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気仙沼電気工事事業協同組合(東新城1丁目仮設事務所)

仮設からの報告【第6回】─宮城県気仙沼市2─
被災電気工事4社の活動拠点に

気仙沼電気工事事業協同組合(東新城1丁目仮設事務所)

被災した4社共同で事業再開

気仙沼電気工事事業協同組合 熊谷光良理事長気仙沼電気工事事業協同組合
熊谷光良理事長
 「東新城一丁目仮設事務所」は被災した気仙沼電気工事事業協同組合の組合員4社が入居、組合の電気工事の本拠地となっている。組合には、30社が加盟、このうち9社が被災した。うち1社は、社長夫妻が亡くなり廃業、残り8社のうち気仙沼市の4社が共同仮設で事業再開。残る4社は南三陸町の仮設施設で事業を再開した。
 組合理事長の熊谷光良・熊谷電気社長は、震災直後、市災害対策本部に出向き、市長、副市長に、「復旧のために組合として取り組みたい」と申し入れ、病院、避難所など緊急に電気が必要な施設に、「発電機を用意して欲しい」と要請、集めた発電機に電線を引く応急工事を実施した。道具も電線も流され、「県内外からの電気工事業者から工具、電線を手配、何とか工事ができた」と支援に感謝している。
 

復旧・復興に大きな役割を果たせた

 4社が事業再開した仮設施設は、鉄骨造2階建てで、1階に倉庫、2階に事務所が入居している。組合が保有していた土地を「市に無償提供することを条件」に整備、昨年9月に完成した。工事期間は、熊谷理事長が中小機構の担当者と直接メールでやり取りを行った結果、「希望を100%受け入れてもらった」という。
  「動けるための本拠地ができたことで、気仙沼の復旧・復興に大きな役割を果たすことができた」と振り返る。本格復興に向けた動きが加速する中、「水産加工場を今年の盛漁期までに復旧させる工事がピークに入り、電気工事各社の仕事も多忙を極めている」。
 「4社がいずれ自立、空いた空間を活用した組合としての事業を展開したい」と考えている。例えば「ソーラーシステム、エコハウスの展示場」などで、その構想の実現を青年部に託している。気仙沼の復興に向けて、電気工事の拠点となった「仮設事務所・倉庫」は、将来の夢を乗せてフル稼働に入った。


 

菅原 茂・気仙沼市長

「産業の復活・再生」を最優先に

菅原 茂・気仙沼市長気仙沼市長
菅原 茂氏

 東日本大震災から1年。70センチメートル地盤沈下したことがネックとなり、土地利用計画策定に時間がかかっています。また、沿岸部の被災地は、事業所と工場と住宅混在地域で、今後、その多くを居住制限地域とし、水産事業所や工場、造船所などを再配置した土地利用を推進し、産業の再生を図って行きたい。政府の第3次補正予算をはじめメニューが一応揃ったので、全く不十分だが、制度、事業を活用した事業所の再開を促し、産業の再生をめざしたい。一見すると、瓦礫が片付いただけで、新しいものは建っていないと思われるが、今は、本格的な復旧・復興に向け行政も民間も準備を進めているのが現状です。 
 復興は、何よりも「産業の再生と雇用創出」を最優先に、「住宅再建」「まちづくり」を進めます。こうした中、中小機構の仮設施設は63件(281事業所)を予定、これまで24件完成しました。仮設施設は、中小事業者の「萎えた気持ちを奮い立たせる」効果を与え、本格的復興までの間、時間的余裕を持たせるという意味で、極めて有意義な事業だと大変感謝しています。 
 昨年10月に策定した「復興計画」は、市民委員会の公募で、"海と生きる"を副題に決めました。大変メッセージ性が強い副題で、「気仙沼=海」に生きる、「海の恵みの産業があり、必ず復活する」との決意が込められています。 
 私は、震災10カ月前の一昨年4月市長に就任しました。選挙公約は、「世界に羽ばたく産業のまち」と「日本で一番住みたいまち」の二つ。今回の震災を機に、本当に「世界に羽ばたく産業のまち」に生まれ変わるチャンスだと考えています。

 

【入居仮設施設】

平成24年5月1日発行 第1071号