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有限会社勘場蒲鉾店(シーフロントくしきの)

さつまあげの人気を全国に広げる伝統の味と新製品

さつまあげ発祥の地といわれる串木野で、かまぼこ・さつまあげの製造・販売を行っている(有)勘場蒲鉾店。県内9カ所の店舗とインターネット等による直販にこだわり、“食べてくださるお客様の身になってつくる”姿勢を貫く。2001年にシーフロントくしきの(西薩中核工業団地)に工場を建設。

夫婦2人の小さな店からスタート

「最初は近所の人たちに日々のお惣菜として使ってもらう程度の小さな店でしたが、口コミで評判が広がり、またお土産や贈答用として買われる方も徐々に増えていきました。串木野のさつまあげは結構有名になっており、他所からのリクエストも多かったのです。夫婦2人でやっていたのですがすぐに間に合わなくなり、機械を入れ、人手も増やしていきました。工場はしばらく増築でしのいでいましたが、それも限界になり1994年に現在の本社・本店のある場所に新工場を建設しました。」
勘場五男代表取締役社長が串木野市内に店を開いたのは1971年。1979年に有限会社として発足。1980年の神村学園前店を皮切りに次々に店舗展開し、現在直営店を含め県内9カ所に開設されている。シーフロントくしきのに現在の工場が竣工したのは2001年である。
「本社工場には駐車場のスペースがなく、何かと不便をかこっていました。本社に近くて十分な広さが確保できるところを探して、当地に決めました。進出して6年目になりますが、最適な場所を提供してもらったと思っています。」
敷地約4000坪に立つHACCP対応の新鋭工場は建坪約1200坪、徹底した衛生管理のもとオートメーション化をすすめた製造ラインが並ぶ。
従業員は現在45名、ほとんどが地元採用である。お中元やお歳暮用に需要が集中するため、その時期には臨時採用を含めた倍の人員での体制を整え、フル稼働生産に対応する。同工場には直営店も併設されており、川内の原発見学等の観光バスの立ち寄りコースにもなっている。

直営店を併設する工場は駐車場も十分な広さ。左は勘場社長。
直営店を併設する工場は駐車場も十分な広さ。左は勘場社長。

商品開発にも力を入れて

さつまあげ(つけあげ)は魚のすり身に豆腐や卵などを加え小判型、棒型、角型にし、菜種油で揚げたもの。さらにその中にゴボウや人参、イモなど野菜を入れたものもあり、同社の品揃えもバラエティに富んでいる。創業以来、順調に業績を伸ばしてきた背景には伝統の味の継承に加え、積極的な商品開発があった。
「原料である魚の良し悪しが味を決めます。季節によって使う魚は異なりますし、1種類だけでなく何種類もの魚を使い、そのブレンドの妙が味に反映されますが、どれも厳選された素材という自負があります。また、当社伝統の変わらぬ味を維持していくのと同時に、消費者の嗜好や食生活の変化にも対応していかねばなりません。商品開発はその延長にあるといえます。」
全国蒲鉾品評会や鹿児島県の水産物品評会等で、その品質と商品企画力が高く評価され、数多く受賞している。
「商品開発には全社員で意見を出し合います。これぞというものをつくりだすまでには試行錯誤がありますが、いけると確信したものは必ずお客様にも喜んでいただいています。近くの幼稚園の子どもたちに試食してもらうこともありますが、子どもは正直ではっきり判定してくれる、なかなか厳しい審査員ですよ。」
厳選された素材が味の決め手という。新商品の開発にも積極的だ。
厳選された素材が味の決め手という。新商品の開発にも積極的だ。

直販体制へのこだわりを守り

同社は直営店やインターネット注文等の直接販売が主で、卸すのは一部のデパートに限られている。
「お客様と直接向き合い、お客様の商品への感想や要望をさぐりながら商品をつくっていきたいと考えて、この直販体制にこだわっています。」
出店計画も販売時にお客様とふれあうことで的確にすすめることができたという。お歳暮等で贈ってもらった方が今度はお客様として注文されることも多い。インターネットによる注文も年々増え、いまや全国的なブランドになりつつある。将来、東京への直営店進出も視野に入れている。
「原料の魚の確保が難しい時代になってきました。今後ますますコスト高になってくるでしょう。しかし味を守るためには質を落とすわけにはいきません。うちの商品には長年のファンも多く、贔屓にしてくれるかわりに少しでも味が落ちればクレームをつけてくれます。だから、常に品質には細心の注意を払っています。」
いくら冷凍技術がすすんでも、つくりおきはしない。乾燥して味の落ちたものを売るのはもってのほかと勘場社長。“食べる身になってつくろう”が、同社の経営理念である。また、品質を守るために最も重要なのはシステムではなく人間と位置づけ、従業員教育にも力を入れている。(2007年2月取材)

観光バスでやって来る人々に試食のサービスも。
観光バスでやって来る人々に試食のサービスも。

▼団地の詳細情報
西薩中核工業団地(シーフロントくしきの)

 

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