRIもいつでも撮影できる体制をとっているという。救急処置室に搬入された患者は各種検査の後、脳卒中集中治療部(SCU)に移され、医師や専任看護師の管理の下、各種モニタリングを行いながらガイドラインに沿った最新、最先端治療が施される。
スタッフは医療部7人、看護部91人、リハビリ部31人で構成。それぞれがチームを組んで、常にカンファレンスを行いながら患者の治療にあたる。

最新のリハビリテーション施設。
最新のリハビリテーション施設。

治療に役立つデータを全国に発信して

「ここを選んだ理由としては必要な面積が確保できたことと、同団地に医療関係や関連する施設や企業を集める計画があるときかされていたこと。そして交通アクセスのよさが決め手になりました。高速道路のインターチェンジに近いこともありますが、それ以上に国道7号線に隣接しているので、そこから入ってきやすいことも評価しました。」
地区の救急車出勤内容の調査から、脳卒中などの脳障害で運びこまれる患者が年間700〜800人近くあることがわかり、こうした患者への対応が可能になるといった判断もあった。
また、市内には弘前大学をはじめ、大学、短大などがあり、高等教育機関からの優秀な人材確保が容易であった。
同センターでは弘前大学のローテーションの一環として医師を受け入れ、大学病院との連携体制をとっている。大学教授が病院で治療の指導をしたり、学生の教育の場として同センターで講義を行うこともある。医学生以外でも全国から学生、大学院生が訪れ、実習や講義、研究に携わっているという。
「当センターは脳卒中の治療、リハビリに特化した病院として全国的にも注目されています。こう治療すればこれぐらいの成果が得られるという分析データを整備し、その情報をオープンにしたいと考えています。それも県内ばかりでなく、全国的にも通用するようなデータを作りたいですね。」
全国に向けて情報発信し、脳卒中治療の進歩、発展に貢献していきたいと福田理事長。
また、“質の高い医療・リハビリテーションを実践し、地域社会の保健医療福祉に貢献します”を理念に掲げ、地域住民、保健医療従事者、福祉関係者らとの綿密な協力、ネットワーク化を推し進めている。(2006年12月取材)

(左)モダンで明るい病院内部。(右)電子化が進み様々なデータが蓄積されていく。
(左)モダンで明るい病院内部。(右)電子化が進み様々なデータが蓄積されていく。

▼団地の詳細情報
弘前オフィス・アルカディア

 

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