20170815
2/4

中企庁 年度予算事業承継補助金、件採択2地域で上方修正4―6月期地域経済産業調査経 産 省「減らす、見直す、仕組みを作る」型管理の実行計画中企庁の研究会「ふくしま復興フェア」開催経産省 展示即売会など海外進出のチャンスとリスク解説SWBS海外ビジネス総合展海外人材活用ノウハウも1面参照製品とサービスの融合学ぶ中小企業の事業革新でセミナー都中小公社「医療・健康」分野を新設川崎市で先端技術見本市 中小企業庁は7月日、平成年度予算に基づく「創業・事業承継補助金(創業・事業承継事業)」のうち、事業承継補助金について件を採択した。 事業承継補助金は、事業承継をきっかけとして中小企業による経営革新や事業転換への挑戦を応援するためのもので、従来の「第二創業補助金」をリニューアルした。 経営革新とは、ビジネスモデルの転換(新商品、新分野への挑戦など)による市場創出、新市場開拓などのほか、新規設備導入(製造ラインのIT化、顧客管理システム刷新など)による生産性向上などを指す。事業転換は、事業所の廃止や既存事業の集約・廃止などが対象。 補助率は3分の2で、上限は経営革新を行う場合200万円、事業所の廃止や既存事業の廃止・集約を行う場合は500万円。応募には、認定支援機関が①地域に貢献する中小企業であること②経営革新の独創性など③事業期間中に継続的な支援を行うこと―について確認書が必要。 今回は5月8日から6月2日まで公募し、申請があった517件について外部審査委員会が審査し、件を採択した。採択した事業者は次の通り(応募者名、新たな取り組みの標題の順)。◇ 【北海道】まさご=経営革新計画に基づく自然体験ガイドツアーと民泊事業の事業化 【青森県】中畑鉄工所=ITデジタル技術を用いた技術向上と新規修理事業への取組み 【岩手県】カワキ商事=直営そば屋による企業イメージ確立と通販機能等の強化▽鳳鳴館=西和賀町をまるごと体験できる温泉付きゲストハウスの確立 【宮城県】愛隣オフセット印刷社=世代交代により従来の印刷業に加え新しいシステムにより活性化を図る 【秋田県】佐藤勘六商店=高品質「にかほ産フローズンいちじく」の製造設備導入と販売展開 【山形県】北星印刷=ネットプリント第2世代「印刷の相談窓口」確立による新たな販売方式の導入 【福島県】エスアンドシー=地域活性化!アプリを使った地方誘客インバウンドサービスの構築▽大木産業=知的財産権(他社からの技術提携)による鋳物用の炉材の製品化 【茨城県】たつご味噌醸造=歴史と文化を感じる工場見学コースによる観光客市場の開拓▽楠見材木店=地元建築業者との共同体による住宅リフォームワンストップサービス▽メガネのミエール=高齢者層に向けた新たな検眼サービスによる最適眼鏡の提供事業 【栃木県】イージャンワークス=子・孫世代を見据えた地域に支持される自動車整備工場の展開▽北光=サッシ事業承継による建築資材販売・施工のワンストップサービス化 【群馬県】一倉製作所=多品種・小ロット・短納期に対応した生産システム構築による高利益体質への転換 【埼玉県】ひかり塗装=住宅リホーム市場進出のためショールームの設置 【千葉県】永光自動車工業=子供の成長を科学的に促進する次世代型遊具の開発・製造への本格参入 【東京都】東将精工=構造物の大型化に対応する中型建設用パイプのビード切削装置の開発▽新栄プレス工業所=新たな溶接組立品の生産に取組み、売り上げの維持・拡大を図る 【新潟県】サイエンス=3DCADを利用した設計開発の効率化と品質向上、メンテナンス業務への応用 【長野県】ホテル雷鳥=外国人旅行者が滞在しやすい温泉付きゲストハウス 【山梨県】五味醤油=工場の使用してない場所を町に開いたスペースにして賑わいを生み出す 【静岡県】ジャパン・ミヤキ=精密・複雑加工品の極めて高い品質を維持するための環境システムの構築▽田子の月=既存店舗の統廃合と新店舗出店によるマーケット拡大及び富士山銘菓の包装形態改善による新販路の開拓 【愛知県】麸屋藤=種切り機械の導入による麩製品の新たな生産方式の開発▽小野金型=デジタルマイスターの育成と金型のチーム設計体制確立による金型製作の短納期化▽丸福繊維=高付加価値自社商品「ヤケーヌ」による雑貨小売店の販路開拓 【岐阜県】井上酒店=日本初の国内小規模蒸留所製品のみを扱うウイスキーブティックの創設▽奥飛騨薬師のゆ本陣=客室の内装改良を契機に新しい宿泊プランを開発し新規顧客獲得を図る▽小畑畳店=素材としての畳の魅力づくり「畳ガジェット」開発と販売拡大事業▽リビングプラザ=自然の力を活かして快適・省エネに暮らす家!