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藤フラワー(名取市)

藤フラワー・伊藤喜光様藤フラワー・伊藤喜光様

─被災前の営業はどちらで行われていましたか。

 名取市閖上4丁目で10年、日和山近くの6丁目で25年、合わせて35年生花店を営んできました。

 

─お取り扱いされていました商品・サービスやお仕事の内容をお聞かせください。

 生花店での販売のほか、結婚式場や葬儀場へ花を納品したり、閖上港朝市に出店したりもしていました。料理用の葉もの、お祝い用のゆずり葉、秋になると柿の葉なども納めたりしていました。
 昔は子どもたちが母の日にお小遣いを握りしめてカーネーションを買いに来たりして、そんな姿を見られるのも花屋としてうれしかったですね。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 葬儀用の花を造っていたときに地震がきました。1回目の揺れはそれほどでもなかったので片付けをはじめていたところ、2回目にこれまで経験したことのない、言葉にならないほどの揺れが襲いました。外に出てみるとマンホールから水があふれだしてきていて、これは異常な事態になったと肌で感じました。それから何も持たず小学校まで車で避難し、建物の3階まで上がりました。その3分後くらいに津波が来たんです。
 店も自宅も跡形もなく流されてしまいましたが家族が無事だったのが何よりでした。その後は館腰の避難所にいました。
 

 

─仮設施設の入居申し込みをされた時のお考え、希望などお聞かせください。

藤フラワー店内
 震災から2週間経ったころ友達や同級生が亡くなったりして花をあげたいという話をいただき、みなさんのご厚意を受け避難所の一角で仕事をさせてもらうようになりました。その後知人の家を借り、トラックも貸してもらうことができ、少しずつ仕事をしていました。
 ここに仮設店舗ができると市の担当の方から聞いたときはすぐに入ろうと決めました。普通は2年の期限付きなのですが、ここは5年営業できるということで心強かったですね。
 

 

─仮設施設に入居されて、希望、きっかけとなったお考えを実現出来ていますかお聞かせください。

 ようやく店舗を構えることができ、落ち着いて仕事に取り組めるようになりましたね。閖上さいかい市場の名前には、閖上で営業していた人たちが店を「再開」するといった意味と、閖上でお世話になった人と「再会」するという二つの意味が込められています。
 営業が始まって1カ月経ちますが、地元閖上のお客さんだけでなく震災でお世話になった方々や遠くから観光バスでやってきてくれる人たちもいます。みなさんに愛される閖上さいかい市場となるよう日々頑張っています。

 

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

藤フラワー外観
 快適な店舗となるよう内装や設備は少しずつ手を加えているところです。これからも長い目で、さいかい市場に入店されている店舗の方々とともに市や中小機構の方々の協力を得ながら、みなさんが足を運びたくなるような仕掛けをしていきたいと思っています。
 また、震災でお世話になった方々への御礼の気持ちを伝えたいので仮設住宅への移動販売や介護施設への販売なども行いたいですね。先日は地元閖上で行われたゆりあげ港朝市にも参加しました。少しずつですが地域発展のために貢献できたらと思っています。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年3月16日取材

企業データ

住所:宮城県名取市美田園七丁目1番1号
名称:藤フラワー

 

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