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中小機構関東インバウンド振興を支援地域・団体など募集ベンチャー2社が事業発表〝血液のにごり〟計測など起業の基礎知識を伝授地域連携プラットフォーム創業スクール体験講座開催事業承継のトラブル事例弁護士と会計士が解説虎ノ門セミナー技術・製品開発を後押しイノベーション交流会東京都など県外への販路開拓支援「守礼門プログラム・商談セミナー」開催中小機構沖縄事務所起業支援ファンドに中小機構 億円出資(3)第1199号平成29年9月1日(金曜日) 中小機構関東本部は、地方創生の一環としてインバウンド振興を図る地域や団体への支援を開始する。海外販路を有する商社やデザイナー、海外向けメディアなどによる支援チームを組成し、商品のコンセプトづくりからテストマーケティング、マッチングまでをサポートする。9月日まで支援先を募集中だ。 「観光資源や地域資源はあるが、海外向け商品開発ができていない」「輸出やインバウンド向け商品のプロモーションがうまくいかない」「インバウンド向け・海外展開向け商品コンセプトづくりができていない」などの課題を有する地域や団体を支援する。 募集対象は、市町村、商工会議所、商工会、事業協同組合、商工組合、商店街振興組合など。複数の地域・団体での共同申請も可能で、金融機関の場合は複数か、または市町村などとの共同申請が必要。 支援内容は、地域に合った商品コンセプトづくりや事前調査、現地調査、海外向けメディアを活用したプロモーション、外国人や商社などを対象としたテストマーケティング、商社や海外企業などとのビジネスマッチングなど。 審査の結果、9月中に支援先を決定する。支援期間は月1日から来年2月末まで。 詳細はホームページ(http://www.smrj.go.jp/kanto/branch/kobo/10137.html)から。 中小機構は、新事業開拓促進出資事業(ファンド出資事業)の一環として、「D4V有限責任事業組合」を無限責任組合員とする起業支援ファンドに億円を出資することで合意し、組合契約を締結した。 出資するのは「D4V1号投資事業有限責任組合」。同ファンドは国内外の市場にインパクトを与えるような国内のアーリーステージにあるスタートアップ企業を中心に投資する。 グローバル展開の支援も含め、成長ステージに応じてハンズオン支援を実施し、企業価値の向上を目指す。 D4V有限責任事業組合は、国内のシード・アーリーステージにある企業への投資実績があるメンバーに、デザインコンサルティング会社のIDEOが参画して構成されている。 中小機構は8月日、東京・虎ノ門の同機構本部で中小企業大学校・虎ノ門セミナー「弁護士・会計士は見た!事業承継の現場」を開催した。弁護士と公認会計士の2人が、自ら体験した事業承継にまつわるトラブル事例などを披露し、事前に講じるべき手立てを提示した。事業承継の当事者となる中小企業経営者ら100人余りが講師の話に耳を傾けた。 権藤・黒田・岸野法律事務所(東京)の弁護士、岸野祐樹氏は、事業承継の失敗パターンを「株式分散による経営基盤の不安定化」「後継者選びの失敗による業績悪化」「数字を把握していない後継者」「納税・株式買い取りなどの資金不足」―の4つに分類し、「弁護士目線に立つと、最初の株式分散の問題が一番多くて、相談内容のほとんどはこれ」と説明。先代創業者の死去が〝遺産争族〟を引き起こし混乱に陥った事例を紹介した=写真。 そのうえで、どんな手を打てば良かったかについて、「業績が悪化し株式評価が低い時、後継者に株式を生前贈与する」「遺言書を作成する。それも公正証書がベター」などとアドバイスし、「後継者に株式が集中することが望ましい。生前に渡す場合は、黄金株のような種類株式の対策を行うことも有効だ」と解説。「黄金株とは、例えば5億円以上の投資案件は黄金株主の賛成を必要とするといったもの」と補足した。 一方、公認会計士で、わかば経営会計(東京)代表取締役の中山昌則氏は、事業承継対策=相続税対策と思われがちだが、実際は、相続税がらみはごく一部に過ぎず、事業・経営、財務の苦労が非常に多いと指摘したうえで「目に見えない経営資源や課題を〝見える化〟する事業承継計画の策定・実行が何より大切だ」と強調した。 