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IoTの可能性探る地方創生にもたらす効果はビジネスト平成年度ものづくり白書中小企業の人手不足感進む若手人材の確保困難に中小企業社参加、商談件大手企業・商社ジェグテック商談会開催中小機構関東中小企業の販路拡大支援さいしんビジネスフェア2017社出展、1万人超来場中小社参加、商談件神奈川8信金がマッチング☎0166-65-1200☎022-392-8811☎0256-38-0770☎042-565-1192☎0561-48-3401☎0790-22-5931☎082-278-4955☎0949-28-1144☎0966-23-6800(3)第1195号平成29年7月1日(土曜日) 神奈川県内の8信用金庫は6月6日、横浜・海岸通の大さん橋ホールで商談会「第5回ビジネスマッチングwithかながわ8信金」を開催した。製造、食品・物販関係の県内中小サプライヤー404社と、これら企業に発注を希望する129社が参加し、新たなビジネスパートナーを求めて1152件の商談を繰り広げた=写真。 サプライヤーのうち、136社は展示スペースで自社製品をPR。アイシン商事(横浜市)は、厨房用洗浄剤「クリーンムーヴ」を出展した。グリストラップ(油脂分離阻集器)やフライヤーなど油脂の強い汚れを浮かせて取る特性上、洗浄物を傷めない。塩素系洗剤と異なり手荒れの心配もないため、ゴム手袋を着用しなくて済むという。松坂文吾営業部長は「これまでは欧州料理店に納入してきたが、希釈倍率を変えることで寝具や床清掃にも用途が広がる。ホテルやハウスクリーニング業者にも販売していく」と述べ、販路拡大に意欲をみせた。 住宅リフォームと太陽光発電システムの太陽住建(同)は、家庭用コンパクトHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)セット「eneEase(エネイース)」を出展した。エネイースは、長瀬産業と村田製作所が共同開発した太陽光発電装置とリチウム蓄電池のハイブリッドシステム。太陽住建は、長瀬産業が同システムの設置工事を依頼している県内唯一の施工会社で、複数の施工会社によるネットワーク構築を目指している。近藤博史エネルギー事業部長は、「社程度で組織を構築したい」と理念の共有を強調していた。 フジコー(横須賀市)は、地元の観光産業振興のために東宝と企画開発した「YOKOSUKAゴジラカレー」を出展した。同社は横須賀商工会議所の青年部有志が立ち上げた。横須賀をアピールしようと県や市、地域住民と東宝の協力を得て1999年、同市内の「くりはま花の国」に全長約㍍のゴジラの姿をした滑り台を設置した。ゴジラカレーは〝火を吹く辛さ〟で昨年発売した。現在は、全国各地の美術館が東宝の協力で開催しているゴジラ展で販売している。フジコーの藤原哉専務取締役は、「ゴジラカレーや滑り台で最初の映画ゆかりの横須賀をもっと知ってほしい」と述べた。 このマッチングイベントは、横浜、かながわ、湘南、川崎、平塚、さがみ、中栄、中南の神奈川県内8信金が取引先中小企業の活性化を目的に、2013年から毎年開催している。商談会では、大学などの研究機関の研究成果と中小企業の技術力とのマッチングも実施した。中小企業社が参加して、件の商談を展開した。経済産業省関東経済産業局、中小機構関東本部などが後援した。 経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省が共同作成した「平成年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)」が6月6日、閣議決定された。安倍内閣の経済政策(アベノミクス)によって、製造業の業績が着実に上向き、雇用拡大と賃金上昇という経済の好循環が生まれている一方で、人手不足の深刻化も浮き彫りになっているとした。とくに中小製造業の人手不足感が進み、人材確保については一層厳しさを増すと指摘。ものづくりに対する若者の関心の弱さもあるとし、なかでも中小製造業では若手人材の確保が困難となっている現状を記述している。 回目となる今回の白書は、第1部「ものづくり基盤技術の現状と課題」が「我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」「ものづくり産業における人材の確保と育成に関する課題と対応」「ものづくりの基盤を支える教育・研究開発」の3章で構成。第2部は平成年で講じたものづくり基盤技術振興施策を紹介している。 経産省が担当した第1章は、アンケートや分析を通じて、ものづくり企業の主要課題を「付加価値の創出・最大化」「人材不足が顕在化する中での現場力の維持・向上」ととらえた。この2つの課題を解決するにはIoT(モノのインターネット)などのデジタルツールの積極活用が鍵を握ると指摘。