20180315
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「ものづくり補助金」募集中中企庁 4月日まで「商店街の挑戦」事例集まとまる中企庁経産大臣賞に萩原工業第8回日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞社が決定 中小機構理事長賞を新設人材確保で議論中小機構近畿 3法認定事業者交流会7団体1個人を表彰イノベーションネットアワード20186次産業化・農商工連携あるべき姿議論農水省・経産省フォーラム開催インバウンド促進の展示会に専用ブース中小機構第4回全国創業スクール選手権大賞に兵庫県の飯田氏冷凍魚のおしゃれ魚屋中企庁(2)第1212号2018年(平成30年)3月15日(木曜日)受賞企業を発表する坂本教授熱の入ったディスカッション勢ぞろいした受賞者ら議論が活発化したパネルディスカッション逸品がそろったリン・クロッシングのブース喜びの受賞者ら受賞決定でガッツポーズする飯田氏(手前) 「第7回地域産業支援プログラム表彰事業・イノベーションネットアワード2018」(日本立地センター、全国イノベーション推進機関ネットワーク共催)の表彰式が2月日、東京都千代田区の中央大学駿河台記念館で開かれた。地域活性化事業を支援している団体を表彰する制度で、経済産業大臣賞を受賞した諏訪圏ものづくり推進機構ら各受賞者7団体、1個人が表彰状と記念の盾を受け取った。表彰式後には各受賞者が登壇する記念フォーラムも行われ、約100人の聴衆は自分の地域の産業支援の参考にしようと熱心に聞き入っていた。 冒頭、主催者を代表して全国イノベーション推進機関ネットワークの吉川弘之会長が「皆さんがそれぞれの地域で行っている産業支援の取り組みは自らの地域を良くしようと熱意を持って自ら計画して行っているもので、それが自分の地域に具体的な形で返ってくる。心強く思うと同時にその将来を期待したい」と各受賞者へエールを送った。 岸輝雄審査委員長(新構造材料技術研究組合理事長)は「今年は地域の状況・特徴を踏まえて支援ターゲットを絞り込んだ内容が多かった。地域資源などの特性を生かしているから独自の強みを持った産業の育成ができる。ターゲットを絞り込んでいるから効率的で支援を受けた者同士がネットワークを構築できる」と評価した。 今年から新設された個人賞である全国イノベーション推進機関ネットワーク堀場雅夫賞の審査を担当した松本紘選考委員長(理化学研究所理事長)は「受賞者は私財を投じて財団を設立し、出身地の起業家の育成やまちづくりを推進するための基盤を作った。取り組みや情熱が他の候補者に比べて頭一つ抜けていた」と説明した。 授与式ではプレゼンターを代表して経済産業省の飯田祐二地域経済産業グループ長が祝辞を贈った。 各賞の受賞者は以下の通り。 ▽経済産業大臣賞=特定非営利活動法人諏訪圏ものづくり推進機構▽文部科学大臣賞=金沢大学▽農林水産大臣賞=北海道科学技術総合振興センター▽全国イノベーション推進機関ネットワーク会長賞=九州半導体・エレクトロニクスイノベーション協議会▽日本立地センター理事長賞=岡山県産業振興財団▽優秀賞=富山大学地域連携推進機構、徳島県信用保証協会▽全国イノベーション推進機関ネットワーク堀場雅夫賞=田中仁氏(田中仁財団代表理事、ジンズ代表取締役社長) 中小機構は、日本能率協会など5団体が2月~日まで東京・有明の東京ビッグサイトで開催した宿泊・観光施設の生産性を向上する製品・サービスの展示会「国際ホテル・レストラン・ショー」に、中小ものづくり企業の地域資源を活かした商品の販路開拓を支援するプロジェクト「Rin crossing(リン・クロッシング)」の専用ブースを出展して支援した。 美濃焼の芳泉窯(岐阜県土岐市)は、和のテイストを感じさせるポットとカップを出展した。北邑宜丈代表取締役は「粘土から拘ったものづくりを実践しているが、良質な粘土は枯渇が叫ばれて久しい。粘土ならではの味わいを伝えるだけでなく、資源を大切にしようというメッセージも込めた」と出展の動機を語った。海外市場はものづくりに集中するため、海外市場はディストリビューターを通して拡大する方針。リン・クロッシングにも海外展開を目指して登録したという。 