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インフォメーション「陥りやすい罠」を説明初めての海外展開 東商がセミナー3法認定社の出展支援五味商店「こだわり展示会」でNIPPON MONO ICHI中小機構改正労働法への対応策雇用形態のあり方解説東京投資育成セミナー次代担うベンチャーインキュベーション施設から飛躍◆5◆RKL(D‐)現場発アイデアを事業化福祉・介護 ゴールは健康寿命の延伸入居企業の連携促し地域発展へD‐eggチーフIM 上村 隆雄氏(4)第1198号平成29年8月15日(火曜日)■中小機構、「EC Camp2017秋」を9月8日に東京、日に大阪で開催 中小機構は、国内・越境EC(電子商取引)ビジネスのさまざまなノウハウを学べるイベント「EC Camp2017秋」を9月8日に東京都港区の虎ノ門ヒルズ、同日に大阪市北区のグランフロント大阪でそれぞれ開催する。 両会場ともマッチング、よろず相談、トークセッション、実践講座、EC支援企業によるプレゼンテーションなど多彩な内容で構成し、1日で実践的なECビジネスを学べる。 参加無料。詳細と参加申し込みはホームページへ。東京会場(http://eccamp.smrj.go.jp/tokyo.html)、大阪会場(http://eccamp.smrj.go.jp/osaka.html)。■近畿経産局と中小機構近畿、「関西産業観光博覧会」出展者募集 経済産業省近畿経済産業局と中小機構近畿本部は月~の4日間、関西国際空港で開催する「第2回関西産業観光博覧会」の出展者を募集中だ。同博覧会は関西地域資源の魅力を官民一体で発信し、訪日観光客を地方へ誘客するのが目的。 募集対象者は、見学可能な産業観光施設を有する事業者または地方自治体、商工会議所、観光協会など。出展料は無料。申し込みは9月5日午後5時まで。 同博覧会への出展、申し込み方法などの詳細は事務局まで。☎06・6347・6633、メールはinfo@kansai-hakurankai.com■都中小企業中央会、「組合まつり㏌TOKYO」を8月日開催 東京都中小企業団体中央会は8月日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで「組合まつり㏌TOKYO~中小企業の魅力発信」を開催する。東京だけでなく、全国の中小企業組合を集め、組合の知名度アップとともに、産品の展示・販売で販路拡大を目指す。出展数は約団体。 入場無料、時間は午前時~午後5時。問い合わせ=運営事務局(☎03・4578・5872)。 東京中小企業投資育成は7月日、東京・渋谷の本社で「最新の労働法改正に対応した人事マネジメント」セミナーを開催した。来年4月から本格施行される「有期社員の無期転換」や政府が推進する「同一労働同一賃金」、さらに「歳までの継続雇用義務化」について法改正の背景と内容を解説。企業ごとの人事課題に応じた雇用パターンのあり方などについて、人事コンサルタントで人事戦略研究所の山口俊一所長が中小企業の人事担当者らに語った。 山口氏は最近の労働市場トレンドを踏まえ、自社の人事制度をどのように時流に適応させるべきかなど、企業事例を紹介しながら具体的な雇用形態などを説明した=写真。 まず、有期労働契約が5年を超えたとき、労働者の申請により無期労働契約への転換が義務化される有期社員の無期転換に触れた。これについて「必ずしも正社員転換を意味するのではなく、無期の契約社員という新たな身分ができる。これを勘違いしている経営者や担当者が少なくない。法改正を理解すべきだ」と強調した。 ただ、政府は正社員化を推し進める方向にあり、有期社員を正規雇用、無期雇用に転換するため「キャリアアップ助成金」を設けたほか、勤務地、勤務時間など労働条件を限定した多様な正社員(限定正社員)の促進に注力していることも付け加えた。 無期転換に備えた対応としては、①雇用期間満了で雇用が終わる雇い止め②処遇条件を変更しない無期化③処遇条件を改善する無期化④限定社員化⑤正社員化―のいずれかになる。労働政策研究・研修機構が昨年発表した調査によると、方針決定した企業の約9割が無期転換を選択していると説明した。 同一労働同一賃金については、非正規社員の賃金を同一職務の正社員水準まで引き上げるなど企業が採るべき4つの選択肢を挙げ、それぞれ置かれた状況で異なる対応があることを解説。「今年中にも進められる法制化の動きに注意を払うべきだ」とした。 歳までの継続雇用義務化では、定年後も組織貢献してもらうため、攻めの再雇用制度など新たな発想による仕組みを検討すべきだとした。 