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フラワーグリーン花王堂(名取市)

フラワーグリーン花王堂・川村伊久子様フラワーグリーン花王堂
川村伊久子様

─被災前の営業はどちらで行われていましたか。

 当社は20年ほど前から生花の卸しと小売りを行っています。名取市の熊野堂にある自宅に、生花を束ねる作業を行う工場を隣接し小売りも行っています。また5年前から、お盆やお彼岸、母の日などの繁忙期に使用するための第2工場を名取市小塚原に借りていました。

 

─お取り扱いされていました商品・サービスやお仕事の内容をお聞かせください。

 市場から生花を仕入れて、それを束ねてパッケージングを行い、主に東北の量販店やスーパーに卸しています。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 今回の震災で津波の被害を受けたのは、閖上に近い小塚原の第2工場で、2メートルくらいの津波が来て機械も全て流されてしまいました。地震が起きたその日は、ちょうど春彼岸へ向けての作業が始まった日で、パートの方を含めて作業を行っていたのですが、地震の後で作業を中止し、帰宅の準備をしている時に津波が来ているのが見えたので慌てて全員避難しました。渋滞を避けて避難することができたのでなんとか人的被害はありませんでした。
 

 

─仮設施設の入居申し込みをされた時のお考え、希望などお聞かせください。

フラワーグリーン花王堂内
 震災後に小塚原の工場に来ることができたのは3週間ほど経ってからでした。その間、被災していない関東や東北の日本海側などに向けて、春彼岸の作業を進めなければならなかったのですが、当時は物流も動かず対応できない状況でした。
 ただ、震災後は地元名取はもちろん被災した地域でも葬儀用の花の需要があったんです。津波によって小塚原の第2工場は流されてしまいましたが、熊野堂の方にはある程度花があったので、震災から3日後くらいには店を再開し、いらっしゃる被災者の方に花をお分けしていました。また、当社が卸している量販店やスーパーは釜石や南三陸などにも店舗があり、そこでも白い菊が欲しいといったお客さんが来ていて花の需要は多かったんです。
 そういう状況でしたから、花市場が再開してからは熊野堂の工場や仙台の花市場で場所を借りてパッケージングし、それでも間に合わない場合は同業他社に依頼をするなどしてなんとか年末までしのいでいました。それだけに閖上の生花店さんから名取市復興工業団地の話しを聞き早速申し込んだんです。幸い今年の春彼岸に間に合う3月に借りることができました。

 

─仮設施設に入居されて、希望、きっかけとなったお考えを実現出来ていますかお聞かせください。

 冷凍庫も重機関係も全て流されてしまいましたので、パッケージングをする機械などは全部新たに購入し、ここでの作業を再開しましたが、作業をするには思い通りのスペースですし、アクセスにも便利なので助かります。

 

 

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

フラワーグリーン花王堂外観
 仮設施設は今後5年間は借用することができますので入居期間内になんとか体力をつけたいとは思いますが、5年後のことを考えるとやはり不安で、正直まだスタートにも立っていないのかなという気持ちにもなります。
 花は温度管理が大切です。今年の春には、せっかく仕入れた花が作業を始めた時には咲いてしまったということもありましたので、今後は冷蔵庫も入れなければいけないと思いますし、冬は花が寒さで凍ってしまわないようにしなければなりません。そのための設備を整えなければと思いますが、やはり資金が必要なことですので、今後は名取市やいろいろなところに相談をしたり、いろいろな支援制度の活用も考えて事業を行っていきたいと思っています。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年6月25日取材

企業データ

住所:宮城県名取市下余田字中荷
名称:(有)フラワーグリーン花王堂

 

図南商事