天野漆器(富山県高岡市)は、高岡漆器の伝統技術を応用したガラス製の杯を出展した。0・㍉㍍に薄くしたアワビの殻を特殊な針で切り、杯の底に貼り付けて漆を塗り重ねた螺鈿ガラス杯だ。酒類を注ぐと螺鈿が万華鏡のように広がって見える。同社は、海外の展示会に出展するなど海外市場開拓にも積極的。天野真一常務取締役は、出展が「インバウンドの売り上げにつながることを期待している」と話した。 金属ハウスウエアの宮﨑製作所(新潟県燕市)は、直径7㍉㍍の細い注ぎ口からゆっくり注ぐことで、コーヒー豆本来の味を引き立てられるというステンレス製ケトルを出展した。同社はパンフレットやホームページを英語化して海外にも発信しており、今回の出展ではギリシャのバイヤーから見積もり依頼を受けたという。企画営業担当の宮﨑敏樹氏は「海外市場も拡大できれば幸い」と意欲を見せた。 同展は、日本能率協会が他団体と併催した「フード・ケータリングショー」と「厨房設備機器展」の頭文字を冠した3展合同イベント「HCJ」の一つ。3展で約850社・団体が飲食関係機器やサービスを出展した。同協会が単独で主催したプライベートブランドなどの「国際OEM・PB開発展」と合わせた来場者は6万1000人を超え、インバウンド市場の拡大をうかがわせる盛況となった。 農林水産省と経済産業省は2月日、東京都港区のザ・グランドホールで「6次産業化・農商工連携フォーラム」を開催した。有機野菜の販売や開発途上国での有機農業普及活動などを手掛ける坂ノ途中(京都市)の小野邦彦社長らの基調講演や、パネルディスカッション「6次産業化・農商工連携のあるべき姿を考える~日本の1次産業の未来のために」が行われた。農商工連携に関わる約300人が来場し、講師の話に耳を傾けた。 「小規模農業の皆様へ」の演題で基調講演に臨んだ小野社長は自社のビジネスモデルについて、主に新規就農者が生産した野菜を商材とし、飲食店向けやネット通販、直営店で広く販売していると紹介。そのうえで「生産が少量・不安定で、取引先を見つけるのに苦労も尽きない新規就農者だが、彼らの野菜は意外なほど旨い。挑戦する意欲が旺盛で柔軟な栽培を心がけているのも共通点だ」と強調。「現在、400種類を超える野菜を取り扱って好評を博している。今後も提携農家の新規就農者と二人三脚で環境に優しい〝100年先も続く農業〟を実践していきたい」とビジョンを語った。 パネルディスカッションでは、四国地域で耕作放棄地の観光農園化、藍の健康食品化、メジカ(ソウダガツオ)のかつお節=ソウダ節の特産品化、およびシルク製の手袋の普及に取り組んでいる4事業者がそれぞれの取り組みを説明し、課題や対応策を議論した。 各事業者に共通する人材不足に関しては「人が足りないのは全国どこでも同じ。私は東京出張の際、必ずリクルート活動をセットにして〝人さらい〟に努めている」(小野社長)と、人材獲得の秘策も披露された。 同フォーラムでは農商工連携促進事業の事例発表も行われ、大阪府千早赤阪村で立ち上がった、いちご「ちはや姫」による村おこし「南河内いちごの楽園プロジェクト」など5件が発表された。また、耕作放棄地の再生などに取り組むマイファーム(京都市)の西一真社長の講演もあった。 フォーラム終了後は、さまざまな取り組みの展示ブースで交流会が開かれ、各地から訪れた参加者が交流を深めた。 経済産業省中小企業庁は、平成年度補正予算による「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」(ものづくり補助金)の公募を始めた。生産性向上に資する革新的サービス開発、試作品開発、生産プロセス改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資などを支援するもので、締め切りは4月日。6月中に採択先を公表する予定。応募窓口は全国中小企業団体中央会。 対象は、認定支援機関のバックアップを受けて事業を行う中小企業・小規模事業者で、「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された革新的サービスの創出などの改善のほか、「中小ものづくり高度化法」に基づく特定ものづくり基盤技術を活用した革新的な試作品開発・生産プロセスの構築が狙いだ。