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検証Webマッチング─J-GoodTech始動1年─【上】

中小企業施策普及紙「中小企業振興」平成27年11月1日〜12月1日号の3回に渡って掲載した記事をご紹介します。

 

検証Webマッチング ジェグテック始動1年

 

 中小機構が運営する国内初のマッチングサイトである「J-GoodTech(ジェグテック)」が、始動から1年を経過した。大手企業のニーズと優れた技術をもつ中小企業のシーズをWeb上でマッチングさせる利便性の高いシステムとして、平成26年10月27日に本格稼働を開始。現在の登録企業数は約2500社で、年度末には当初目標とした3000社への到達が見込まれる。閲覧者数は累計14万人を超え、商談マッチング件数は400件と着実な成果も見せる。ジェグテック始動から1年を振り返り、大手企業と中小企業の双方の声や具体的な成果、海外展開での効果など、3回にわたり連載する。

Web活用し支援の量的拡大を図る

 ジェグテックは、中小機構による中小企業支援策の一環。従来のフェース・ツー・フェースによる直接支援では限界があった量的な支援の実施を目的として開始した、インターネット利用による大手企業・海外企業と中小企業のマッチングシステム。ニッチトップやオンリーワンの優れた技術・製品をもつ中小企業が、自社情報をサイトへ掲載し直接、大手企業や海外企業に向け技術情報の発信ができる。
 通常、中小企業が大手企業向けに技術情報を発信したいと考えても、大手企業の担当者にたどり着くのは容易ではない。だが、ジェグテックを利用することで、優れた技術を求めている大手企業側に伝えられる。サイトにはフリーワード検索や絞り込み検索などの機能があり、目当ての技術や製品、企業を素早く見つけ出すことができる。
 発注側となる大手パートナー企業の登録社数は、現在239社。「この1年でオープンイノベーションの考え方が大手企業で浸透してきたと実感している。探している技術を自社ニーズとして発信し、中小企業側から提案を受け成約する件数が徐々に増えてきている」(担当者)という。 大手企業からのニーズ発信件数は累計232件。これに対し中小企業の提案件数は723件、商談件数は400件となっている

ジェグテック登録企業の推移 登録中小企業数 平成26年10月1141社→平成27年10月2504社、大手パートナー企業数 平成26年10月146社→平成27年10月239社

 

 一方、海外企業はインドネシア、タイ、ベトナム、マレーシアを中心として250社が登録している。中小機構が主催し、これらの国と行うリアル商談会での成約を高めるツールとしてもジェグテックの活用が有効だ。中小機構は中小企業の海外展開を支援するためにも、登録企業に対し、海外向けの情報発信を促していく方針だ。
 サイトは英文にも対応しており、日本語で書かれた掲載企業の情報は、サイト側で英文に翻訳するなど、海外企業にも理解しやすい体制を整えている。
 新しいスタイルのマッチングとなるジェグテックについて、大手企業からは「ニーズを発信して製品の差別化だけでなく、新たな素材や機能開発につなげたい」(通信機器メーカー)、「これまで見つけ出せなかった企業、商材探し、新たな事業領域への展開につなげられる」(化学品商社)などの声が寄せられている。中小企業からは「大手企業への橋渡し役として期待している」(電機メーカー)、「大手だけでなく中小企業同士の連携も図り新分野開拓に向け製品、技術開発を進めたい」(工作機械メーカー)との声が聞かれる。
 今後の取り組みについて中小機構は、海外企業の情報登録を拡大していくほか、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)など、より身近なコミュニティーサイトを活用した情報の発信を積極化させていく方針。さらに製造関連だけでなく流通分野への拡大も図りたいとしている。海外展開するうえで信頼できるパートナー探しなども行えるようにしていくという。

 

中小企業施策普及紙「中小企業振興」/平成27年11月1日発行 第1155号

 

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