経営者をサポート >  海外展開(進出・販路拡大) >  調査報告書 >  海外調査 >  上海 >  3月 中国のWTO加盟と今後の展望

3月 中国のWTO加盟と今後の展望

 英語で"Japan"と言えば漆器、"China"と言えば陶器であることぐらいは誰でもご存知のことと思います。大航海時代に端を発した西欧列強の後進諸地域に対する植民地支配は、自国民が必要とする生活物資や食料品の調達をその主要目的としていました。インドにおける綿花、香辛料や中国における茶、シルクなどは正にその代表格と言えます。前述の"Japan"、"China"などは当時の先進列強諸国で珍重された品物の産地(国)の名称が、その取扱量の多さゆえ、そのまま品物の名称になった例といえます。因みにお茶は広東語でチャ(標準語ではチャーと語尾が上がる)と発音しますが、これが転じて英語のTea(ティー)となったということも常識の範疇ですね。


 ところで、"Shanghai"(シャンハイ)という英単語がどういうことを意味するかをご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか。もちろん中国が世界に誇る大商業都市「上海」を表します。実はこれとは別のもう一つの意味があります。筆者の手元にある旺文社「エッセンシャル英和辞典」(携帯版)によりますと、名詞として用いる上記の意味の他に、他動詞として次のような意味が表示されています。曰く、「…を泥酔させて(水夫にするため)船へつれ込む…」


 英国は中国(当時は清朝)からの茶の輸入に係る膨大な経費が国家予算を圧迫する事態となり、植民地インドで生産したアヘンでその代金を立て替えるべく大量のアヘンを中国に投入、これがもとで阿片戦争が勃発、清国は敗北、上海の開港もその時、以来中国は西欧列強の一方的な都合による搾取の時代を経験したわけです。

 つまり、かつて西欧列強による帝国主義植民地政策が華やかなりし頃、かの国々の尖兵として当地(上海)に常駐していた者たちが地元の人々に対し常日頃続けてきた行為が侮蔑とアイロニーを込めて長い期間をかけて英語の他動詞に転じたものと思われます。言うまでもなく、酩酊状態、無抵抗の中国人を誘拐略取、無理やり船内に押し込めて、次なる航海の動力源として酷使したのでしょう。


 斯様な不遇の時代から数世紀を経て、こと近現代史の国際関係においては、常に受け身であり続けた中国が、漸く世界各国と対等な関係で交易を行う体制が出来あがりつつあります。ガット以来の国際取引きに係る世界的枠組みへの参入は中国長年の宿願でした。殊に中国政府サイドにおいて、WTO加盟は中国の社会経済体制改革の次なる段階への大きなステップと位置付けられています。


 中小企業総合事業団上海事務所(JETRO上海センター中小企業部)では、去る2月23日から3日間、上海市政府の後援を得て「中小企業経営交流会」を開催いたしました。交流会には現地の日系現地法人の日本人管理者と中国人管理者、中国国有企業、私有企業の管理者等延べ400名以上が参加、好評のうちに終了しました。殊に初日の午前中「中国のWTO加盟と今後の展望」と銘打って開催したパネルディスカッションは、中国のWTO問題の第一人者を基調講演の講師兼パネラーとして招聘、日本側からも日中経済の最前線で活躍中の皆さんをお招きしての舞台設定となり、当日会場に参集した多数の聴衆にこれからの中国ビジネスを展開する上で数多くのヒントを与えたのではないかと思います。


 以下に同パネルディスカッションで行われた発言趣旨を追録します。

 

申込用紙はAcrobat Readerファイル形式です。
Acrobat Reader5.0.5をお持ちでない方はダウンロードサイトにより入手してください。