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第1期中期目標

前文


 中小企業総合事業団、地域振興整備公団、産業基盤整備基金の機能を統合して設立される中小企業基盤整備機構(以下「機構」という。)は、中小企業者その他の事業者の事業活動に必要な助言や研修、資金面の支援、地域における施設の整備、共済制度の運営等の種々の施策を実施し、その事業活動の活性化のための基盤を整備することを目的としている。
これまで、中小企業総合事業団においては、専門人材による経営支援や人材育成、ベンチャーファンドの活動促進、共済事業の推進など、主にソフト面から中小企業の活動を促進する業務、地域振興整備公団においては、産業用地の整備や賃貸施設の整備・運営などハード面から地域産業集積の形成など地域経済活性化を図る業務、産業基盤整備基金においては、構造改革加速化のための政策課題に対応した債務保証や出資などの資金供給面での業務をそれぞれ実施してきた。これらの業務は、事業活動の活性化のための基盤整備として相互に関連しているものであり、また、その実施に当たっては企業経営に関する専門的な知見の蓄積が不可欠である。このため、機構は、これらの法人に蓄積された人材や資産、これまでこれらの法人における業務の実施を通じて蓄積された専門的な知見を集中し、また、さらにその専門性を強化しつつ、一体的な事業展開を実施することにより、このような基盤整備のための施策実施機関として、その施策をより効果的に遂行していくことが求められる。
 我が国経済は、経済構造の改革が徐々に進みつつあるものの、次の時代の牽引役となる新たな産業が十分具現化しておらず、また、大企業に比べて中小企業の景気の回復が遅れがちであるなど、先行きには未だ不透明感がある。特に地域経済は、グローバル化の進展による生産拠点の海外移転等が進展する中、地域経済を支える既存産業が地盤沈下を起こし、地域経済の核となるべき新しい芽も十分には育ってきていない。


このような中で、機構は、


1.創業ベンチャー、既存中小企業等の新事業展開を促進するため、人材、施設、資金技術等の経営資源の調達支援や、新事業展開の支援を行う民間機関等の活動促進等を行う。
2.中小企業その他地域に密着して活動する事業者の経営基盤の強化を図るため、個々の経営者が日常的な取組の中で経営上の課題に対応していけるよう、研修の実施や相談体制の充実、産業集積の活性化促進等を行う。
3.経営環境の変化への適応の円滑化を図るため、自主的な取組だけでは対応が困難な中小企業の再生支援や、連鎖倒産防止、小規模事業者の事業廃止等の円滑化のための共済制度の確実な運営等を行う。


この際、地域経済の自律的発展を促進していくため、機構はこれらの業務により、それぞれの地域が抱える課題に対応しつつ地域の保有する産業資源を発掘し、それをいかして、地域における特徴ある産業集積の形成を促進していくことが重要である。また、政策課題に対応した民間の取組に対して、出資・債務保証等の業務を着実に行う必要がある。
さらに、機構は、個々の事業者がこれらのサービスを、関連する他の支援機関の機能と連携して活用できるよう、各種施策情報を提供する体制の強化を図る。期限が定められた業務については、適切な工程管理と業務運営により円滑に事業を終了していくことが求められる。
地域における事業の実施に当たっては、機構は、国の地方支分部局や地方自治体と連携していくことが必要であり、特に、産業クラスター計画など地域の特徴をいかした活性化のための政策を推進し、産学官の広域的ネットワークの形成等に取り組んでいる経済産業局の施策に十分協力・連携していくことが重要である。
また、機構がこのような機能を発揮していくために、施策の利用者と直接接する業務を行う部門を糾合した地方組織を各地域ブロックの拠点となる都市に設置するなど、利用者との接点を重点強化し、施策の利用促進や要望の把握を行いつつ施策を実施する。このような取組により、ニーズの把握の体制を充実させ、さらにこの情報を施策の改善へと反映させていくことで、施策の質的向上を図る。
機構は、これらの事業を通じて、中小企業の事業活動の活性化及びそれを核として地域経済の自律的発展等を支援し、ひいては、我が国経済の活性化を進める。


