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森の花やさん(南相馬市)

-被災前の営業はどちらで行われていましたか。

森の花やさん 一條玉枝様森の花やさん 一條玉枝様
 南相馬市小高区、どちらかといえば山よりの地域で、ギフト用の高級鉢花をはじめとした花類を扱っていました。例年3月は行事の多い時期で、今年も震災直前に主人が、仙台より舞台装飾や卒業式、歓送迎会等で使うたくさんの花を仕入れてきたところでした。18年間、お店や庭をきれいにしてお客様をお迎えしてきた努力が、この震災でみんな消えてしまいました。

 

-被災の状況をお聞かせください。

 最初はどうなっているのか、情報が何一つ入ってきませんでした。3月11日以降、1ヶ月ほどは仕事もできないまま、年老いた母や近所のお年寄りなどのお世話をしていました。小高区が原発の警戒区域になって立ち入れなくなってからは、2ヶ月間仕入れに使っていた花屋のバスの中で暮らしていました。
 

-仮設施設の入居申し込みをされたのはどのようなお考えからですか。

森の花やさん 店内
 日々が経つうちに「一体これからのくらしは、どうなっていくんだろう、もう小高には戻れないだろうか」と思い、私自身、元気をなくしていました。そんな時に、「もう一度お花屋さんやったら」と主人やお得意先だったお客さんに言われ、その言葉に背をおされて「またお店を開いてお花を売りたい」と思うようになりました。
 商売を再開するに当たって、何かいい情報がないかなと毎日鹿島商工会に通っていたところ、南相馬市と中小機構が支援するこの仮設店舗の話を聞き、すぐに申し込みました。うれしくてうれしくて「これでがんばれるかな」と思いました。以前の店は、とても広くて店の中にいろりを置いて、お客さんみんながお茶のみをして話しながらゆっくりしていたので、ここでももう1区画あったらそんな場所にもしたいと思っていました。

 

-仮設施設に入居し事業を再開されて、どのようなお気持ちですか。

 まったく一からの出直しになりました。棚も手作りして、店内いっぱいに大好きなお花を仕入れて置くことができました。ここの店舗に入れていただいてとても感謝しています。今までの努力をいかして、皆様に愛される花屋でありたいと思います。

 

森の花やさん 外観

-今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

 お花は病気を癒し、元気も与えてくれます。震災のお見舞いのお礼にお花を贈られる方も多く、「相手の方にとても喜ばれたよ、ありがとう」とまた御礼にきてくれるお客さんがいらっしゃいます。その一言で私はこれからも頑張っていけると思います。
 


【入居仮設施設】

平成23年12月15日取材

企業データ

住所:福島県南相馬市鹿島区西町
名称:森の花やさん

 

さくら はる食堂