経済産業省が認定する「創業スクール」を埼玉県志木市で主宰する地域連携プラットフォームは8月日、同市の志木サテライトオフィスで創業支援セミナーを開催した。9月中旬から始まる「創業スクール」への誘導を目的とした体験講座。創業段階で考えるべきこと、顧客・販路開拓への取り組み、事業計画書の作成など起業時に必要な事項を参加者らに分かりやすく解説した。同セミナーは志木市、志木市商工会の共催で、日本政策金融公庫が後援した。 冒頭、主催者の柴田郁夫・同プラットフォーム代表理事が、潜在的創業者掘り起こし事業である創業スクールの概要を説明した=写真。 昨年度、このスクールで受講した人(女性4人)のうち、9人が起業もしくは起業準備中であるとの成果を述べ「創業スクールは起業前に抱く事業計画、資金調達、設立手続きの3重の不安・悩みを解消するための知識と、講師陣によるアフターフォローなどが得られる。起業への近道になる」と強調した。今年度は、すぐに融資が受けられるような完成度の高い事業計画書の作成指導に力を入れていくと語った。 続いて、経営コンサルタントで中小企業診断士の三角義明氏が「自身の経験を棚卸して、なぜ創業するのか、ヒト・モノ・カネ・資格など必要な経営資源があるのかを見直し、商品・サービスのニーズをとらえ、夢の見える化として事業計画書をまとめる」と創業時に考えるべき事項を説明。夢を持って創業し、必要に応じ経営革新を行いながら永続的な発展を目指す流れを話した。 今回の創業支援セミナーは、起業に関心のある人向け、女性向け、中高年向けの3パターンに分け、8月日から9月8日まで合計6回にわたり開く創業スクールの体験講座。参加者には、実践的に学び、確実に起業につなげる重要性を知ってもらうことを主な内容とし、9月日から始まる4日間8講座の創業スクールへの参加を促した。 創業スクールは、地域において新たに創業を予定する人に対し、創業時に必要となる基礎知識やノウハウの習得、創業に向けたビジネスプランの作成を支援する講座・セミナーで、経産省が認定した各地の事業者がスクールを運営する。 東京都と東京都中小企業振興公社は8月3日、東京・神田駿河台の御茶ノ水ソラシティで「次世代イノベーション創出プロジェクト2020交流会」を開催した。都が進めている中小企業の技術・製品開発に対する助成事業をPRし、東京発の新技術・新製品の輩出を促す狙い。中小企業の経営者、開発責任者や大学、大手企業の関係者ら約200人が参加し、講演、事例発表、交流、個別面談と多彩なイベントを繰り広げた。 次世代イノベーション創出プロジェクトは、都が都内中小企業を対象に最大8000万円を助成し、大学、公設研究機関、大手企業との連携による新製品開発、新技術の実用化を後押しする取り組み。 3年目の今年度は8月8日から1カ月間、助成金の申請予約(申請書類の提出希望日の申し込み)を受け付けるのに先立ち3日に交流会を開いた。 大林組、東レ、富士通、ミズノ、首都大学東京、東海大学、早稲田大学、産業技術総合研究所など大手企業、大学、研究機関の合計者がブースを設けた交流スペースでは、中小企業経営者らが各ブースを回り、提携や共同開発の相手を探していた=写真。 事例紹介では2年前に同プロジェクトに採択された医療機器メーカー、ユニメック(東京都府中市)の田里博取締役開発部長が「書類づくりは大変だが、助成を受けると強制的に開発が進む、会社の信用が高まる、人脈が広がるなど、いいことずくめ」と助成事業の効用を説いた。 基調講演「町工場が挑戦した下請け企業からの脱却~ものづくり総合支援の最新実績」の講師を務めた浜野製作所(東京都墨田区)の浜野慶一社長は、2000年に工場が全焼し倒産の危機に瀕してから今日までの同社の軌跡を振り返ったうえで、「製造業には最も適さないと思える東京で、世界に向けた開発拠点となる都市型中小製造モデルを構築中」といい、『ガレージ・スミダ』と名付けたスタートアップ支援&ものづくりトータルサポート施設について紹介した。 