1.中期目標の期間


中期目標の期間は、4年9か月(平成16年7月〜平成21年3月)とする。


2.業務運営の効率化に関する事項


(1)政策目標に対応した機動的な組織運営

  • 機構の組織は、その目標の実現のために業務の改善や新たなニーズに即応した事業が機動的に実施されるよう、政策目標ごとに大くくり化され、部門間の壁を極力廃した柔軟な組織運営を行い、有機的に連携した意思決定と業務の効果的な実施を図る。
  • 利用者との直接の接点となる部門の体制及び権限の強化を図るとともに、各地域において、経済産業局、地方自治体、他の中小企業支援機関等との連携を強化する。
  • 期限が定められた業務については、その確実な遂行のための体制を採る。


(2)人的資源の有効活用

  • 職員に対する研修の充実のほか、地域において利用者と直接接する業務に重点的に人材を配置し、それを通じて現場感覚の先鋭化を図り、事業の企画・立案・実施能力の向上を図るとともに、職員のキャリアパスを構築し、計画的に必要な人材の育成に努め、機構全体としての知見の蓄積・強化を確保する。
  • 業務の専門性の高い分野においては、知見を持った外部の人材の積極的な登用を図る。
  • 経理、人事などの管理業務については、専門性を有する外部機関の活用等アウトソーシングを進め、業務の効率化及び体制の合理化を図る。
  • 職員から納得の得られる公正で多面的な業績評価制度を構築し、その評価結果を処遇に適切に反映する。


(3)事業の企画立案プロセスの構築と事後評価の徹底

  • 機構が実施する事業については、「企画」、「実施」、「評価・検証」、「事業の再構築等」という毎年の事業評価プロセスの構築と定着を図る。その際、中小企業者等と直接の接点となる部門が収集する施策利用者等の情報を事業の評価や新事業の企画立案にフィードバックする。
  • ・ 事後評価を徹底し、十分な成果の得られていない事業や他の機関が十分類似のサービスを提供している事業については、改善又は廃止して、新たなニーズに対応した事業やより効果の見込まれる新たな手法での事業に資源を集中する。


(4)業務全般の効率化

  • 統合する三法人の管理部門の重複する機能を一体化して体制を効率化するとともに、効率性の高い業務の実施を図ることにより、一般管理費(退職手当を除く)については、特殊法人時の最終年度と中期目標期間中の最終年度を比較して30パーセント程度削減する。
  • 運営費交付金により行う事業については、特殊法人時のそれに相当する補助金を充当して行う事業に比して5パーセント(年1パーセント程度)の経費削減を行う。中期目標期間中の各年度において新たに行う運営費交付金充当事業についても翌年度から年1パーセントの経費削減を行う。
  • 行政改革の重要方針(平成17年12月24日閣議決定)に基づき、国家公務員の定員の純減目標(今後5年間で5%以上の純減)及び給与構造改革を踏まえ、国家公務員に準じた人件費削減の取組を行う。
  • 事業の実施については、できるだけ適切な受益者負担を求め、より多くの利用者が利用できるようにする。
  • 利用者への情報提供等の利便性の向上や、内部管理業務の効率化、高度化のため、経済産業省電子政府構築計画に基づき、これらの業務の最適化計画を作成するとともに、その扱う情報処理の内容に応じた情報技術を活用し業務の改善を図る。

3.国民に提供するサービスの質の向上に関する事項


(1)創業、既存企業の新事業展開の促進
創業ベンチャー、既存中小企業等の新事業展開のためには、技術シーズの開拓、事業案の具体化、販路拡大など、事業化までの各段階において適切な人材・技術・資金・情報等の経営資源を調達し、それらを的確に組み合わせて活用していくことが必要である。
このような経営資源調達については、民間機関においても様々な形でその円滑化を図る取組が行われつつあるが、新事業の具体化を幅広く支援するためには、十分な環境が整備されているとは言い難い。このため、機構は、国や地方自治体と連携しつつ、経営資源の調達を支援する民間機関等の活動を促進させるとともに、機構自らが経営資源の調達について事業化に至るまでの手作り一貫支援を行うことにより、個々の事業者が円滑に経営資源を調達し、それらをうまく組み合わせて新事業展開に向けて機能させることを支援する。
また、地域産業の自律的発展のためにも新事業創出は不可欠であり、地域の経営資源活用、地域の支援機関等との連携による新事業展開を支援する。
これらの事業を新事業展開に取り組む多くの事業者に対して総合的に実施し、その新事業展開の達成の度合いを目に見える形で向上させる事を目指す。

