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「このままでは終われない」 グリーンアイランドおおしま【宮城県気仙沼市】

 

本格復興への決意

グリーンアイランドおおしま(宮城県気仙沼市)

 宮城県気仙沼港からフェリーで30分弱。東北最大の離島、気仙沼大島は陸中海岸国立公園(現三陸復興国立公園)の南端に位置する景勝地だ。
 ここも震災で甚大な被害を受け、フェリー乗り場前にあった9店舗は撤退したまま。そこの仮設商店街で営業する「グリーンアイランドおおしま」(気仙沼市)は、菅原弘代表と、妹の菊田正佐子さんが切り盛りし、日用品から弁当、総菜などを扱う。
 震災前は経営も順調だったが、津波で店舗は流された。父親の代から続くため、「ここで終わらせたら親に申し訳ない」(菊田さん)と、仮設店舗を申請し、営業継続を決めた。
 ただ、状況は変わった。観光客の減少に加え、島民も減った。近隣の店舗を見て何が売れるかを調べ、「手づくり弁当と総菜の販売に力を入れたが、当初は売れなかった」(同)。

アドバイスを受け店舗運営に対する意識に変化が

菅原さん(左)と菊田さん

仮設店舗内で笑顔をみせる菅原さん(左)と菊田さん

 そこで中小機構の震災復興アドバイザーの助言を求めた。それまでは細かな帳簿もつけず、商品の陳列も我流だったが、アドバイスによって売り上げや粗利益をきちんと把握。陳列方法も変わり、「自分の店かと思うほど変わった。お客さんからも買いやすくなったといわれます」(同)。店員も店舗運営に積極的になるなど意識改革が進んだ。それに伴い「売り上げは伸びてきました」。
 それでも、流通業の豊富な経験を持つ復興支援アドバイザーの新倉勇氏は「現在の主力商品であるお酒、たばこの需要は減少傾向にある。今後売り上げを伸ばすには野菜、惣菜、弁当などの品ぞろえを充実し、地元客をどう確保するかだ」と、きめ細かな助言を続ける。
 グリーンアイランドおおしまの閉店時間は、気仙沼港発のフェリー最終便が着いた後の午後7時30分。しかも年中無休だ。菅原さんは「7時半までというのは、気仙沼市街で買い物をできなかった人のため。無休は父の代から。仮設に入居してお世話になっており、お正月にも復興工事の関係者はいるから休みはない。これからも地元客を大切にしたい」と力強く話した。

中小企業施策普及紙「中小企業振興」/平成26年7月1日発行 第1123号