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河合商店(大槌町)

-被災前の営業はどちらで行われていましたか。

河合商店 河合秀保様河合商店 河合秀保様
 大槌町安渡地区で昭和51年から鮮魚・野菜・総菜を中心とした食料品店を営んでいました。海岸から約5分の所に位置し、自宅の1階が約30坪くらいの店舗で、私達夫婦、両親、従業員5人で営業していました。市場からあがったばかりの新鮮な魚介類は評判で、昔ながらの近所の皆さんや町内の方々にお買い求め頂いていました。

 

-被災の状況をお聞かせください。

 店で刺身をさばいていたときに、商品が暴れ出す勢いの地震に遭い、尋常じゃない揺れにただ驚くばかりでした。妻は2階でカニを茹でていましたが、危険を感じすぐさま1階に降りてきました。店には買い物のお客さんが居ましたので、いち早く避難させ、その後従業員もすぐ避難させましたが1人は自宅で波に呑まれ津波の犠牲になってしまいました。両親を高台に避難させ、私は妻と一緒に子供の迎えにと急ぎました。幸い家族は全員無事でした。その夜は避難所の駐車場で家族5人車の中で過ごしました。車中の避難生活は、それから5日間続きました。
翌朝、店を確認しに行きましたが、家は跡形も無く、離れた場所で2階部分だけが残っていました。
 

 

-仮設施設の入居申し込みをされたのはどのようなお考えからですか。

河合商店
 避難生活をする中で、自分らはこの先どうやって生きていくかいろいろ考えましたが、自分にはやはり今まで行ってきた商いで再開を果たしたいとの思いが一番で、鮮魚の移動販売から始めようと考えていました。ただ、移動販売の準備を進める中で、加工場所が無いと許可が下りないと言われ、目の前の灯火が消えそうになり、悔しい思いをしていました。それから、何をしようかと考えていたとき、商工会から5月に仮設店舗の説明会があることを知り、説明を聞いてやっと希望が叶うとの思いですぐさま申し込みました。

 

-仮設施設に入居し事業を再開されて、どのようなお気持ちですか。

 入居が決まってからは、他地区の仮設店舗で先に営業開始した先輩から様々なアドバイスを受け、準備を進めながら開店を心待ちにしていました。お陰様で設備等も知り合いを通じ、中古で使える物を探していただいたり、什器なども格安の金額で分けてもらい、資金面でも少し負担が減りました。仮設店舗では鮮魚販売だけの営業にしましたので、スペース的に十分満足しています。以前からのお客さんも再開を聞きつけ、足を運んでくれていますし、新しいお客さんも増えています。売上も少しずつ上向いており助かっています。

 

-今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

河合商店外観
 町(住宅街)がどこに形成されるか判りませんが、いずれは大槌町で店を構えるつもりです。可能であれば、魚介類専門店を考えて居ますし、店の広さも現在の店舗の2倍くらいのスペースがあればと思っています。今の仮設店舗の様に店舗集合型で、共有の駐車場があるのは便利で、相乗効果もあり理想的な店舗形成だと思っています。願わくは、こうした形を今後の町造りにも生かしてもらい、その一角で営業できればと思います。
 

 

 

【入居仮設施設】

平成24年3月5日取材

企業データ

住所:岩手県上閉伊郡大槌町大槌第23地割9番(大槌北小学校校庭)
名称:河合商店

 

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