 1.民間機関等による新事業支援の促進
機構は、自らリスクを取って新事業展開を支援する投資ファンドを始め、技術移転機関(TLO)、金融機関等の民間機関、新事業展開を支援する他の公的機関など、資金・技術・情報といった経営資源の調達を支援する者に対して、資金面の支援や日常的な情報交換、人材交流といった人材面・情報面での提携、協力を進め、その活動を活性化させる。

 2.新事業展開の実現のための踏み込んだ経営支援
個々の事業者が、事業化のステップに応じた適切なタイミングで必要な経営資源を調達し、それらをうまく組み合わせて新事業展開を実現していくためには、個々の事業者ごとに、事業プランの具体化や、それに沿った取組を支援する必要がある。このため、機構は、施策の利用者と直接接する部門において、専門人材の配置、支援対象事業者に関する情報蓄積の仕組みなど、事業者と継続的な関係を構築できる体制を整備しつつ、助言や研修の実施、あるいは必要に応じ、事業化検討のための費用の一部補助や、施設の提供等により、踏み込んだ支援を行う。
 また、人材マッチング、新事業見本市、投資家等に対する事業プラン発表会等の実施により、新事業展開に必要な人材、販路、民間支援機関等と出会う機会を提供する。
これらの事業の実施に当たって、機構は、例えば以下のような点に留意し、事業者ごとのニーズの違いに適切に対応できる事業体系を構築しつつ、事業を実施する。
1) 創業ベンチャー等については、これらの企業が入居して事業活動を行う施設の効率的な提供と経営面の助言を行うインキュベーションマネージャーの配置によりソフト面の支援とハード面の支援を一体的かつ効果的に行うインキュベーション事業を、新事業シーズを有する大学等と連携しつつ実施するとともに、必要に応じて資金面の支援を行う。
 また、株式投資などにより資金供給を行いつつ経営面での一貫した助言指導を行う民間ファンドとのマッチングの機会の創出やそのための事業プランの作成支援が重要である。
2) 新事業展開を図る既存中小企業に対しては、新事業の市場調査や販路開拓など市場に近い活動も含め、新事業の実現に至るまで、継続的に支援を行う。
 また、同様の取組を行う公的支援機関や、このような企業を主な対象として投資を行おうとする民間ファンドと連携して、多くの企業を支援できる体制を構築する。

 3.地域の特性に応じた重点的な事業の実施
それぞれの地域において独自の新たな産業の創出を図り、地域の自律的発展を促進していくためには、その地域にある特徴ある新事業シーズや、経営資源を供給する民間機関等の活動状況を踏まえて、重点的な事業の実施を図る必要がある。
 このため機構は、産業クラスター計画の推進など地域の特性に着目して行政資源の重点配分に取り組む経済産業局の各種施策に十分協力・連携して、経済産業局が掘り起こした新事業シーズの重点的な支援や、地域の民間機関等との提携を図るなど、地域の特性をいかした事業の実施を図る。


(2)経営基盤の強化
中小企業が円滑に事業活動を推進し、経営上で直面する様々な課題に適切に対応していく上では、個々の事業者が、できるだけ日常的な取組の中でそのような対応ができる環境であることが重要である。このため、機構は、経営者自らの経営に関する知見の充実や、経営に関する知見を提供する身近で良質な相談体制の充実を図る。また、中小企業その他地域に密着して活動する事業者間での経営資源の相互補完等が促進されるよう産業集積、中心市街地等の活性化を図る。

