いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)

地元4大学等と連携し、研究開発と事業化をサポートする大学連携型起業家育成施設

 「いしかわ大学連携インキュベータ」は、主に金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学、金沢工業大学、石川県立大学の4大学と連携し、ライフサイエンス、医療、環境、食品等分野の企業や、IT関連企業における研究開発と事業化をサポートする大学連携型起業家育成施設です。 

 

いしかわ大学連携インキュベータ外観

いしかわ大学連携インキュベータ外観

インキュベータ概要

いしかわ大学連携インキュベータの概要

いしかわ大学連携インキュベータ(以下、「i-BIRD(アイバード)」)は、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学、金沢工業大学、石川県立大学の4大学から生み出される研究成果と石川県が有する食品、機械、繊維等分野の基盤及びニッチトップ企業、情報サービス産業の集積を活かして新事業の創出を目指す大学連携型のインキュベーション施設である。主にライフサイエンス、医療、環境、食品等分野の研究シーズを事業化し、或いはIT関連企業等ベンチャー企業の創出や新事業・第二創業を促進することを目的としている。

またハード面の特徴としては、石川県立大学キャンパス内に立地し、生物資源工学研究所とは渡り廊下でつながっており、県立大の設備機器等の利活用が容易にできる。

 

石川県の産業の特徴(食品王国いしかわ)

石川県は大手機械メーカーを中心とした機械産業群の高い集積が特徴であり、また北陸特有の多湿性の気候を活かした繊維産業立国でもある一方、製造品出荷額等はそれほど大きい規模ではないものの、伝統的な発酵食品や菓子類などからなる特徴のある産業を形成し、「食品王国いしかわ」とも呼ぶべき食品産業に特徴がある。そのため県内の特徴ある発酵・食品技術等をベースとした新商品開発を目指す企業が集積し、i-BIRDの設立当初から農業・食品分野に関する企業の入居が目立った(以下、表参照)。

施設に入居していた主な食品関係企業

 

企業名 所在地 企業名 所在地
(株)ヤマト醤油味噌 石川県金沢市 (株)紫舟小出 石川県金沢市
(株)ハチバン 石川県金沢市 (株)ぶった農産 石川県野々市市
(株)みつばちの詩工房 石川県金沢市 ベジュール合同会社 石川県珠州市
佃食品(株) 石川県金沢市 (株)ポーラスター 石川県白山市

キリンホールディングス(株)


フロンティア技術研究所

神奈川県横浜市 (株)丸八製茶場 石川県加賀市

 

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特徴的な支援活動内容

鈴木IMの活動状況

i-BIRDには2名のインキュベーションマネージャー(IM)が常駐している。金融機関出身の鈴木IMは、企業が抱える課題や問題点を、石川県立大学を中心に、大学とのマッチングをコーディネートして対応したり、大学シーズと企業ニーズのマッチングのためのセミナーを担当している。入居企業の株式会社WORDROBEに対しては、県立大や石川県工業試験場への技術相談をアレンジするなどの支援をしている。また株式会社丸八製茶場(2016年10月卒業)の入居をきっかけに設立された、地元有志による「加賀茶研究会」の運営をサポートし、加賀地方の伝統食品「加賀棒茶」のブランド力向上、品質改善、新商品開発への取り組み支援を行っているところ。

 

鈴木IM

鈴木IM

島IMの活動状況

もう一人の島IMは自身も経営者の経験があり、かつまた富山県の中小企業支援機関に勤めていたこともあり、北陸3県の各支援機関との連携及び起業家支援に力を入れている。北陸3県にそれぞれ存在する各起業家グループに対し、個別の支援をするほか、広域ネットワーク化を推進するべく北陸3県起業家交流会の実施を企画中。その他、株式会社ディー・イー・エヌ(2016年3月卒業)には人材採用面での相談や資金調達などの支援、入居企業の株式会社グランゼーラに対しては、将来的な卒業を見据え、県や市との連携により事務所移転先の探索支援など多岐にわたる支援を行っているところ。

 

島IM

島IM

北陸発、産学管金連携マッチングイベントの定着

中小機構北陸は、北陸先端科学技術大学院大学と組んで、大規模イベント(Matching HUB Kanazawa)を過去6ヵ年に渡り開催してきた。このイベントは当初はリチウム電池材料開発等個別テーマを基にした産学連携や企業間連携の機会を提供することを目的に活動していたが、徐々に規模を拡大し、現在では北陸発の産学管金連携マッチングイベントとして、北陸地域全体の活性化のために最も重要な新産業の創出と人材育成に貢献することを目的として継続している。

2016年は企業・大学等から271ブースの出展があり参加者総人数は延べ1,671名を数えた。全国規模の企業間連携や技術課題解決に向けたきっかけともなっており、具体的な取引にも繋がっている。また北陸3県内の他のインキュベーション施設間ネットワークの強化にも一役買っている。

 

Matchingu HUB Kanazawa 2016の様子

Matchingu HUB Kanazawa 2016の様子

多彩なセミナーを開催

その他、地元の起業家を紹介し、事業発展のお手伝いをするための「起業家育成セミナー」や、地域再生や新事業創出のための地域資源の活用策について、4大学からそれぞれ講師をお招きして開催する「地元資源活用セミナー」、食品・農業分野の研究事例・事業ノウハウ等を大手企業や地元企業の先進事例から学ぶことができる「事例紹介セミナー」など多彩なセミナーを開催している。

 

起業家育成セミナーの様子

起業家育成セミナーの様子

これからのインキュベータ

「i-BIRD」の名称由来と今後への期待

i-BIRDは、石川県(ishikawa)、ビジネスインキュベータ(Business Incubator)、研究・開発(Research & Development)の英語の頭文字をとって、「入居者が孵化器(incubator)で成長し、鳥(BIRD)のように羽ばたいて」いって欲しいとの願いを込めて命名したものである。

このi-BIRDが立地する、野々市市は毎年「住みよさランキング」(出展:東洋経済『都市データパック』)で上位に位置し、2017年版では全国5位(利便性では全国1位)となっている。石川県立大学やi-BIRDが立地する地域には野々市市の土地区画整理事業も計画されており、産業拠点と良質な住宅地と豊かな都市近郊農地とが調和する都市整備が進むことから、研究・開発に集中することができる非常に良い環境となっていくため、今後もますます企業の集積と輩出を促していきたい。

 

支援スタッフ一同

支援スタッフ一同

 (2017年7月取材)

施設概要

 

BI名 いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)
所在地 石川県野々市市末松3-570
竣工 平成18年7月
賃貸居室面積 8から60平方メートル(全45室)
URL http://www.smrj.go.jp/incubation/i-bird/index.html

 

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