ホーム > 事例紹介 > 株式会社東日オフセット(青森中核工業団地)

株式会社東日オフセット(青森中核工業団地)

雪と闘い“安定店着”を守る北東北の印刷拠点

新聞印刷のサテライト工場の先駆け、(株)東日オフセットが青森中核工業団地に新工場を建設したのは2004年。「働く人に優しく」、「明るく快適」をコンセプトに計画された工場では、輪転機が“ブナの新緑”の緑に塗られている。社員を大切にする風土、それに応える意識の高さが新聞印刷30年を支えたようだ。

サテライト工場のモデルケースとしてスタート

(株)東日オフセットは、1975年に青森、秋田、岩手三県の毎日新聞を受託印刷する工場として青森市安方に設立された。我が国で初めての完全オフセットの日刊紙印刷工場であり、毎日グループとしては初めてのサテライト工場でもあった。そしてその後福島や厚木、岡山などに次々と建設されるサテライト工場のモデルケースになったのである。「それ以前は、上野駅から夜行列車に載せて新聞を運んでいました。大相撲の最後の取り組みが編集作業の締め切りだった時代のことです。今ではナイターの結果が出る10時頃が締めになりました。」平野由児代表取締役社長は、新聞印刷30年の歴史を持つ同社の7代目の社長である。新聞社から工場の受信システムに送られたデータから刷版が起こされ、輪転機にかけられる。タワー型オフセット輪転機を中心とした3セット体制で、最大48頁24個面カラーの紙面を出力することができるという。現在、毎日新聞、スポーツニッポン新聞など一日13万部が印刷され、三県の約400の販売店に向け発送される。

すべてが新しくいかにも快適そうな工場。右は平野由児代表取締役社長。
すべてが新しくいかにも快適そうな工場。右は平野由児代表取締役社長。

雪にも強い新工場を建設

同社が青森市野木の青森中核工業団地に移転したのは2004年の5月である。「旧工場は青森市の中心部にあったのですが、配送トラックの騒音の問題がありました。夜間に待機することになるので、どうしても周辺の方々にご迷惑をかけてしまいます。また設備の更新の問題もありました。大体8〜10年ごとに新しい機械に切り替えていかねばなりませんが、そのためには広い土地が必要でした。しかし周辺の土地の買収も難しく、なかなか移転のタイミングが得られなかったのですが、2002年にここ青森中核工業団地の一角を取得することができたのです。」青森自動車道の青森中央I.Cまで4kmとアクセスもよく、トラックの待機にも問題のない絶好の場所であった。約1900坪の敷地に建つ新工場は、IT化に対応し、低ランニングコスト、省エネルギー、公害防止等にも考慮したコストパフォーマンスに優れた工場だが、豪雪地帯にあって雪への対策を重視しているのが特徴である。積雪に耐える頑丈な構造はもとより、輸送ゲート及びトラックヤードは南向きにし、強い吹雪でも作業に支障がないように4トントラックが屋内に完全に入ることのできる雪国仕様にしてある。床も厳冬期の凍結にも滑りにくい特殊な舗装を施してある。

最新の設備を備える工場は、雪への対策も万全。
最新の設備を備える工場は、雪への対策も万全。

安定店着と安全作業を経営の柱に

「販売店への到着時間を遅らせないことを安定店着といいますが、これが我々の一番の使命なのです。今、新聞配達の主力は主婦です。配達後、家族の食事をつくりに急いで帰らなくてはならないし、パートに出かける人もいます。発送時間厳守のために必要なのは、機械等のトラブルがないよう日々確実なメンテナンスをすることであり、選挙などといった特別な要件による変更を正しく理解し、対応することです。」トラブルの防止は安全作業とも連動している。1トンにも及ぶ巻取紙は、扱いを間違うとたいへん危険なものになる。また、断紙は重大な事故につながるため、紙の温度・湿度管理にはきめの細かさが要求される。用紙を寝かせて場内の温度に慣らせるため3日分の備蓄が可能なスペースが確保されている。同社の従業員は32名、ベテランが多く熟練度も高いが、さらなる安全教育は欠かさない。トラブルに対しては再発がないよう徹底した作業改善が施されるという。環境への取り組みにも熱心で、来春にはISO14001も取得の予定である。(2005年7月取材)

ベテランの技術と更なる改善でトラブルを防止している。
ベテランの技術と更なる改善でトラブルを防止している。

▼団地の詳細情報
青森中核工業団地

 

▲ひとつ上の階層へ