 1.経営者等の知見の充実
機構は、中小企業の経営者や管理職等の人材が経営に必要な知見を充実していくため、各種の実践的な研修事業を行う。具体的には、中小企業大学校は、経営者や経営の核となるべき人材の経営判断能力の向上など、経営の基盤となる人材の育成のための研修のほか、現在の中小企業の経営環境に合わせて、例えば知的財産の活用手法や財務会計の透明化といった新たな企業経営上の課題に円滑に対応するための研修を実施する。
 その際、機構は、中小企業者のニーズに合わせて研修の実施場所や受講料について適切な設定を図るなど研修方法の改善を図り利便性の向上に努めるとともに、他の研修を実施する機関との間で研修素材等の共有等を図る。
 なお、中小企業大学校の施設について、地域経済の活性化に資する柔軟な活用を図る。

 2.経営資源等に関する情報の蓄積と提供
1)経営資源等に関する情報の蓄積と提供
 中小企業がその事業を経営するに当たって、株式公開、海外への事業展開や外国企業との業務提携、環境規制への対応、ITを活用した経営改善等の高度かつ専門的な知見を要する経営課題解決のために、機構は、インターネットを活用して、中小企業が課題対応に向けた専門的な情報を円滑に入手・活用できるようにするとともに、そのような情報をもつ専門家の派遣等を行い、個々の事業者の必要に応じた知見の提供、経営課題解決の支援を行う。
2) ワンストップ相談機能
 機構は、各地域において、経済産業局と地方自治体の連携の下に設置・運営されている都道府県等中小企業支援センター、地域中小企業支援センターの連携促進機能を担うとともに、これらの支援センターと中小企業が直面する様々な経営上の課題について内容の限定なく幅広く相談・助言等に応じるワンストップ相談センター機能を担う。
 なお、この事業は、(4)(3)相談窓口における施策情報提供と一体的に実施するのが適切である。
3)中小企業支援機関職員等に対する研修
 全国の多くの中小企業支援機関職員や行政機関の中小企業支援担当者に対して、創業、経営革新、事業再生、知的財産、まちづくり等重要な政策課題への対応を可能とする高度かつ専門的な支援能力を養成するための研修を行う。

 3.地域産業集積、中心市街地の活性化等
1)連携・集積等のための施設の整備及び活用
 地域産業集積や中心市街地活性化のため、これまで中小企業総合事業団の融資制度及び地域振興整備公団の賃貸施設整備を通じて、連携や集積の活性化のための施設整備を促進・実施してきたところであり、全国各地で施設の整備がなされてきた。
これらの事業については、施設のリニューアルや機能追加を含め経済情勢の変化に応じた需要に的確に対応する。また、融資制度については、適切な貸付条件の整備及び確実な債権管理等を行う。
 また、その保有する産業用地については、幅広い利用を可能にする機能の追加等を図りつつ、その有効活用を図る。
2)中心市街地等における商業機能等強化支援
 中心市街地の活性化等のため、中心市街地活性化に関する法律に基づく業務を行うとともに、経済産業局のほか地方公共団体、まちづくりに関連する各分野の専門機関等とのネットワークを構築しつつ、調査研究、人材育成支援、資金面での支援等を行う。また、中心市街地活性化協議会や商店街振興組合等に対する助言、調査等を通じて商店街等における商業機能及びマネジメント能力の向上を支援する。さらに、中心市街地活性化に資する施設等の適切な運営管理及び積極的活用を図る。


(3)経営環境の変化への対応の円滑化
 機構は、中小企業が経営環境の著しい変化に直面し、その自主的な努力だけでは対応が困難な場合等の対応について、各地域において活動を行っている中小企業再生支援協議会への支援手法や支援事例に関する情報提供、それと連動しつつ中小企業の再生を支援する再生ファンドの組成促進等により、全国的な事業再構築支援の体制の強化の一翼を担う。また、中小企業倒産防止共済制度の確実な運営を図る。これらの事業により、他の金融機関の取組とあいまって、事業再生の円滑化や連鎖倒産の防止のためのセーフティネットの充実を図る。
また、小規模企業者が事業の廃止等を行う際の円滑化を図る小規模企業共済制度の確実な運営を図る。
 さらに、大規模な自然災害等が発生した場合に、被害を受けた中小企業の借入れについて利子補給を行うための基金の設置を支援する。

