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トーアエイヨー株式会社 仙台工場(仙台北部中核工業団地)

独創性とやさしさへのテクノロジーで健康づくりに貢献する新薬を開発

心臓病薬のトップメーカー、トーアエイヨー(株)のモットーは“みんなのハート(英知)がハード(技術)を支える”。患者の立場に立った開発をめざす姿勢は、そのまま製造現場にも反映されている。最新の生産設備と最先端技術が導入された仙台工場でも、ハートの力は欠かせない。

ビタミンB2剤のトップメーカーとして

トーアエイヨー(株)は、親会社である片倉工業(片倉製糸紡績)の蚕蛹に含まれるビタミンB2の高度利用の研究を基盤に1943年、福島市に工場を設立(当時は東亜栄養化学工業(株)。1983年に社名変更)。この研究から『ビスラーゼ』、『フラビタン』の製品化に成功し、ビタミンB2製剤のトップメーカーとしての地位を築く。その後、新たな分野における研究・開発を模索、そのターゲットとなったのが狭心症治療薬であった。狭心症の症状を緩和するためには血管を拡張するが、その際用いるのが硝酸薬といわれるものである。ニトログリセリンがよく知られているが、効果の持続時間が長いのが硝酸イソソルビドであった。この成分を徐々に出すことで、より持続的な効果が得られる薬ができないかという発想から、1981年に日本で初めての長時間持続型製剤『フランドル』を開発、発売する。発作の予防を可能にする薬として、心臓病患者にはまさに待望の薬であった。 

(左)羽鳥得夫工場長。(右)心臓病薬分野で大きなシェアを持つ同社の製品。
(左)羽鳥得夫工場長。(右)心臓病薬分野で大きなシェアを持つ同社の製品。

生活の質を高める心臓病薬を

「狭心症の治療には1つの薬剤だけでなく、3つ、4つと、症状によっていくつか組みあわせて用いますが、『フランドル』はそのベース薬として、また安定期の生活維持のためにもたいへん有効です。高齢化社会にあって、心臓病とつきあわねばならない患者さん、常に発作の不安につきまとわれる患者さんは益々増えていきます。その中で、QOL(クオリティオブライフ)を高めていくことが大切であり、そのための医療、そのための医薬品の提供が欠かせないのです。」トーアエイヨー(株)仙台工場の羽鳥得夫工場長は、患者さんの立場に立った薬の開発という同社のポリシーを強調する。『フランドル』のほかにも、皮膚に直接貼って吸収させ、しかも長時間効果を発揮する画期的な心臓薬『フランドルテープS』、発作が起きてしまった時に舌下に噴霧し、速やかに寛解する『ミオコールスプレー』、優れた特性を数多く持つ新しいタイプ硝酸薬として注目されている『アイトロール錠』などにより、心疾患薬品の分野で同社は大きなシェアを獲得している。

工場の内部には最新の生産設備が整えられている。
工場の内部には最新の生産設備が整えられている。

作業者にやさしい生産設備

仙台北部中核工業団地に、延床面積7,301mの仙台工場が建設されたのは1997年。年間7〜8億錠の生産能力を持つ固形製剤専用のGMP適合工場では、『アイトロール錠』と『フランドル錠』、そしてコーティングを施すことで飲みにくさをなくした経口糖尿病用剤『メデット錠』が生産されている。「福島工場が手狭になったので、こちらへ新工場をつくりました。当地を選択したのも、福島工場との連携をとるうえで適当な距離であったことが大きな要因です。製品ごとのU字型動線を採用していること、工場内が3つのゾーンに区分され、防虫や防塵、薬物被爆対策など構造・設備的にも十分な体制が整えられていることが大きな特徴です。」空気輸送機・リフターなどの搬送機器を利用して製造機器をライン化、密閉化し、異物の混入、薬物飛散の防止がはかられている。一部、夜間無人運転が可能な設備もあり、省人化もはかられている。 “ユーザーの身になった製品づくり、作業者にやさしい生産設備”をコンセプトに建設された最新鋭工場を支えるのは30名。厳しい製造管理、品質管理基準をクリアするための教育訓練も怠りない。2004年9月には環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を取得した。(2005年8月取材)

作業者に配慮をし、あらゆるリスクへの対策も万全な仙台工場。
作業者に配慮をし、あらゆるリスクへの対策も万全な仙台工場。

▼団地の詳細情報
第一仙台北部中核工業団地

 

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