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渡辺商店、政食堂(三春町狐田)

─被災前の営業、お取り扱いされていました商品・サービスの内容をお聞かせ下さい。

政食堂 渡辺政廣様政食堂 渡辺政廣様
 葛尾村上野川地区で、母親が酒、たばこ、食品の小売店、いわゆる雑貨店を、私は居酒屋をやっていました。

 

─被災の状況をお聞かせください。

 原発事故により葛尾村は全村避難となり、6人家族は別々に避難しました。私と妻、子ども二人は、妻の実家の郡山市西田に、両親は、姉の嫁ぎ先の田村市船引に行きました。7月に仮設住宅ができて、家族6人が避難先より戻りました。
 

 

─仮設施設の入居申し込みをされたのはどのようなお考えからですか。

政食堂政食堂
 仮設住宅には、おじいちゃん、おばあちゃんが多く、買い物にも不便で、みんなから、「どうにか仮設の場所でも以前葛尾村でやっていた店が開けないか」と言われました。また「雑貨屋だけでなく、交流を深めるためにも食堂兼居酒屋のような店があればいいのではないか」という声も聞きました。葛尾村の商工会の方から三春町と中小機構が支援してここ三春町の狐田仮設住宅に仮設店舗ができるとお聞きし、とにかくやってみようと思いました。日用品を扱う商店部分と食堂兼居酒屋の二つに分けて店舗を使わせてもらっています。食堂で使う炊飯器などは新しく購入、冷蔵庫とか棚などは、葛尾村に立ち入りの許可が出た時に運び出しました。

 

─仮設施設に入居し事業を再開されて、どのようなお気持ちですか。

渡辺商店渡辺商店
 食堂兼居酒屋の方には、仮設住宅に入っている人たちに加え、以前からの常連さんやこの三春からも新しいお客さんが来てくれています。小売店の方は買い物はもちろんだけど、散歩のついでにみなさん寄ってくれたりして、お茶のみしながら何やかやしゃべっています。話をすることで、お互いの励ましにもなりますね。居酒屋のメニューの材料は、以前は浪江町から仕入れていましたが、浪江町も警戒区域で避難してみなだめになってしまい、新しい仕入先を探しながらやっているところです。常連さんには「場所が遠くなっちまった」と言われます。家族に車に乗せてもらって来てくれたり、また帰りは私の嫁さんが車で送っていくなどしてどうにかやっています。

 

居酒屋政 外観

─今後の展望、将来に対するお考え等をお聞かせください。

 葛尾村がもとに帰れるのか、どこかに移転するのか、村も国も指針が決まっていないので、これからどうしたらよいものかと思います。私はみんなと喋ったり、ふれあっていくことが好きなので、ずっと居酒屋の仕事が続けていけたらなと思っています。
 

 

【入居仮設施設】

平成23年12月16日取材

企業データ

住所:福島県田村郡三春町大字狐田字狐田102-1
名称:渡辺商店、政食堂

 

ホクエイ企画