新商品『木なりの家』の開発・ブランド化と既存事業の再編 【三重県】上野屋=ITを活用した業務改善・生産性の向上と研究開発型企業への挑戦 【富山県】吉沢工業=製袋加工技術を応用したポリエチレンスリーブ生産事業の展開▽玉旭酒造=新ジャンル清酒の四季醸造と販路拡大事業▽興和=業容拡大を目指した新たな工事分野への進出 【石川県】小松鋳型製作所=食品用金型や鋳造用砂型の製作期間を短縮する製作手法の集約と確立 【福井県】波華楼=民宿のイメージから脱却した旅館としての経営革新▽山田染織工芸=業界初和紙糸製着物の量産体制構築と新規顧客開拓 【滋賀県】比叡ゆば本舗ゆば八=工場を集約し、生産性向上を図り、湯葉の新市場拡大に取り組む 【京都府】川勝直七法衣店=法衣仕立て教室と法衣オーダーメイドカルテシステムによる新市場参入 【大阪府】三栄金属製作所=特殊プレス加工事業を承継、弊社金型技術と融合し短工程・高品位製品の生産を実現▽大納言=中国において日本式スイーツのフランチャイズ展開を通じて日本国内製造餡をブランド化し、業務用販路開拓を行う 【兵庫県】谷水加工板工業=店舗用オープンシェルフ(衣類用陳列棚)を軽くて丈夫な金属パネルに変換する▽尼崎眼鏡院=視覚障害者が困っている問題を解決していく為のアイサポートセンターを開設し、それにより眼鏡販売の開拓に繋げる 【和歌山県】原田織物=最新デジタルプリンター導入による革新的な生産性向上と新市場創出計画▽菊井鋏製作所=理美容ハサミ材料のメタルインジェクション製法化による生産性向上計画 【鳥取県】THE NATURES=事業承継による地域欠落業種の補完及び新ライフスタイルの提案 【岡山県】金田コーポレーション=自社の特許製品を活用した室内用野菜育成設備の開発並びに販売事業 【広島県】日野折箱店=分納生産体制確立とホームページ立上げによる新規顧客獲得 【山口県】優とぴあ=登録商標を活用した地域開発商品販路開拓・販促支援システムの展開 【徳島県】吉田商事=海外製特殊プラスチック袋の国内生産化によるアジアマーケット逆進出 【香川県】塩田板金工作所=大型加工の外注から内製化への転換と生産性向上を目指す工場の新設 【愛媛県】ゆうぼく=6次化事業における都市型新店舗出店 【高知県】睦月電機=金型製造工程の工程管理システム化による金型製作納期の短縮と金型受注量アップ 【福岡県】石川会館=地産地消と生麺パスタを活用した営業展開と女性コミュニティの提供▽シバタ=独自の個別包装技術を用いた学校給食用行事食(おはぎ)の供給事業 【佐賀県】丸秀醤油=稀有な木桶仕込みの復活と、木桶を中心に据えた県内外へのPR強化▽鳥栖魚市場=卸売機能を強化した消費者購買プロセス変革事業 【長崎県】長田製茶=生産者から発信します!雲仙と雲仙茶の魅力アップ事業 【熊本県】城野印刷所=写真館等とのWebポータルシステムの構築及びモノクロデジタル印刷機による内製化推進▽藤江旅館=新しい形の食事提供を始めるグランピング風ダイニング計画▽喜久屋製菓=世界文化遺産認定に伴う観光客向け天草ブランド菓子の販路拡大事業 【大分県】TRY=加工のアウトソーサー~第一弾・ドローン機の組立から操縦まで~ 【宮崎県】KIGURUMI・BIZ=宮崎本社と東京支社間でのデータ共有及びWEB会議システム構築 【鹿児島県】マルカワ青果食品=鹿児島市中央卸市場前に青果の場外市場開設による小売販売への挑戦(2)第1198号平成29年8月15日(火曜日) 中小企業庁の「型管理(保管・廃棄等)における未来志向型の取引慣行に関する研究会」(座長・細田孝一氏=神奈川大学教授)は、自動車・素形材業界の公正な取引環境に向けたアクションプランをまとめた。下請等中小企業の取引条件改善に向けて「減らす、見直す、仕組みを作る」の3つの行動を示した。今後、業界団体などとともに地方での説明会を開催し、アクションプランの浸透・徹底を図る。 昨年9月に公表した「未来志向型の取引慣行に向けて」(世耕プラン)では、金型や木型など型の保管に関して、生産予定期間やメンテナンス、改修費用などの負担や廃棄の基準などについて、下請中小企業振興法の改正振興基準について適正化するよう求めている。 