 1.再生支援の促進
1)中小企業再生支援協議会への情報提供等
 機構は、中小企業再生支援協議会の円滑な活動の強化のため、経済産業局、政府系金融機関、保証協会等との連携のもと、中小企業の再生に当たって共有すべき情報(支援策や事例等)や支援ツールの提供を行う。また、産業活力再生特別措置法に基づく債務保証等の業務を着実に実施する。
2)再生ファンドの組成促進 
機構は、短期的な利益獲得を目指すのではなく、中小企業再生支援協議会と連携し、中期的に株式、債券を保有することにより投資先企業に対する継続的な支援を行う再生ファンドの組成を促進する。
その際、中小企業を再生させる能力を有し、資金を毀損するおそれの低い適切な運営能力を持つ再生ファンドの組成の促進に留意する。また、機構の出資を受けた再生ファンドによる投資事業が適切に行われているかを管理する仕組みを強化する。

 2.小規模企業共済制度及び中小企業倒産防止共済制度の確実な運営
1)資産の運用管理
 小規模企業共済制度においては、後掲の加入促進策の実施にあわせ、資産運用の一層の効率化を図り、累積欠損金を減少させる。
 なお、資産運用については、その健全性を確保するため、第三者による外部評価を徹底し、評価結果を事後の資産運用に反映させる。
 中小企業倒産防止共済制度においては、後掲の加入促進策の実施にあわせ、外部資源を活用した回収管理体制の一層の強化その他の制度運営の改善に係る継続的な工夫と、着実なモニタリングの実施等により、共済貸付金の回収の向上等を図り、制度の財政的安定性を高める。
 また、契約者が共済制度の運営状況を的確に把握できるよう、徹底した情報公開を進める。
2)加入促進策の効果的な実施
 両共済制度は、多くの中小企業が参加することにより、小規模事業者の福祉の増進や中小企業者の自助努力による経営の安定を促進するものであり、そのより幅広い普及を図る観点から、両共済制度に係る加入促進計画を策定し、当該計画を積極的に展開することにより、加入者数の増加を図る。
3)契約者サービスの向上
 共済金の給付や貸付に係る手続きや提出書類について、合理化等の見直しを進めるとともに、給付及び貸付審査事務等の内部事務手続についても検証を行い処理の迅速化を図る。
 また、契約者の相談内容等に応じて、的確に情報提供を行う。
 さらに、両共済制度が中小企業や中小企業支援機関等と構築しているネットワークを活用し、中小企業支援施策に関する情報を提供する。


(4)施策情報の提供機能の充実
中小企業を対象として種々の公的支援機関が実施する施策については、施策が多岐にわたっていること、施策同士のつながりを意識したPRが十分でないこと、情報提供の手段や内容が画一的であることなどにより、これまで十分な周知が図られていない面があった。
 このため、機構は、機構自らの実施する施策はもとより、種々の公的支援機関が実施する施策について、施策情報をわかりやすく提供する素材を作成し、積極的に周知する。
 また、機構は、自らの蓄積する情報提供ノウハウを活用し、各経済産業局と連携して、地方自治体やその関係支援機関、商工会、商工会議所、金融機関等において、より多くの中小企業に対してそれぞれに適した施策情報が提供される体制を構築する。

 1.施策情報のわかりやすい提供方法の充実
機構は、中小企業者のニーズに合った施策情報が容易に入手できるよう、インターネットを活用しつつ、適切な検索機能をもった体系的な施策情報の提供ツールを充実する。
また、各施策の利用の具体的実態を踏まえて、施策活用の具体的事例やQ&A方式の情報など、ユーザーにとって施策の活用方法がイメージしやすい情報提供素材を充実する。