産業タイプ別の第4次産業革命への対応を提示した。 また、さまざまなつながりにより価値創出を実現する「コネクティド・インダストリーズ」の実現の重要性に言及するとともに、デジタルツールを利活用している具体的事例を産業タイプ別、ソリューション別に類型化し、約件の事例を提示した。 厚労省が執筆した人材確保と育成の課題と対応では、中小企業の事業所数、従業者数ともに減少傾向にある中でも中小製造業の人材不足感が進んでいる現状を解説。今後、生産年齢人口の大幅な減少が見込まれる中で、人材確保は一層厳しさを増すとしている。 一方でアンケート結果から、「製品の品質をめぐる競争の激化」や「技術革新のスピード加速」を感じている中小企業は、人材採用や育成などで「成果が上がっている」と回答した企業がともに高くなっており、環境変化に対応している企業も多い。半面、ものづくりに対する若者の関心の弱さを感じている中小企業は、採用、育成ともに成果を挙げている割合が少ない。 人材確保では、現在は定年延長などによるベテランの活用が過半だが、今後はITやロボットを活用した合理化・省力化に重点が移ることが見込まれるとしている。 人材の定着に向けては、中小企業は大企業と比べて「能力開発・教育訓練の実施」との回答割合が低くなっており、従業員の能力開発などには十分に手が回っていないようだ。 今後のものづくり産業の成長に求められる人材像は、中小企業は大企業と比べて「熟練技能者」を求める優先順位が高い一方で、「生産技術職」を求める順位は低い。技術革新が激しくなっていく中で、中小企業でも生産技術職の確保、育成が課題としている。 そうした中で、職業訓練、女性技能者の育成、若者のものづくり離れなどに対する公的支援を紹介したうえで、ものづくり中小企業が行っている人材育成などの取り組み事例を紹介している。 文科省による教育・研究機関では、第4次産業革命や超スマート社会の実現に向け、人工知能、ビッグデータ、IoTなどの産業構造改革を促す人材育成が必要で、そのための大学工学系教育への期待が高まっていると指摘。これに対応し、工学系教育や産学連携教育の見直しや、博士号取得者らの高度人材に対するデータサイエンスの研究プログラムなどの施策を実施する。 このほか、女性活躍の促進や理学教育・キャリア教育、職業教育の充実、超スマート社会を実現する基盤技術開発、産学官連携の取り組みなどを挙げている。 埼玉縣信用金庫は6月7日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで、取引企業の販路拡大を目的とした展示商談会「さいたまの中小企業力(そこぢから)さいしんビジネスフェア2017~彩・発・見!ひと まち 出会い」を開催した。県内外の257企業・団体が優れた技術や製品を出展。前回実績を上回る1万5000人超の来場者と、事前登録した約300件の商談で活況を呈した=写真。 ろ過装置とヒートポンプ製造のサイエンス(さいたま市)は、うなぎ向けの「閉鎖型陸上養殖技術」を出展した。主力事業で培った水処理と温度管理の技術を生かしたプラントで、うなぎを養殖する新技術。古神子裕介営業部課長は、「うなぎが生息する河川などの自然環境を再現しなくても養殖できる。許認可は必要だが、専門知識や技術がない人や、自然へのリスクがないことから高齢者でも扱える」と述べ、養殖、商品化、販売まで介在する農商工連携事業の実現と、地元・浦和がうなぎの産地であることから地方創生効果にも期待している。養殖業者が通常廃棄する発育不良の稚魚を使っても問題なく育つという。今後は、稼働率の低い工場や学校などに販促していく。 ユニバーサル・ロジック(埼玉県ふじみ野市)は、子供向けのプログラミング教室「ロボット科学教育クレファス」の生徒を募集している。ブロック玩具のレゴと米マサチューセッツ工科大学が共同開発した教育用ロボット「マインドストームEV3」を教材とし、超音波センサーで壁を感知してよける自動ブレーキロボットの組み立てからプログラミングまでを指導し、楽しみながら理数系に強くなる学びを提供する。 同社は、米NPO法人「FIRST」とレゴが共催しているロボット競技会「ファースト・レゴ・リーグ」にも参加。ロボット競技部門には100点満点中点しか配点されず、残り点は決まったテーマに基づいた研究成果を発表するプレゼンテーションに配点される。地方大会、全国大会、世界大会と段階的に進み、世界大会に出場する子供は英語でスピーチする。ふじみ野校の石原潤一校長は「目標は国際人の育成」と語りながらも、プログラミングが2020年に小学校で必修化される方向にあることから、将来のプログラマー育成のために教室を小学校低学年児のいる一般家庭に広めていく。 富岡鬼瓦工房(同小川町)は、日本の伝統的な紋様を施したインテリア向け「KAWARAタイル」を出展した。日本の瓦の伝統的な焼成方法である燻し銀を特色とし、壁のアクセントや室内装飾品としても使えるようにデザインした。