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赤間水産(しおがま・みなと復興市場)

仮設からの報告【第2回】─宮城県塩竈市─
沿岸部の鮮魚4店が共同で事業再開

赤間水産(しおがま・みなと復興市場)

共同店舗が流失、出店で事業再開

しおがま・みなと復興市場しおがま・みなと復興市場
 宮城県内の仮設施設のトップを切って旧盆前の昨年8月10日に完成・引き渡された「しおがま・みなと復興市場」(塩釜市海岸通仮設施設)は、松島湾観光の拠点となっている旅客船ターミナル「マリンゲート塩釜」に隣接した「みなと広場」に建設された。2棟20区画あり、塩釜市内で津波により被災した沿岸部の鮮魚店、小売業、食堂など15店舗が入居した。
 このうちの1社「赤間水産」は、市内越の浦地区の「共同店舗」が津波で流失したため、仮設店舗での営業を10月末から開始した。店主の赤間元男さんは、「オープン当初は、お客さんが少なくて心配したが、TV、新聞で “ 復興市場 “ と取り上げられたことを契機にお客さんが、徐々に増えてきた。また、越の浦のお客さんが、心配して来てくれ、元気だったねと声をかけてもえらえた。常連のお客さんと再会できたのが何より嬉しい」と語る。
 「マリンゲート塩釜」に隣接しているため、全国からの松島観光の来客も期待されていたが、東北への観光客激減の影響で少なく、「仙台や地元のお客さんが中心」という。
 

家族全員で再建に取り組む

「赤間水産」の店舗内部「赤間水産」の店舗内部
 「仮設店舗では、活魚や鮮魚は扱いにくく、市場や卸専門業者から仕入れた加工品が中心にならざるを得ない」のが現状だ。それでも「3月11日以降、商売が出来ず無収入の期間が続いたので、仮設店舗に入ることができ大変感謝している。家族を養うために何とか頑張らなければ…」と、奥さんと娘さんの家族3人が毎日店頭に立ち頑張っている。このためか、赤間さんの表情もすっかり明るく、「日焼けした顔」に戻った。
 復興の最終目標は、仲間の鮮魚4店ともに「越の浦に戻って事業再開」である。しかし、国道の嵩上げが済まないと店舗再建はできないという事情もある。「沿岸部の整備に最低3年かかる」と言われており、「仮設店舗2年の期限を1年延長してもらいたい」と希望している。
 今シーズン、松島湾での海苔はわずかしか収穫できなかったが、幸い「松島湾内のハゼ漁が豊漁」だったという。仙塩地方では、ハゼを焼き干した” 焼きハゼ “でおせち料理・雑煮のだしをとるのが慣習。このため「焼きハゼを年末の目玉商品にした」。家族が一丸となった赤間水産の復興に向けた取り組みは、いま始まったばかり、「これからが本番である」。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年2月1日発行 第1065号