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佐藤輪業商会(亘理町)

佐藤輪業商会・佐藤敏様佐藤輪業商会・佐藤敏様

─被災前の営業はどちらで行われていましたか。

 阿武隈川沿いの荒浜3丁目で90年、三代にわたり営業してきました。

 

─お取り扱いされていました商品・サービスやお仕事の内容をお聞かせください。

 自転車や自動二輪の販売修理のほか、川のある町ということもあり、船外機や和船のエンジンを取り扱っていました。荒浜商店会の会長をしていたため地元の人はみんな顔なじみでした。
 また、船外機など特殊なものも扱っていたので、船を持っている阿武隈沿いの方や、遠くは福島の方までお得意様がいました。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 オートバイを修理していた時に地震がおき、オートバイに挟まれてしまいました。足を使い何とか抜け出して、体の不自由な親の安否を確認しに裏にある自宅へ行きました。すぐに妻と親を小学校へ避難させ、その後は普段から務めていた交通整理を行っていましたが、津波がくるというので私も小学校へ避難しました。
 家屋と店舗は阿武隈川の堤防を越えて来た津波で流されてしまい、自転車やオートバイのほか工具や機械もすべて流されました。
 

 

─仮設施設の入居申し込みをされた時のお考え、希望などお聞かせください。

佐藤輪業商会店内
 私自身、震災前にがんを再発し手術したばかりということもあり、もう商売はやめようと思っていました。しかし、荒浜商店会の若い商店主たちの情熱を感じ、私も一緒に頑張ってみようという気持ちになりました。
 そんなときにこの亘理ふるさと復興商店街の話をいただき、仮設住民のお茶のみの場所になればという思いもあり、入居することにしました。
 

 

─仮設施設に入居されて、希望、きっかけとなったお考えを実現出来ていますかお聞かせください。

 残念だったのは入居するまでどんな店舗になるかわからなかったことです。入居してみたら自転車の搬入がしにくいつくりで、体の負担が大きい。その後なんとか使いやすい店舗になるよう少しずつ手を加えてオープンに間に合うことができました。また、自転車組合の協力もあって、自転車のほか工具なども揃えることができました。
 オープン当初は顔なじみの人も大勢来てくれましたし、初めてのお客様にも「この場所に自転車屋さんができて良かった」と言ってもらえたので、それだけでも開いて良かったと思いました。知らない人とも知り合うキッカケとなり新鮮味があり、良かったと思います。
 しかし、最近はポツリポツリといった状態なので、商店街一丸となっていろいろな仕掛けを考えていかなければと思っています。

 

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

佐藤輪業商会外観
 ここがあるうちは心配ないのですが、2年後ここがなくなった時のことを考えると頭が痛いですね。しかし、地域のみなさんのためというよりは、お茶を飲みながら話をすることが私の生き甲斐なので、小さくてもいいから店舗を出せたらいいなと思っています。地域のみなさんが気楽に集まれる場所を提供できればいいなと漠然とですが考えています。商売というよりは人との触れ合いの場ができればいいですね。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年3月16日取材

企業データ

住所:宮城県亘理郡亘理町東郷
名称:佐藤輪業商会

 

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