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株式会社高陽堂印刷(南国オフィスパーク)

印刷技術の高さと地方の利を活かした戦略で東京進出に成功

最新の印刷設備と高い技術力で、高知のみならず東京を拠点に積極的な事業展開を図っている(株)高陽堂印刷。わかりやすい見積もりと品質の確かさが評価され、官庁や大手広告会社をはじめとした優良クライアントを増やしている。南国オフィスパークに本社工場を新築移転したのは2004年。

好環境の地に最新設備の工場を

同社は1961年に高知市に創業。当時は高洋堂印刷という社名であったが、1988年、株式会社にしたのを機に現在の高陽堂印刷に変更した。高知市から南国市の南国オフィスパークに本社工場を新築移転したのは2004年6月である。
「市街化調整区域に入ったのがきっかけでした。削られた分、建物を高くするのでは作業効率も悪くなるし、高知市内の地盤は軟弱です。いっそどこかへ移転しようと県に相談にいったところ紹介されたのがこちらだったのです。当初、担当者もオフィスパークのコンセプトと業種的にあわないのではと心配されたようですが、オンライン化、オートメ化された当社の設備を見て、ぜひお出でくださいと(笑)。うちは東京での仕事が多いので、空港の近さは魅力ですし、南国インターもすぐですから、流通面でも便利がいい。ここは地震や台風にも強く、その点でも安心です。」
周囲の環境のよさにも惹かれたと語る崎田秀知代表取締役。おいしい空気の中で仕事をするのが夢だったと。工場を訪れるお客様も緑に囲まれた静かな環境に驚かれるという。
敷地約800坪、建坪約200坪の工場には、ドイツ製のハイデルベルグの印刷機をはじめ最新の印刷設備を備える。従業員は40名。企画からデザイン、製版、印刷、製本まですべてを自社で行うことができる。

環境の良さに満足していると話す崎田代表取締役。
環境の良さに満足していると話す崎田代表取締役。

進出成功の鍵は人的ネットワーク

同社の大きな特徴は、営業先を東京にシフトしている点である。現在、売上げの30〜40%を占めているが、年々増加しており、中央区築地に東京営業所も開設された。
「15年前位から東京での仕事が始まりました。東京進出の意図があったわけでなく、たまたま環境省関連の仕事を受注することになったのですが、東京の相場より値段は安いし、品質は申し分ないと高い評価をいただきました。そこから仕事が拡がっていったのですが、東京でのビジネスは地方とは違う難しさがあります。まずペースが違う。東京は実に忙しい(笑)。それから人と人とのつながりを築くことの難しさです。」
地方で印刷することのハンディはほとんどないと崎田社長。運送費等があっても充分吸収でき、東京近郊の印刷会社に負けることのない価格設定ができる。しかも品質に関しては自信がある。しかし、東京でクライアントを獲得しようとすると、人とのつながりをつくっていかねばならず、地方の印刷会社が東京進出に成功するかどうかはそこがポイントだという。
「幸い私にはいい出会いがあり、東京に人的ネットワークを持つスタッフを得ることができました。それが順調に推移している一番の要因だと思います。それと当社の見積もりの細かさ、透明性が信用につながっています。印刷工程のどこがいくらなのか、他と比べて安いのか高いのか、お客様にコストがはっきりわかるように提示します。ですから、例えば紙代などは二次問屋を通すので東京の印刷会社よりむしろ割高なのですが、理解していただけるわけです。」

最新の印刷機器が導入されている。右は印刷物の一部。
最新の印刷機器が導入されている。右は印刷物の一部。

徹底した品質へのこだわりを

どこでビジネスをするにしろ、クオリティの高さが大前提であると崎田社長。高い品質を実現する技術力こそが同社の躍進を支えているといっていい。その技術力向上を図る上で、地元デパートのカタログづくりが契機になったという。
「通販カタログをつくらせてもらったのですが、返品がある。カタログの写真の色と現物の色が違うというクレームがあると。そこでデパートの一室を借り、一品一品、現品と比べながら色修正をしました。業界の常識からすれば、そんな手間をかけるのは“非常識”なのでしょうが、そこまで品質というものにこだわったのです。もう30年も続けていますが、そういった経験が技術力として蓄積され、当社の大切な財産になっています。」
最先端の印刷環境も確かな技術があってはじめて活かされるということである。
今後、東京事務所のマンパワーの充実を図るとともに、マーケティング戦略のプランニング等の提案も積極的に行っていくことでさらなる業務拡大をめざす。
「印刷物のニーズ、需要の大きさという点では東京とこちらでは比較になりません。桁が2つも3つも違います。経済規模の差を埋めることはできないわけですが、東京からどんどん受注し、こちらで安くてよい商品を生産するシステムを確立することで地元に貢献していきたいですね。」(2006年12月取材)

企画・デザインから印刷まで自社で行う体制が整っている。
企画・デザインから印刷まで自社で行う体制が整っている。

▼団地の詳細情報
南国オフィスパーク

 

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