中小機構は7月日、農水産加工品卸の五味商店(千葉県我孫子市)が東京・丸の内の丸ビルで開催した「第回こだわり商品展示会」で「NIPPON MONO ICHI(ニッポン・モノ・イチ)」コーナーを設け、中小企業社の出展を支援した=写真。同展示会には中小機構の支援企業を含め111社が出展。百貨店、食品スーパーなどのバイヤー約400人は各ブースで陳列された商品を試食しながら活発な商談を展開した。 百貨店の食品バイヤーは「厳選された新商品を効率よく探し出せる」と話した。出展者も「多くのバイヤーが新商品を求めてくるので声がけが無駄にならず、商談に結びつく」という。会場入り口に設けられたモノ・イチのコーナーでは、そろいのハッピを着た出展者が商品アピールの声を張り上げ、足を止めたバイヤーに商品を説明する流れができた。 高知県産の素材だけを使った餃子の試食を勧めていた「和 土佐しまんと本舗」(高知県四万十市)は、ニンニクを使わず県産の生姜を香り付けに使用した餃子5種類を出品。具は土佐のカツオ、四万十ポーク、真鯛、地鶏、シイタケを使う。「女性、子供に食べてほしいので、味のパンチを抑え、地元の食材を惜しみなく使用した自信作。家庭の食卓に並ぶことをイメージした」と同社の浜岡圭司氏は説明する。 麹の技術を活用し甘酒をアピールした橋本醤油(熊本市)は、1930年から続く老舗。「地元の大麦を発酵させて作るさっぱりした甘さが特徴。低糖度なので女性に勧めたい」と橋本泰高営業部員は語った。 地元のソウルフードというキリンラーメンのノボリで目を引いたのは小笠原製粉(愛知県碧南市)の乾麺。「年以上、味もパッケージも変えていない。浅く広く全国に流通しているが、もう一歩浸透させたい」と、小笠原充勇専務取締役は出展の狙いを話す。 中小機構は会場で、中小企業庁が展開する地域活性化施策「ふるさと名物」のブースを設置し、来場者にパンフレットを配布しながら同事業の内容を説明した。地域産業資源として指定された商品を地域ブランドへとブラッシュアップさせていく事業で、多くのバイヤーが関心を示した。 ニッポン・モノ・イチは、国の農商工連携、地域資源活用、新連携の3法認定事業者に対し、中小機構が同機構の地域活性化パートナー登録企業と連携し、認定事業者と市場とをつなぐ取り組み。 そのほかの出展者は次の通り。▽流通サービス(静岡県菊川市)▽木村水産(香川県さぬき市)▽ミヤモトオレンジガーデン(愛媛県八幡浜市)▽Ante(石川県加賀市)▽山一商店(香川県土庄町)▽オーシャンドリーム(愛媛県八幡浜市)▽ヤマショー(三重県紀北町) 東京商工会議所は7月日、「躓かないための初めての海外展開」セミナーを東京・丸の内の東商で開催した。「失敗しないために、陥りやすい海外展開の罠」を副題とし、東商中小企業相談センターのコーディネーターで、IAC代表取締役の秋島一雄氏が心構えや、失敗例などを説明。集まった中小企業経営者らが耳を傾けた。 秋島氏は、グローバル化、ネットワーク化など大きな環境変化が起きている時代には中小企業も「先手を打つことが大事で、現状維持は退化と同じ」と強調した。 先手を打つためには海外展開が重要となるが、「海外も国内もビジネスの基本は同じ。ただ、海外は金も手間も時間もかかるから、基本に忠実に従うことが鉄則だ」とした。 初めて海外展開する際の基本は、相手国のビジネス環境の分析や自社の方針明確化、契約書など書面の整備、コミュニケーションの質と量などだが、これら国内と同じ手法ができていないケースが見受けられるという。 そのうえで、人材の選択、販路開拓の手法、目診力(いかに見て、感じるか)が必要と説明。販路開拓ではジェトロ(日本貿易振興機構)、中小機構などの公的機関、民間のコンサルタント企業や金融機関など外部資源の利用も勧めたほか、現地調査の重要性、貿易形態の選択、代理店やネットの利用などを解説。貿易に際しての税負担や物流の流れへの理解も不可欠とした。 陥りやすい罠として、輸出入の際の消費税の扱い、展示会での準備、代理店契約の独占的排他権の扱い、価格設定、外国語版ホームページ制作、パートナー選定などを挙げ、「当たり前のことをきちんと処理する」ことと締めくくった。補助シート「アルケル」を装着した歩行器と姫野氏 RKL▽所在地=京都府京田辺市興戸地蔵谷1、同志社大学京田辺キャンパス業成館D‐egg内▽代表取締役=姫野宏氏▽設立=2016年3月▽事業内容=介護関連用品の開発・販売、地域特産品の粉砕加工▽資本金=万円▽従業員=登録ヘルパー含め5人▽☎0774・66・3676 D‐egg(同志社大学連携型起業家育成施設)▽開設=2006年月▽施設=3階建て、延べ床面積2164平方㍍▽居室=試作開発室8室、実験研究室室、ITオフィス8室の計室。