中企庁は、今年1月から「型」の管理適正化に向けた研究会を開催。日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、素形材業界を交えて検討を重ね、実行計画をまとめた。 「減らす」は、不要な型を廃棄するためサプライチェーン全体での発注側の既存部品、受注側の既存の型を一斉点検。管理対象を削減してコスト削減を図る。即時着手するものは来年3月末をめどに、来年4月から着手するものは平成年3月末までに完遂する。 「見直す」は、引き続き保管が必要な型については、保管費用の負担や保管義務期間、型の返却・廃棄の基準や申請方法などについて当事者間で協議し、合意する。必要と整理されたものから順次、着手し、年3月末までに完遂を目指す。 「仕組みを作る」は、型の管理について社内ルールを明文化し、運用のあり方を見直す。マニュアルを作成し、サプライチェーン全体での管理や取り扱いを明確化。実務コストの低減や部品の廃番基準も定期的に見直す。マニュアルは年3月末までに策定する。 中企庁はアクションプランの実施状況に関してフォローアップ調査も行い、必要に応じて2年目以降のプランも見直す。 経済産業省は7月日、4―6月期の地域経済産業調査を公表した。景況判断は東海、九州の2地域で上方修正、中国は下方修正した。全体の判断は「緩やかに改善している」と前期から据え置いた。 生産は、自動車関連が海外向けや新型車効果で、東北、関東、東海、近畿、九州で堅調に推移。電子部品・デバイスも車載向け、スマートフォン向けを中心に、東北、北陸、近畿、中国、四国、九州で高水準に推移している。汎用・生産用・業務用機械は関東、東海、北陸、近畿、中国、九州で好調だ。 製造業の設備投資は、設備の維持・更新に伴う投資に加え、受注増加や新製品対応に向けた生産性向上への投資や、人手不足対策としての合理化・省力化の投資がみられ、多くの企業で積極的な動きがみられる。非製造業では、小売業の新規出店や既存店舗改装などへの投資に加え、製造業と同様、人手不足対策としての省力化投資の動きがある。 雇用は、製造業では技術者の不足が継続し、とくに中小企業では大企業との競合により人材の確保が困難で、生産性向上により人手不足を補う動きがある。非製造業では、建設業、小売業、サービス業を中心としてさまざまな業種で人員が不足しており、就業時間の見直しなど働き方の多様化や賃上げなど待遇改善の動きもある。 個人消費は、百貨店は節約志向が継続しているものの、化粧品や免税品、高額品の売り上げが好調。スーパーは惣菜が好調だが、他業態との競合激化で客数が減少傾向。コンビニエンスストアは新店効果に加え、カウンター商材が引き続き好調だ。ドラッグストアも新店効果に加え、高付加価値商品が好調としている。 この調査は、各地方経済産業局が管内の企業などに対し、業況、生産、設備投資など地域ごとの経済動向を把握するために四半期ごとにヒアリングなどを実施、分析している。今回は6月2~日に、779社に調査した。 神奈川産業振興センター、神奈川県、川崎市が主催する第回先端技術見本市「テクノトランスファー㏌かわさき2017」が7月~の3日間、川崎市高津区のKSP(かわさきサイエンスパーク)で開催された。「新たな技術で創る未来」をテーマに、川崎市を中心とする中小企業・ベンチャー企業など118社・団体が、販路拡大や提携先の開拓に向け最先端の技術・製品を展示した。3日間で約8000人が来場し、各ブースでは商品説明や商談などで終日、賑わった=写真。 展示は「産業機器・ICT関連分野」「産学連携」「企業間ネットワーク」の3分野に加え、今回は成長が期待される「医療・健康関連」を新設した。「開催地である川崎市は高度先端技術や研究開発機能が集積する地域。この地で企業製品をPRし販路拡大を図り、地域産業の育成・振興につなげるのが目的」(事務局)とし、併設セミナーも立ち見が出るほど盛況だった。 ブースでの商談をスムーズに進めるため、来場者がお目当ての企業担当者から説明が受けられるよう開催ホームページに予約システムを導入。事前に訪問時間を決めておき、来場者、出展企業ともに利便性の高い展示会になるよう工夫した。 