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釧路オートリサイクル株式会社(釧路白糠団地)

高水準リサイクルを追及する地域のパートナー

炭鉱の町は往時の面影はないが、そこで培われた技術は継承されている。北海道釧路市にある釧路白糠団地の釧路オートリサイクル株式会社は、そうした炭鉱技術を受け継いだ会社の1つである。循環型社会を先取りする使用済み自動車処理システムで、地域にも大きく貢献している。

炭鉱技術を活かし、地元に貢献

釧路オートリサイクル株式会社は平成16年5月、釧路コールマイン株式会社の出資によって設立、同年12月より釧路白糠団地で操業を開始する。道東地域における使用済み自動車の処理並びに中古部品の販売が主な業務である。釧路コールマイン株式会社は平成14年1月から石炭採掘事業や炭鉱技術の海外移転事業、廃棄物の中間処理事業等を行っているが、新規事業分野開発の一環として環境リサイクル事業にも進出。釧路オートリサイクルは、いわばその第一弾というわけである。「鉱山で培われたさまざまな生産技術が私たちには継承されています。それは効率よく仕事をするノウハウであったり、安全に関するノウハウであったりするのですが、それらは海外から研修を依頼されるようなレベルの高いものです。」そうした技術を活かし、かつ地元に貢献できるような事業をめざしてスタートしたと、釧路オートリサイクルの菅原繁樹取締役は語る。さらに北九州の西日本オートリサイクル株式会社などで実績のあった吉川工業株式会社と技術提携することで、最先端の使用済み自動車処理システムの構築が可能になった。

菅原繁樹取締役と釧路白糠団地に立つ社屋。
菅原繁樹取締役と釧路白糠団地に立つ社屋。

高精度分別解体の工程を経て

現在、同社では従業員17名で1日に約15台を処理している。その解体のプロセスは次の通り。まず、ガソリンや軽油、オイルなど液類を回収、事前処理工程ではタイヤ、バッテリー、ガラス類など非金属を回収する。ここで回収されたタイヤ、バッテリー、ガラスは、さらにそれぞれのリサイクル業者が引き取ることになる。タイヤは細かく裁断され燃料用に使われ、バッテリーの鉛も回収されるのである。続く解体工程では反転機を使いエンジンやミッション、足回り部品等を回収。リユース可能なパーツの回収も高リサイクルを実現するうえで重要である。バンパーやドア、フェンダーなどの外装部品、エンジンやミッションなどの機能部品や室内・電装品など、厳しい品質基準をクリアしたものが中古パーツの流通ネットワークで販売される。非鉄回収工程では専用の回収装置でハーネス等の銅製品を回収。製鉄の原料にするうえで不純物である銅分の徹底除去は欠かせない。この工程での高純度化の技術が鉄スクラップ自体の品質を決定するのである。そして最後の圧縮成形工程でサイコロ状の鉄スクラップにするわけだが、高性能のプレス機で縦横高さが各々1mにも満たない運搬にも便利な極小サイズに圧縮される。

工場では工程別に効率的な解体作業が行われている。
工場では工程別に効率的な解体作業が行われている。

独自の処理技術をめざして

「施行されたリサイクル法自体も、今後どのように変わっていくかわかりませんが、それに対応していかねばなりません。しかし炭鉱技術者のDNAとでもいいますか、新しいことにチャレンジすることにあまり抵抗がないのです。またそれが難しければ難しいほど、果敢にチャレンジしたくなるのです。同時に、取り入れた技術を消化し、自己流にアレンジする柔軟性も持っています。」操業して半年足らずではあるが、業績の向上はもとより将来的には釧路オートリサイクル独自の処理技術の確立をめざしたいと菅原取締役はいう。まずは精緻かつ環境負荷の小さい解体技術、高水準リサイクル技術の確立とリサイクル率95%の達成を目標に掲げ、技術の洗練化を図っていくということである。(2005年5月取材)

最終的には極小サイズの鉄スクラップとなる。
最終的には極小サイズの鉄スクラップとなる。

▼団地の詳細情報
釧路白糠団地

 

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