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株式会社野村佃煮 丹波三和工場(エコートピア京都三和)

安心・安全のモノづくりから生まれる家庭の味、京都の味

四季折々の惣菜から各種佃煮、煮豆、塩昆布やおせち料理など、500にも及ぶアイテムの製造・販売を行う(株)野村佃煮。京都の食品業界のリーダーが福知山市のエコートピア京都三和に進出したのは2006年である。佃煮、煮豆の専門工場、丹波三和工場は最新鋭の設備と手づくり技術で伝統の味を守っている。

先見性を発揮して成長を続け

京都府宇治市に本社を置く(株)野村佃煮は、1931年に京都錦小路に惣菜と佃煮の店を開いたのが始まりである。お惣菜、京都でいうおばんざいは家庭でつくるのがあたり前の時代に冒険ともいえる試みであったが、それが大評判となり、野村佃煮の礎をつくることになった。1963年には佃煮、煮豆、塩昆布の専門の宇治工場を建設、その後も順調に事業を広げていく。惣菜の部門と佃煮など日持ち商品の部門の2つが両輪となって会社を牽引、毎日の食卓に並ぶ家庭の味から“食の芸術品”と呼んでもいい贈答用の高級品まで、同社の扱う品目は500以上に及ぶ。
現在、宇治市の本社工場と京都市南区の京都工場、そして今年操業を開始したばかりの丹波三和工場と物流センターを持つ。嵐山や清水などの直営店のほか、有名百貨店に個性的な売場を展開、スーパー、コンビニエンスストア、生協など野村の商品は全国各地で取り扱われている。グループ会社も含めた野村グループは佃煮・惣菜の製造販売では府内の最大手である。
「創業三百年、四百年が珍しくない京都にあって、昭和の初めにスタートした当社は老舗とはいえません。しかし、創業時のお惣菜の店のように、先見性のある事業展開によって大きく伸びることができたのだと思います。」
製造技術や商品開発、また販売戦略においても発揮された先見性が今日を築いたのではというのは、丹波三和工場の川野正克工場長。安心、安全、信頼を企業理念に、アイデアを大切にする社風も原動力になった。

丹波三和工場の外観と川野工場長。
丹波三和工場の外観と川野工場長。

最新の衛生管理システムと手づくり技術

今年5月、エコートピア京都三和に竣工した丹波三和工場は敷地1100坪に建築面積延417坪、1階が生産工場、2階が事務所や品質管理室になっている。佃煮、煮豆、昆布、小魚など2〜3t/日を生産。従業員は現在27名、うち21名は現地採用である。
「宇治の工場が手狭になり、増改築による拡張も難しく、新工場の建設が計画されていたときにタイミングよくこちらを紹介されました。京都からの距離は多少ありますが、自然に囲まれ食品工場にふさわしい環境ではないかと。煮豆等も扱っていることもあり、黒豆の産地丹波に工場を構えることで贈答品のイメージアップも図れています。将来的には地元の素材を使った商品開発も考えています。」
国際標準の衛生管理システム、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point 原材料の入荷から製造、出荷までのすべての工程にチェックポイントを設け、異常に素早く対応するシステム)に対応した最新の設備を備え、効率よく、また従業員にとっても快適で働きやすいレイアウトの工場を実現することができた。
「メーカーとの共同開発による独自の調理機械も備えていますが、どんなに機械化がすすんでも人間が中心であることには変わりありません。味へのこだわりを求めれば、手づくりの製造技術を欠かすことはできないのです。味覚はもとより、五感をすべて動員したクリエイティブな仕事なのです。」
伝統の味を守るだけでなく、消費者の健康志向をとらえた商品開発にも積極的に取り組んでいるという。

味にこだわり、手づくりの技術を大切にしているという。
味にこだわり、手づくりの技術を大切にしているという。

自社ブランド向上をめざし、体制の整備を

現在、売上げは惣菜が65%、佃煮等が35%となっており、今後は佃煮等の割合を増やしていくことを目標としている。むやみに生産能力を上げて売上げを伸ばすのでなく、利益率の向上を図り、経営体質のさらなる強化をめざす。
そのためには拡販体制の充実とともに、丹波三和工場の生産性向上が一層求められるというわけである。
「海産物など原材料は高騰する一方ですし、円安も影響があります。そうした中でいかにコストを抑えながら、高品質で安心、安全な製品を提供していくかが課題となります。ただ心強いのは、京都ブランドを高めるために行政はもとより観光業、食品業界等、京都がエリアとして一丸となっていること。全国どこでも物産展を催せば京都はナンバーワンです。その京都ブランドの中でも、野村ブランドをさらに輝かせるために頑張らねばと思います。」(2006年11月取材)

丹波三和工場で作られている佃煮や煮豆。

▼団地の詳細情報
京都北部中核工業団地(エコートピア京都三和)

 

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