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オイカワ美装工業(仙台市)

オイカワ美装工業・堀江顕様オイカワ美装工業・堀江顕様

─被災前の営業はどちらで行われていましたか。

 海岸線から3キロメートル程内陸の仙台市若林区荒井で塗装業を営んでいました。6年前に個人事業主として開業し、自宅の隣に工場、倉庫、事務所を設け、3年前に法人化しました。

 

─お取り扱いされていました商品・サービスやお仕事の内容をお聞かせください。

 主に一般住宅やマンション、店舗の外壁や屋根の塗装を行っています。他にも光触媒を使用した特殊な塗装で、学校や教会などのマリア像の塗装も行っているのですが、好評をいただき東北はもちろん北海道からも依頼を受けて施工したりしています。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 私は震災当時現場に出ていて、地震の直後に自宅と本社に戻り家族をつれて避難したのですが、倉庫にある資材や工具類、事務所の事務用品など、津波でほとんど流されその後使えるものはありませんでした。ただ家族と従業員に人的被害はなく、物だけですんだのは不幸中の幸いでした。
 

 

オイカワ美装工業社内

─仮設施設の入居申し込みをされた時のお考え、希望などお聞かせください。

 震災後は瓦礫の撤去などを行っていたので、2、3ヶ月は仕事ができない状況でした。ただ従業員も雇用していましたし、震災前からの取引先の方たちから「仕事はあるから大丈夫。従業員を守ってやることが大切だ」というお話を頂戴していたので、自分の家族はもちろん従業員の家族のためにも事業は継続しなければと思っていました。ですから震災後に仙台市が仮設施設を建てるという話しを聞き入居を申し込んだんです。

 

─仮設施設に入居されて、希望、きっかけとなったお考えを実現出来ていますかお聞かせください。

 事業の方は3年前に法人化した時にしっかり経営方針を立て、その場凌ぎではない営業と確かな技術力を評価していただけるように仕事をしてきました。それが震災を挟んで実を結び、震災後もその仕事を継続して行っていますし、売り上げもあまり落ちずに来ています。またこの事業を始めた当初から、ホームページを充実させてインターネットでのビジネスに力を入れていました。そのおかげでここ2〜3年はインターネットからの受注が増えています。
 震災前の事務所は田んぼの中にあったので目立たないし、お客さまに説明するのが大変でしたが、扇町ビジネスパークはわかりやすいので、以前よりお客さまが来るようになりましたし、こうして拠点があるということ自体が企業の信頼感に繋がりますのでとても助かっています。
 また扇町ビジネスパークには職種の違う14の企業が入居していますので、その方々と知り合いになれたことも良い刺激になっています。

 

 

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

ステンレスペイント外観
 5年間という仮設施設への入居期間のうちに、次のステップへ進むための体力をつけなければならないと思いますが、今はまだマイナスを減らしていくことだと思っています。現在宮城県や仙台市では、震災対応のリフォームや塗装の仕事が増えています。当社でも全く受注しないというわけではありませんが、今震災対応の仕事ばかりを受注していたのでは、5年後の仕事に繋がる種まきをする余裕がなくなってしまいますから、そのバランスを考えながら仕事に取り組んでいきます。
 インターネットの方も、現在週に1件程度はホームページを通してお問い合わせや施工依頼が来ていますので、お客さまがより仕事を依頼しやすいようなホームページづくりをするなど、より充実させていきたいと思っています。
 私はこの仕事に欠かせないのは信頼と人間性だと思っています。それだけに今後はホームページに力を入れながら、お客さまに実際に事務所に来ていただいて信頼していただき、対話を重ねながら良好な関係を構築するような営業をしていきたいと思っています。
 また、現在私は扇町ビジネスパークの互助会の会長をさせていただいているのですが、2ヶ月に1回程度開催している定例会で、入居企業の方から隣接する扇町仮設住宅に住んでいる方たちのために自分たちに何かできることはないかという話しがあり、家にこもりがちな仮設住宅に住んでいる方々が少しでも外に出て楽しい時間を過ごしていただけたらと、今年7月28日に夏祭りを開催することにしました。今後も扇町ビジネスパークが中心となり、イベントなどを通して仮設住宅の方々とも良好な関係を持っていきたいと思っています。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年6月25日取材

企業データ

住所:宮城県仙台市宮城野区扇町四丁目9番13
名称:(株)オイカワ美装工業

 

ステンレスペイント