電子機器の設計・製造を手がける三和エレクトロニクス(川崎市中原区)は、来場者の目を引く電子掲示板のコントロール基板や航空機誘導システムの試験装置などを展示。開発試作品など小規模な製造や柔軟な設計・製造が得意という同社の担当者は、次々に訪れる来場者へ製品・技術の説明に追われていた。「箱に入った状態では分かりにくいので、基板を出して配線などの技術力をアピールした。初めての出展だったが、モノづくり業者を探している大手メーカーの技術者ら数社と発展性のある話ができた」と営業部の岩下学氏は語った。 医療・健康関連ブースでは、整形外科用トルクドライバーで国内トップクラスのシェアを持つ池上精機(横浜市港北区)が高い技術力をアピール。「医療機器には年前に進出したが特殊分野なのでロットが少なく、今後に期待している」と担当者はいう。 第回川崎ものづくりブランドに認定された、再生生コンを作るシステム「エコロジコン」を開発した高昭産業(川崎市川崎区)は、パネル展示で建設現場でのコスト削減と環境負荷の減少に貢献する仕組みを説明。「開発は2年前で、本格的な普及はこれから。ローテクに見られがちだが、新たな技術発想が詰まっている」と同社の的場秀信氏は強調する。 東京都中小企業振興公社は7月日、東京都千代田区の秋葉原ダイビルで「第1回モノづくり×サービスで事業革新!」セミナーを開催した。定員を上回る約人の都内中小企業の経営者らが、自社製品にサービスを組み合わせて事業展開している向川是吉・是吉興業代表取締役と、酒井理・法政大学キャリアデザイン学部教授による2件の講演を聴講した。 向川氏は、大学時代に始めたスノーボード競技で好成績を収めるため、筋肉の柔軟性や可動域を改善するトレーニングを積んだ結果、ワールドカップの予選を通過するまでに成績が向上した。2002年に歳で引退した後、筋肉の可動域を広げる「ホグレルマシン」のメーカーとして是吉興業を設立した。 発売当初は、筋肉の可動域拡大効果が伝わらず売り上げはほとんどなかったが、オフィス街で直営ジム「ホグレルスペース」を開業してマシンの特徴を実感してもらうサービスを展開したところ効果が理解され、今では年件の販売実績があるという。足腰の弱った高齢者らが楽に歩けようになるなどリハビリ効果が認められ、病院や介護施設を中心に全国で507施設が導入している。 向川氏は、団塊の世代が後期高齢者になることにより、社会保障費の逼迫が懸念される「2025年問題」や、地域包括ケアを推奨する動きなどを見据えて、「自分の身体は自分でケアする時代がくる。これからは予防フィットネスをキーワードに事業展開していく」と語った=写真。 酒井教授は「製造業のサービス化」をテーマに講演し、製品とサービスのパッケージ化を促した。高い技術でつくった高付加価値製品と、他社製品との違いを顧客が認識しないうちに価格競争に巻き込まれて差別化しにくくなる「製品のコモディティ化」に言及し、「一定以上の技術を追求するより、顧客の需要を満たす一連のサービスや製品を提供するデマンドチェーンの創出が重要」と述べた。 セミナーでは、2人によるトークセッションも行われた。酒井教授は是吉興業の変遷を振り返り、マシンを売るだけの事業から、ジムをパッケージ化したことでデマンドチェーンを見いだし、サービスの商品化に成功したケースと解説した。 人材教育の面では、業務の専門性を高める分業化の行き過ぎで事業の全体像がみえなくなっている従業員が少なからずいる状況を打開するため、業務のマルチタスク化を必要とする意見を共有した。 経済産業省は7月日、東京・霞が関の経産省別館1階ロビーで「ふくしま復興フェア」を開催した。同日から8月4日までの経産省ふくしま復興ウィークの一環で、福島特産品の展示即売会のほか、サッカー元日本代表の福西崇史氏と放送作家、鈴木おさむ氏によるトークショーも行われた=写真。 トークショーで、愛媛県出身の福西氏は「福島と福西。〝福つながり〟で今回、呼んでいただいた」とジョークを飛ばした後、「震災後、何度も福島を訪れた。沈みがちの子供たちがサッカーボール一つで元気になるのを目の当たりにした」と自身の体験を披露。前日、南相馬市の「相馬野馬追」を見てきたという鈴木氏は、その楽しさを紹介したうえで「純粋に、行きたいな、楽しいな、おもしろいなと思えることで、人を呼ぶことが大切」と復興のポイントをアドバイスした。 