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株式会社ザクタテクノロジーコーポレーション 米沢試験センター(米沢八幡原中核工業団地)

確かな測定技術と対策のサポートで信頼と安全を実現する試験機関

電磁波測定の試験機関として19年の実績を持つ(株)ザクタテクノロジーコーポレーション。米沢市の米沢八幡原中核工業団地に試験センターを設立したのは1989年である。測定技術だけでなく、ノイズ対策のサポートも高く評価されている。製品評価サービスや製品安全試験サービスも加え、総合試験機関として成長している。

“地元で試験ができないか”がきっかけに

(株)ザクタテクノロジーコーポレーション(本社 神奈川県横浜市)は、1978年に電気製品の商社として設立。その後、1988年に米国のテストラボであるDS&G社と技術提携し、1989年に米沢八幡原中核工業団地に試験センターを建設、EMC(Electromagnetic compatibility 電磁両立性)試験サービスを開始した。
「山形のある企業からの相談がEMC試験サービスを始めたきっかけです。当時、電磁波の自主規制が始まったばかりで、ノイズ試験ができる場所が関東圏にしかありませんでした。山形から製品を運ぶのもたいへんだし、時間もかかるので、何とか地元で試験をすることはできないかと。そこで当社で米国のテストラボの現状を調査し、それならひとつやってみようということで、DS&G社から技術移転したというわけです。ですから当然山形県内に拠点を構えることになり、環境等を判断し、当地が選ばれました。」
EMC試験サービスの始まった経緯を話してくれたのは島貫純米沢試験センター長。同社にはほかに、テクノパーク高津(神奈川県川崎市)と入間EMCセンター(埼玉県入間市)の2カ所に拠点を持つが、同センターがメインの試験施設である。
敷地約1万平方メートルには最新の測定機器を備えた建屋が並ぶ。センターの従業員は現在55名、ほとんどが測定業務に携わるエンジニアである。

社屋外観、右は島貫センター長。
社屋外観、右は島貫センター長。

測定だけでなく対策のサポートも

「EMC試験にはエミッション(Emission 電磁妨害)とイミュニティ(Immunity 電磁耐性)があります。エミッションは対象製品の出す電磁波が規制値の範囲内であるかを測定し、イミュニティは逆に電磁波の影響をどのくらい受けるかを試験します。需要としてはエミッションの依頼の方が多く、扱う製品としては携帯端末などの通信機器やPCとその周辺機器が多いですが、近年は医療機器や情報家電が増えています。当センターの試験設備としては、オープンサイトと電波暗室がありますが、オープンサイトは外からの電波等への障壁を持たず、自然の状態で測定を行なう。電波暗室は外来波を完全にシャットアウトし、ノイズの入ってこない状態で測定が可能な施設です。また、大型工作機械などを測定する場合は相手先に試験機器を持って出向くこともあります。」
EMC試験における規制値や試験項目は国によって異なり、電磁波を出す製品を輸出するためにはその国の認証を受けねばならない。同社は欧米で認定された試験所として登録されており、第3者機関である同社で測定されたデータはそのまま通用する。
依頼された製品について測定するだけでなく、規制値を超えた場合などに対策をサポートするのも重要な仕事と島貫センター長。
「対策のための提案ができる。これが当社のセールスポイントであり、強みです。サービスを始めて19年になりますが、当初から相談を受けてきましたから、ノウハウの蓄積があります。対策の提案と簡単にいいますが、ベースにそれなりの知識や経験がないとできません。当社のエンジニアでも提案ができるようになるまでには5年くらいかかります。」
対策サポートという付加価値をつけたことで、同業他社との差別化を図ることに成功しているという。

電子暗室の入り口と内部の様子。
電子暗室の入り口と内部の様子。

製品評価、製品安全試験サービスも提供

同社ではEMC試験サービスとともに製品評価サービスと製品安全試験サービスも提供している。製品評価サービスとは、メーカーが社内で実施するソフトウェア、ハードウェアの各種品質保証活動を支援するサービスであり、同社では試験プランの構築から詳細な試験設計書の作成、実際の評価試験、実使用環境下で行うフィールド試験まで、一貫した評価プロセスを確立し、主に情報通信機器メーカーを中心にサービスを展開している。
特に最近の携帯電話やカーナビに代表される組込みソフトウェアのITシステム、IT製品(ソフトウェア)不具合による問題は社会生活や企業活動には深刻なもので、同社のような専門の第三者試験機関による評価・検証の重要性がますます高まってきている。
製品安全試験サービスは、製品がユーザー使用中に発火する危険性や、感電、万が一故障が起きたときの安全性を検査するものであり、これは日本のみならず各国の法律として規格が制定されている。(日本で言えばPSEマーク)
各国には法に従った試験が実施された製品でなければ出荷出来ない。また、それを証明する為の認証制度も存在し、同社では試験から認証までを一括でサービス提供が可能である。
この3つの分野は互いにリンクしており、同社が総合試験機関として機能できるようになっている。
「身の回りに電磁波を出すものはあふれています。今後、ますます増えていくでしょう。しかし、その影響等については十分に解明されていない未知の分野でもあります。また、一応グローバルスタンダードはありますが、国や地域によって採用するかどうかはまちまちです。国内の法整備においても電波法や医療機器に関わる薬事法など、やっと現状への対応を始めたところです。そうした中、当社が取り組み、あるいは切り拓いていくべき課題はたくさんあります。」
測定技術の向上はもとより、対策サポートなどのコンサルティング活動の推進、さらには3分野の試験・評価サービスの一層の充実と連携を図ることで、製品の信頼性、安全性に貢献できる体制の確立をめざしている。(2007年5月取材)

対策のサポートができるのも同社の強みである。
対策のサポートができるのも同社の強みである。

▼団地の詳細情報
米沢八幡原中核工業団地

 

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