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2月 新規設立中小企業一日あたり平均150社

 中国中小企業は今や改革開放、市場経済進展のための主要な牽引役として欠くことの出来ない存在となりました。1998年の第九期全国人民代表大会において、私有経済の法的保証、即ち私営企業を「社会主義市場経済の重要な構成部分」と認知する憲法改正案が上程可決されて以来、中小企業の発展実現のための様々の施策が講じられてきました。先日上海市において開催された中小企業貸付担保経験交流会によれば、上海市の中小企業数は昨年末の実績で31万社(個人事業主は含まず)。対前年比でなんと10.7%の増。これを単純計算すると昨年一年間では概ね一日当たり平均150社の中小企業が設立されたことになります。

 31万社の中小企業のうち私営企業は13.8万社。これは上海市全体の内国資本企業の50%を超す勢いです。因みにこれら私営企業の生産高は昨年一年間で278.9億人民元、前年同期を37.9%上回り、上海市全体のGDPの6.1%を占めています。

 上海市中小企業のこのような発展は、従前に比べ中小企業が融資を受けやすくなったことが主要因と考えられます。

 一例として、上海海連潤滑材料研究所は世界最新鋭のインク、ベアリングオイル生産工場の建設時に、一時資金に行き詰まったことがありましたが、上海市長寧区小企業信用担保センターから累計1,000万元の融資を受けることが出来、以後順調に業績を上げています。同じく上海開普精密化学工業有限公司も融資を得ることによって業績を伸ばし、昨年100万元の多額納税企業となりました。中小企業が融資を受ける場合には、やはり日本と同様、不動産(土地、工場等建物)、機械設備、製品、特許事項等の提供が求められますが、余程業績の良い企業であれば、上記企業の様にその信用情報だけで融資が受けられる場合も有るとのことです。

 中国投資保険公司上海分公司の統計データによれば、1999年5月の設立以来現在までに1,229件、17億元あまりの融資を実行して来ましたが、利用者の約半数が私営中小企業だとのことです。こうした中小企業向けの融資機会の拡大は、単に中小企業の融資難を解決するだけでなく、中小企業の健全な発展を促進し、ひいては税収の増加を促すことにもなります。上海市長寧区の統計によると、昨年融資を受けた56社の中小企業の売上総額、利益総額、税収は対前年比でそれぞれ52.4%、49.2%、18.9%の伸びを記録しました。

 現在のところまだごく僅かではありますが、目先の効く企業がこの担保融資市場に巨大な潜在的ビジネスチャンスを見出し、進出を決めています。この現象は中小企業者にとっては融資を受ける窓口が今後ますます多様化し、同時にその発展基盤が向上することを意味しています。

(解放日報2001年2月21日より)