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水産加工開放実験室(塩竈市)

─被災前の営業はどちらで行われていましたか。

水産加工開放実験室 白土悦子様水産加工開放実験室
白土悦子様
 塩竈市の魚市場近くの海に面した新浜一丁目の県有地で、昭和49年から水産加工品の検査や魚食普及事業を行っていました。

 

─お取り扱いされていました商品・サービスやお仕事の内容をお聞かせください。

 当実験室は、地元の水産加工業者の要望で、宮城県と塩竈市の補助を受けて設置された施設です。かまぼこや魚の切り身等、水産加工品の細菌検査や、カロリーを表示するための成分分析、工場排水の検査を行っています。また、塩釜地域の揚げ蒲鉾の廃油をリサイクルした、バイオディーゼル燃料の品質検査も行っています。
 魚食普及事業としては、市内の小中学校で、「手作り笹蒲鉾」「塩竈汁」「鮪の解体」等の活動を毎年10回以上、20年以上継続して実施しています。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 震災時は当実験室にいたのですが、津波が来るということですぐ裏にある宮城県仙台地方振興事務所水産漁業部の建物に避難しました。平屋建てだった実験室は津波で1m40cmほど浸水し、実験で使用していた電気機器や機械類はほとんど使用不能になっていました。建物自体も大規模半壊の認定を受け使用できる状態ではありませんでした。
 

 

─仮設施設の入居申し込みをされた時のお考え、希望などお聞かせください。

塩釜市団地水産加工業協同組合 専務理事 佐々木栄一様ご同席:塩釜市団地水産加工業協同組合
専務理事 佐々木栄一様
 当実験室の管理は塩釜市団地水産加工業協同組合が行っていますが、運営は水産業界の若い後継者が中心になって行っています。震災後に、当実験室で各企業にアンケート調査を行ったところ、多くの企業がこの実験室の継続を熱望している事が分かりました。そこで、仮設施設の補助制度を活用して再開したいということになり、組合を通して入居の申し込みをしました。
 震災後、当組合のポンプ場で、限られた機材を使って検査をしていたので、補助事業の活用は大変有難いお話でした。

 

─仮設施設に入居されて、希望、きっかけとなったお考えを実現出来ていますかお聞かせください。

 12月下旬に入居して、1月中旬には細菌検査、成分分析、排水検査ができるようになりました。検査は2月現在4名で行っています。震災の影響で依頼件数は以前の半分以下ですが、早く塩釜の水産業界の復興が進み、安心安全で、より良い製品づくりに寄与できる事が希望です。

 

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

水産加工開放実験室内
 当実験室の運営は、業界の若い人たちで構成されている運営委員会で行われていますので、その委員会を中心として、地元業界の方々や依頼者とのコミュニケーション・信頼関係を大切に、分析・検査等の業務を行っていきたいと思っています。
 現在、塩竈市から放射能検査を実験室で行ってほしいという話もきており、今後は通常の検査等とあわせて、今まで以上に忙しくなると思われます。また復興支援ということで、包装機材を扱う業者から、当組合に包装機材を1年間無償で貸与されました。現在、その機材をこの仮設施設に設置し、地元の加工業者の方々が活用しています。
 今後も地元の加工業者とのつながりを大切にし、産業の復興に貢献できるよう業務を続けていきたいと思っています。
 

 

【入居仮設施設】

平成24年3月13日取材

企業データ

住所:宮城県塩竈市新浜町三丁目109番8
名称:水産加工開放実験室(塩釜市団地水産加工業協同組合)

 

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