 2.施策情報に詳しい相談人材の育成促進
施策情報の提供は、できるだけ個々の事業者のニーズに合った施策情報を取り出して紹介することが効果的であり、中小企業からの相談に応じて、その中小企業が抱える課題を的確に把握しつつ施策情報の提供を行うのが適切である。このため、機構は、中小企業に対する施策を行うほかの支援機関との人的交流を図りつつ、研修や実務を通じてそのような相談を行う人材の育成を図る。

 3.相談窓口における施策情報提供
機構は、中小企業者が日常的に直面する様々な経営課題への対応について(2)2)に記載する相談窓口として相談に応じる際にその相談内容に応じて、それぞれの中小企業者等の経営課題に合った具体的な施策の紹介を行う。
また、個別の行政施策情報のPRに加えて、このような相談機能を積極的に広報することにより、行政施策情報の効果的な浸透を図る。

 4.施策情報を提供する機関との連携等
経済産業局、地方自治体はもとより、中小企業者と直接接する各地域の公的支援機関や金融機関、民間のコンサルティング企業などが、施策情報の提供主体として有効である。機構は、これらの主体が施策情報提供を円滑に行い、関係施策が効果的に活用されるよう、情報提供素材の供給などこれらの機関との提携関係の強化を図り、全国的な情報提供体制の強化を図る。


(5)期限の定められている業務等

 1.政令によって期限が定められた産業用地分譲業務等
地域振興整備公団が整備した中小企業基盤整備機構法附則第5条及び附則第6条第3項に掲げる産業用地の分譲業務等については、中小企業基盤整備機構法施行令附則第2条第1項及び第5条第1項に定められた期間で終了するため、当該期間で完売するために必要な総合的な分譲促進策を策定し、着実に実施する。また、中期目標期間終了後の未利用面積が中期目標開始時点に比べおおむね半減していることを目標とする。

 2.その他期限が定められている業務
中小企業基盤整備機構法附則第8条に基づく繊維業務(既往保証債務に係る業務を除く。)については、平成22年5月31日を限度として政令で定める日(検討中)で業務を終了することとされており、それまでの間を我が国繊維産業にとって最後の改革期間と位置付け、構造改革を本格的かつ集中的に行う。このため、繊維事業者の自立事業等に集中的に取り組む。
 特定産業集積の活性化に関する臨時措置法、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法及び輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法に基づく業務については、着実に実施する。また、いずれも本中期目標期間中に法律の期限を迎えるため、その時点で機構の業務の実績の評価を行う。


4.財務内容の改善に関する事項

  • 累積欠損金を承継した勘定については、収支を改善するための取組を着実に実行する。
  • 産業投資特別会計から出資を受けて実施した出資承継勘定のベンチャー企業及び投資事業組合に対する出資については、投資先ベンチャー企業等の収益の向上や経営基盤の安定が図られ、新規株式公開が実現するよう適切な管理を行うものとする。
  • その他産業投資特別会計による出資承継勘定の出資先法人等(三セク)については、各法人の繰越欠損金の減少を目指し、毎年度の決算、中間決算の報告等を通じて、的確に経営状況の把握を行い、経営健全化計画を提出させる等、事業運営の改善を求めることとし、事業運営の改善が見られず、経営状況の一層の悪化が見込まれる場合には、関係省庁及び他の出資者とも協議の上、可能な限り早期の株式処分を図る。
  • その他出資事業については、出資先の経営状況を適切に把握するとともに、出資者として、当該事業の政策的意義、地域経済への諸影響に留意しつつ、業務の改善等株主としての権利を活用して適切に対処する。
  • 産業投資特別会計から出資を受けて実施する施設事業については、採択時において収益の可能性のある場合等に限定するとともに、実施段階において必要に応じて収益改善に向けた取組を行うものとする。
  • これらを含め、出資業務、債務保証業務、融資業務、施設整備等業務、共済業務といった財務の健全性を確保するべき業務については、出資等の支出とそれをまかなうべき資金回収等とのバランスを確保するため、貸倒実績率等を踏まえたリスク管理を行うなど、そのための適切な措置を講じる。

独立行政法人中小企業基盤整備機構中期目標(平成18年8月22日変更)(pdf)chuki060822.pdf

 

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