各室は~平方㍍ D‐eggは中小機構と同志社大学が、京都府および京田辺市の支援のもと、連携して運営しているインキュベーション施設で、起業家の育成、産学連携の強化、地域産業の発展の3つが目的です。入居企業はIT、電機、化学、ものづくり系など多岐にわたり、若手起業家から同志社大学で教授を務めたベテランまで、年齢層も幅広い。 京田辺はお茶どころ、お茶の町として知られ、お茶の研究に取り組むベンチャー企業も入居しています。当施設の狙いの一つである地域産業の発展に向け、チームRKLのように入居企業同士の連携も行われるようになり、そうした連携促進に力を入れていきます。 チーフIM(インキュベーションマネージャー)を務める私は、地域金融機関に長年務め、多くの中小企業経営者と接してきました。大阪市内のインキュベーション施設でベンチャー育成にも携わりました。私を含め、中小機構、同志社大、京田辺市のスタッフ合計6人が、入居企業の成長発展を後押ししています。施設には韓国や台湾から見学に訪れるなど海外の関心も高いですね。 (談) 長年、働いてきた福祉・介護の現場で、ふと思いついたアイデアを事業化したのが、RKL代表取締役の姫野宏氏だ。理学療法士として、また按摩(あんま)マッサージ指圧師として、さまざまな現場を体験してきた姫野氏は、認知症を患った人たちが昼夜を問わずに徘徊し、とくに徘徊時の転倒リスクが大きな問題であることを知る。 何とか転ばないようにできないものか…。その思いが歩行器補助シート「RKL(アルケル)」に結実する。 アルケルは、既存の歩行器に簡単に取り付けられる補助シート。下肢筋力の低下などで歩くことが困難になった人を助ける歩行器を、より安全・安心の装置に変えるものだ。 歩行器を使ったリハビリのサポートを数多く経験してきた姫野氏はある時、ひらめきを得た。歩行困難者の歩行器での歩行訓練は、介助者がリハビリ者の脇の下に、後ろから両腕を通す格好で進める。そんな形でリハビリを支援していた姫野氏は、たまたま持ってきていたカバンが目に入り、「カバンを座面代わりにしたらどうだろう」とのアイデアが浮かぶ。すぐにカバンの本体部分を裂き、持ち手部分を歩行器に引っ掛けて使ってみたら、これが大正解。アルケル製品化へのスタート点となる。 姫野氏は働いていた施設で職員の苦労をたくさん目にし、また自ら実体験する。とくに認知症への対応には泣かされたという。その施設では、認知症の人たち~人に職員1人が対応していたが、徘徊者が少なくなく、職員は夜も眠れない状況が続いた。年配の認知症徘徊者はよく転ぶので、転倒防止も大きな課題。何か策はないものかと頭を悩ませていた。 リハビリでのカバンの活用と施設での徘徊対策問題。この2つが重なりあって、歩行器補助シート「アルケル」が開発され、またベンチャー企業のRKLが誕生する。 姫野氏は子供の時からのラガーマンで、大学時代は名門・同志社大学ラグビー部で活躍する。残念ながら大ケガをしてラグビー選手の道は絶たれたが、ケガを契機にトレーナーと親しくなり、マッサージや鍼灸・指圧を知った。また、母校・同志社大の縁でD‐egg(同志社大学連携型起業家育成施設)に拠点を構えることになる。 アルケルは発売からまだ日が浅く、「最近、問い合わせが増えてきている」(姫野氏)といった状況だが、高齢化と人手不足の同時進行から、福祉・介護分野での需要拡大が見込まれる。同社は福祉・介護関連の市場拡大を見越して、車椅子ブレーキ棒、自立支援万能棒といったアイデア製品の開発も進めているところだ。 姫野氏がラグビーで培ったチームプレーの精神が発揮されたのか、同社はD‐egg入居企業の有志を募るなどで「チームRKL」を結成した。チームRKLは、日本茶の無農薬栽培方法の研究開発、微酸性電解水の用途開発と障碍者就労施設などの経済的自立支援、海藻アカモクの加工による京都北部の地域振興―など多岐にわたる事業プランを描き、そのいくつかの実践に乗りだしている。 事業内容は異なるが、貫かれているもの、目指す方向性は一つだという。それはチームRKLがミッションとして掲げている『国民の健康寿命延伸を図り、誰もが働くことで生活を営むことができる社会の実現』である。 「訪問介護やマッサージの仕事で、毎日軒ほど回っていた時もある。福祉や介護の現場体験では誰にも負けないとの自負がある」(姫野氏)。ラグビーで鍛えた体力と、事業のタネを次々と見つける嗅覚と発想力―これらを兼ね備えた姫野氏率いるチームRKLが、どんな成果を生み出すのか。その行方に大きな期待を寄せる向きは少なくない。

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