いずれも3~5年で付加価値額年率3%、経常利益年率1%の向上を目指す。 今回は「企業間データ活用型」を追加した。複数の中小企業・小規模事業者間でデータ・情報を共有し、新たな付加価値の創造や生産性向上を図るプロジェクトを支援する。補助率3分の2、補助上限は1000万円。ほかに「一般型」(補助率2分の1、上限1000万円)、「小規模型」(補助率3分の1または2分の1、同500万円)もある。いずれも生産性向上に資する専門家を活用する場合は、上限額が万円上乗せされる。 応募要領や様式は、全国中央会の各地域事務局のホームページ、または中企庁の支援ポータルサイト「ミラサポ」(https://www.mirasapo.jp/)に掲載している。 中小機構近畿本部は2月日、大阪市中央区の同本部で「新連携・地域資源・農商工連携認定事業者交流会」を開いた。中小企業者に共通した経営課題である「人材確保」について、施策情報の提供、意見交換を行うとともに、異なる分野の事業者と交流することで課題解決への気づきを得ることが狙い。認定事業者社、人が参加した。 藤木寛人・中小機構チーフアドバイザー(大阪市立大学特任講師)が、「どうする?中小企業の新卒採用活動」と題して基調報告した。藤木氏は、マクロからみた新卒採用市場の状況をはじめ、大学生の就職先選びの価値観などを説明。新卒学生が採用の際に求める情報と、中小企業側の情報提供との間に大きなギャップがあると指摘した。 また、近畿経済産業局が最新の支援施策情報、日本政策金融公庫大阪支店が資本性ローン、中小機構が共済制度、中小企業大学校の研修などを紹介した。 参加事業者の事業プレゼンテーションを実施した後、参加者をグループ別に分けて人材確保についてディスカッションした。事業プレゼンで相互に事業内容を知ったうえで、異なる業界のアプローチ手法や考え方などを情報交換したが、それぞれの業界ならではの悩み、人材確保の手法について議論する機会はないだけに、各社とも熱のこもった内容となった。 参加者からは、「社内では聞くことのできない情報があってよかった」「ディスカッションが大変勉強になった」「社内の活性化に役立つヒントを得た」などの意見が寄せられた。近畿本部は今後も支援先中小企業の交流を活発化する予定だ。 経済産業省中小企業庁は2月日、東京都品川区の品川インターシティホールで第4回全国創業スクール選手権を開いた。創業スクール大賞(経済産業大臣賞)は宝塚商工会議所(兵庫県)のビジネスプランコンテストに参加した飯田英二氏の「タカラヅカのニュースタイル<次世代型>デザイナーズ・サカナヤ」が受賞。特別賞(中小企業庁長官賞)には愛媛県の伊予銀行が実施した連携コンテストに応募した山岡健人氏の「伯方島「WOBRIDGE(ヲブリッジ)」プロジェクト~国産ライムを起点とした、地域と日本・世界をブリッジ(橋渡し)する挑戦~」など4件が選ばれた。各受賞者は全国各地から集まった起業家や創業支援団体など関係者約300人の拍手を浴びた。 創業スクール選手権は、全国の「認定創業スクール」と各地域の創業支援機関が実施している「連携コンテスト」の推薦プランの中から優秀なビジネスプランを選んで表彰する年1回のイベント。創業予備軍の掘り起こしと地域の創業者増加が狙い。今年は全157件の中から1次審査(書類)と2次審査(面接)を勝ち抜いたファイナリスト人が最終審査に臨んだ。 大賞の飯田氏のビジネスプランは、高品質な冷凍魚を刺し身やタタキ、干物などで提供する新スタイルの魚屋。高知県出身の飯田氏は「新鮮でおいしい海産物を毎日食べて育ってきた。今の冷凍技術はめざましく鮮度や安全性も飛躍的に高まっている。便利で新しい魚の楽しみ方を提案したい」と創業。1級建築士でもある自身の経験を活かして店舗の概観をデザインし、イタリアから取り寄せた新聞紙でパッケージするなどおしゃれな店は地元の主婦の人気を集めている。プレゼンでは「地域商店街の活性化や漁業の潜在的価値向上に役立てば」と語った。 特別賞は、個性豊かなビジネスプランがそろった。山岡氏(愛媛県)は祖父が遺した耕作放棄地で国内生産されていないオーガニックの国産ライムを栽培し、地域ブランド創出を図る事業を発表。