中小機構沖縄事務所は7月日、那覇市の沖縄県立博物館・美術館で、県内食品業の経営者らを対象にした「守礼門プログラム2017商談セミナー」を開催した。中小機構の専門家が食品業界の最新トレンドを講演したほか、県外バイヤーらを招き、商品を選ぶポイントなどを伝えた=写真。 「守礼門プログラム」は、地域資源活用など国の認定を受けた食品事業者の商品開発、販路開拓を支援する事業。事前セミナーと月に開催する「商談会・評価会」を連動させ、実効性の高い県外販路の開拓を目指す。セミナーを通し、県外バイヤーが求める商品を知ってもらうのが狙い。 冒頭、挨拶した橋本大哉・沖縄事務所長は「沖縄県は大手食品量販店が7割のシェアを占める。東京はこれが4割で、こだわりスーパーなどが6割を占める。県内素材を生かした商品の県外販路の可能性は大きい。県外バイヤーが欲しがる商品開発のヒントを得て、月の商談会・評価会に臨んでほしい」と語った。 講演は中小機構チーフアドバイザーの籾山明輝氏が「食品流通業界の最新トレンド解説」と題し、コンビニエンスストアの動向を中心に大きく変化する消費者動向を話した。 まず、大手コンビニが2019年、沖縄に進出することで「その影響は競合するコンビニにとどまらず、外食産業にも脅威になる」と指摘した。その理由として、大手コンビニは中高年向け商品にシフトし、スタンドパウチによる包装や低糖質ビールなどプライベートブランド商品を開発し、中食市場への対応を強化。オリジナルコーヒーや朝セットなど朝食需要へと注力していることを挙げた。店舗も、惣菜やチルド類を重視する新形態で沖縄県に進出するとした。そのほか、大手量販店の店舗づくりや、オーガニック商品専用店舗、ミニ店舗など最近の動きを解説した。 続いて、県外の現役バイヤー3人による「欲しい商品のポイントとは」をテーマとするトークセッションが行われ、商談時の販促について「こだわりの部分を分かりやすく伝える」「どのシーンで誰向けなのか提案する」「製造現場が分かる写真があるといい」などの意見を述べた。 沖縄事務所は商談セミナーに続き、月に行われる県内最大規模の食を中心とした展示販売会「沖縄の産業まつり」の開催に合わせ、沖縄銀行・沖縄県商工会連合会と連携した支援事業者向け商談会「守礼門プログラム2017 商談会・評価会」も開催する。 採血しない血液検査の実用化を目指すメディカルフォトニクス(札幌市)などベンチャー企業2社の事業発表会が、8月7日、東京・丸の内の新丸の内ビル・東京cクラブで開かれた。会場にはベンチャーキャピタリストや金融機関、ベンチャー支援機関の関係者ら多数が訪れ、ベンチャー経営者のプレゼンテーションに耳を傾け、活発な質疑応答を繰り広げた。 飯永一也メディカルフォトニクス社長は、人体に無害な近赤外線を照射し、体内を通過して出てきた光を分析することで、血液中の脂質を測定する非侵襲計測器についてプレゼンした。清水孝一・北海道大学教授が研究を進めている「光を用いた静脈認証」の技術を応用したもので、飯永社長は「心筋梗塞につながるなど、危険な〝血液のにごり〟をチェックできる。現在、試作3号機を開発中」と、その意義や進捗状況を説明し、参加者に資金提供などを呼びかけた=写真。 「日本最大級のまなびのマーケット」と謳うストリートアカデミー(東京)の藤本崇社長は、教える人と教わる人を結び付ける教育オンリーのマッチングサイトを展開していると自社の事業を紹介したうえで、「学びたい人は、刺激や気付きを求めているとの仮説を立てて、カフェやコミュニケーションスペースといった場所で〝寺子屋〟を開いてきている。モノからコトへといった消費動向が追い風になり、受講者は右肩上がりだ」と近況を報告した。 この発表会は、インデペンデンツクラブ(東京)が、日本ベンチャー学会、日本ニュービジネス協議会連合会、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の後援のもと開催。発表会ではベンチャー2社の事業紹介のほか、創業支援、地方創生に力を入れ成果を出している信用組合理事長の講演などもあった。

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