展示即売会では、福島特産の桃「暁星(ぎょうせい)」「ふくあかり」、飯館村でハウス栽培されたイチゴ「雷峰(らいほう)」の試食・販売が人気を集めた。そのほか、B級グルメとして名高い「なみえ焼きそば」(浪江町)、知名度抜群の「喜多方ラーメン」(喜多方市)や、日本酒、菓子、加工食品の数々がズラリと並んでいた。 ふくしま復興ウィークは、福島県産品のおいしさや観光の魅力を発信し、復興を加速する狙いで企画。8月2日には霞が関の特許庁地下1階特設会場で同様の展示即売会が開かれた。 「SWBS海外ビジネス総合展2017」で行われた基調講演は、エコノミストでBRICs経済研究所の門倉貴史代表が「海外進出のチャンスとリスク~中小企業が取るべき海外戦略~」と題し、東南アジア各国など有力新興国が持つ市場の魅力と経済状況の変化によるリスクなどを解説した=写真。 冒頭、有力新興国のインフラ投資計画が目白押しであること、消費市場が大きく伸びていることなどを説明。「新興国の中産階級は強い上昇力を持ち、高額商品などには高い購買意欲を持つ。これが市場全体を押し上げる」と、新興国への進出メリットを強調した。 リスクについては、中国のシャドーバンキングからの融資額が約780兆円に膨らんでいることを挙げ「日本のバブル崩壊時の不良債権額が約200兆円。これをはるかに上回る巨額な融資が破綻すれば、急激な円高や進出企業の業績悪化、インバウンド消費の落ち込みなどが考えられる」と話し、中国政府の金融政策は注視すべきだとした。 また、米国は好調な経済を背景に利上げが続いているが、「今年はもう1回、来年も3回程度の利上げが見込まれる。これに伴い、新興国から資金が回収されれば、1997年のアジア通貨危機が再来する可能性がある」と指摘。外貨準備高を積み上げて外国為替を安定化させられる国と、そうではない国があることを知っておくべきだと説明した。 「イーベイ、アリババが輸出成功のポイントを公開!」をテーマにした販路開拓セミナーは、最初にイーベイ・ジャパンビジネス開発部の芦崎友恵氏が登壇し、世界に1・7億人のバイヤーを有し、常時億個の出品、取引高は約兆円(2016年実績)など世界最大規模のマーケットプレイスであることを説明。国内と海外での商慣習の違いなど注意すべき事項を語った後、自社の豊富な販売国・地域、無料の販売ツールなどの優位性をあげ、日本の中小企業が販売増に成功した事例を紹介した。 アリババは国際事業部リーダーの江村謙氏が、時価総額兆円で世界トップに入る巨大企業であると自社を紹介し、販路開拓の手順やインターネット活用、実績を出している商材などを解説。とくに海外で売上高を継続的に拡大させるポイントとして、見込み客を多くつくり、新規からリピート客へと引き込む手法を伝えた。アリババでは、それらをサポートするサービスを展開しているとした。 一方、海外人材活用パネルディスカッションは「中小企業が海外人材をどう雇い、働き続けてもらうか」をテーマに行われた。パネラーは、外国人留学生専門の職業紹介を行うASIA Linkの小野朋江代表取締役、外国人人材の採用から定着までを支援するアクティブ・コネクターの松本麻美代表取締役、リクルートホールディングスで主に海外での人材・組織マネジメントを支援するグローバル支援カンパニーの宗田修チーフセールスストラテジストの3人。司会は北海道大学人材育成本部の飯田良親特任教授。 飯田教授は、日本への留学生約3万8000人のうち、国内就職者は約1万2000人にとどまっている現状を紹介。登壇者に外国人採用方法などの説明を求めた。 小野氏は日本で就業希望を持つ留学生のうち、1万人以上が就職できていないとし、「中小企業にとって採用のチャンス」と指摘。松本氏は外国人の採用に当たって「日本語力や年齢、職務経験などの条件は妥協すべきだ」、宗田氏は外国人の価値観やキャリア観が日本人と違うことから「日本流の人事・評価制度は海外では合わない」などと述べた。 外国人材の見つけ方では、「理系が少ない国もあり、外国人材のエージェントを使ったり、直接、大学に行ったりなど国籍によって変える方がいい」(小野氏)、採用に関する企業情報の伝え方では「勤務実態や企業文化をしっかり伝えて」(松本氏)、「キャリアプランを具体的に明確に説明して」(宗田氏)などの声が出た。

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る