九州大学で工学博士号を取得したミャンマー出身のウィンモーソー氏(岡山県)は機能性可溶性ポリイミド樹脂の開発に成功し、パワー半導体やリチウムイオン電池など高成長が見込まれる分野の基幹素材として販売する計画だ。 東日本大震災のボランティア経験を基に防災の重要性に気づいた小林忠広氏(福井県)は、地域の特産品を用いて防災・備蓄用品を販売する「お土産防災」を目指す。お笑い芸人としても活躍する高松奈々氏(東京都)は若者の政治離れに歯止めをかけるため教育現場に芸人による出張授業を派遣するプランを説明した。 審査委員長の各務茂夫東京大学教授は「6人の審査員が自己実現、事業実現性、事業の新規性、地域性の4基準で審査したが、評価がすごく分かれた。毎回どんどんレベルアップしており今年も高水準だった。ただ事業プランを形にするときには必ず次の課題が来る。果敢に挑戦して先へ進んでほしい」と励ました。 安藤久佳・中企庁長官は「この5年間で日本の企業数が万社減った。開業より廃業する企業が多いからだ。政府は開業率を昨年度の5・6%から2020年度までに%に増やす目標を立て、創業スクールなど起業家教育などの政策ツールを策定しているが、実際に利用してもらわなくては意味がない。世界に名だたる企業にもスタートアップの時期があった。良い事業を志して日本経済や地域を引っ張ってほしい」と語った。 人を大切にする経営学会(会長・坂本光司=法政大学大学院教授)は2月日、東京都千代田区の法政大学内で記者会見し、第8回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の受賞企業を発表した。グランプリに相当する経済産業大臣賞は、合成樹脂加工製品を主軸に産業機械の製造販売を手掛ける萩原工業が選ばれた。創業から上場企業となった現在まで社員のリストラをしない経営姿勢、社員1人当たり月間の残業時間が7時間などの実績が高く評価された。 厚生労働大臣賞は携帯電話の卸・販売のコネクシオ(東京都新宿区)、中小企業庁長官賞は寒天製品など食料品製造販売の伊那食品工業(長野県伊那市)、今回から新設された中小企業基盤整備機構理事長賞は食品包装資材製造販売の吉村(東京都品川区)がそれぞれ受賞した。 会見で坂本教授は「どの企業も社会に貢献し社員を大切にする責務がある。そこに大企業、中小企業の壁はないが、大企業ほど運用面で難しさがある。今回の応募をみると大企業の割合が増えており、人を大切にする経営が社会に広く浸透してきた」と語った。 今回の応募数は108社。1次審査として障害者雇用、時間外など厳しい審査基準をクリアした社を決定。その後、経営姿勢や職場環境などの現地調査を基にした2次審査で社に絞り、さらに厚労省による人事・労務面での再チェックを経て受賞企業を決定した。 表彰式は3月日、法政大学市ヶ谷キャンパス富士見ゲートで開催される。 そのほかの受賞企業は次のとおり。 【審査委員会特別賞】▽ISOWA(愛知県春日井市)▽ウインテック(同東温市)▽王宮(大阪市中央区)▽中央歯科補綴研究所(東京都目黒区)▽原田左官工業所(同文京区)▽前田工繊(福井県坂井市)▽松川電氣(静岡県浜松市)▽琉球補聴器(那覇市) 【実行委員会特別賞】▽東邦銀行(福島市)▽合掌苑(東京都町田市)▽Future Dream Achievement(川崎市川崎区) 中小企業庁は、平成年度予算「地域・まちなか商業活性化支援事業」の自立促進支援事業を活用した商店街の事例集「全国商店街の挑戦~」をまとめた。事業実施の背景や成果などを掲載している。 地域経済の重要な役割を担い、暮らしを支える商店街は近年、郊外型商業施設の増加や少子高齢化などの社会構造の変化により、厳しい状況に置かれている。 中企庁は、同事業で商店街が単独あるいはまちづくりの民間企業や特定非営利活動法人などと連携し、「少子・高齢化」「地域交流」「新陳代謝」「構造改善」「外国人対応」「地域資源活用」の6分野で実施した公共性の高い取り組みを支援した。 事例集はページで、写真や地図などを多用している。ダウンロードは(http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2018/180227jireisyu.pdf)から。

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