同社は、神社仏閣や入母屋造りの戸建て住宅などに、伝統技法の手作りで鬼瓦を制作している県内唯一の企業。鬼瓦の需要は減少の一途をたどっており、関東でも古来の製作技術を伝承している職人は極めて少ないという。「タイルの本格的な発売はこれから」と語る同社代表で鬼板師の富岡唯史氏は、販売業者や建築デザイナーに販促するとともに、バリエーションや用途の拡大策を模索している。 商談会は川口、青木、飯能の県内3信金が特別協賛し、経済産業省関東経済産業局、中小機構関東本部、埼玉県などが後援した。草加せんべい、加須の鯉のぼり、大宮盆栽など埼玉発祥の伝統文化を展示した「クールジャパンNext Stage」なども実施した。 中小機構関東本部が運営する中小企業大学校東京校(東京都東大和市)内の創業支援拠点「BusiNest(ビジネスト)」は6月1日、東京・虎ノ門の同機構本部で、起業スタートアップIoT(モノのインターネット)セミナー「地方創生におけるIoTの可能性」を開催した。支援機関や小規模事業者ら約人が、講師を務めた小西英世・Office524代表社員によるIoTが生み出す地方創生の考え方に聞き入った=写真。 小西氏は「地方創生」の定義が不明瞭であることから、まち、ひと、しごとの創生を理念とした政府の最重要課題の一つで、国内の地域・地方がそれぞれに自律的で特徴的な社会を形づくり、魅力あふれる地域の基盤を築くことと説明した。 目的として東京一極集中の回避と地方人口の増加を挙げ、実現には地方での就業環境整備↓労働人口流入↓若年層定着↓結婚・出生促進↓自治体の税収増加というサイクルを確立し、UIターンの地方就業者を受け入れられる経済環境を提供すべきだとした。 IoTは、自動化の仕組みとモノのサービス化を指し、センサーで計測してクラウドに集積したデータの分析結果をモノや現場に反映することと定義付けた。具体的には、自ら視察した鹿児島県長島町の漁業協同組合が取り組んでいるブリの養殖事業を例示した。同事業には、約1600基のいけすで養殖している計800万匹の個体管理および季節、赤潮、青潮など目に見えにくい環境変化に伴う作業やコスト負担があるため、「センサー技術を導入して水温や水質の変化を検知し、保全策を自動化することで低コスト化や省力化の可能性がある」とIoTの導入効果を概説した。 海外の事例では、米シアトルで実験中のAI(人工知能)を搭載した無人運転小型乗合バスで、事故を回避する安全性と過疎地の移動手段の低コスト化を模索しているケースを紹介した。 地方創生にIoTを導入する際には、IoTを主体に考えるのではなく、地方の特色ある産業や暮らしを補完する手段の一つととらえるべきだと強調した上で、IoTによる低コスト化や省力化といった効果が、地方の雇用創出という目的に背反しないための工夫を促した。 中小機構関東本部は6月8日、東京・虎ノ門の同本部で、大手企業・商社との事業連携や共同開発などを目指す中小企業の商機を設ける「大手企業・商社ジェグテック商談会」を開催した。他社にない技術や製品をアピールしたい中小企業204社と、イノベーション創出や新製品開発で事業連携の可能性を模索する大手企業・商社社が参加し、330件の活発な商談を繰り広げた=写真。 スカイディスク(福岡市)は、IoT(モノのインターネット)のセンサーデバイスからクラウド通信、データベースのAI(人工知能)による時系列解析までのプラットホームをワンストップで提供するサービスを提案した。振動や周波数の正常値と異常値を判別するデバイスを備え、機械の故障を予知する機能に強みがあるという。ジェグテック商談会参加は今回が初めて。金田一平最高執行責任者は、「初対面にもかかわらず、次回の面談を取り付けることができ、IoTデバイスの導入効果を具体的に探ることになった」と述べ、初参加の成果を好感していた。 錆止め技術のアサヒボンド工業(東京都板橋区)は、オール水系高性能防錆工法「アサボンUF工法」を提案した。同社が商談した企業は、すべて同業者。各社から企業訪問招待やプレゼンテーション要請を受けたという。児玉一真代表取締役は、「これまで参加してきた商談会をはるかに上回る好結果。互いの防錆工法の相乗効果を狙った技術連携案も出た」と、次回面談以降の進展に期待していた。 菱光社(同江東区)は、大手メーカーの光学測定機器を取り扱う専門商社。半導体メーカーに検査自動化に伴うソリューションを提案したところ、新たなデバイス開発に必要な機器と助言を求められ、取引先の大手機器メーカーへの開発案打診に意欲をみせている。佐野肇広域営業事業部長は、AI技術の台頭が予見できる検査機器業界の将来にも触れ「外観検査の自動化が進む一方、官能検査の自動化は永遠のテーマ。AIがこの領域に近づいているが、人間だからできることもある」と語った。スクリーニング試験への反映などを念頭に、検査に伴う高精細な画像解析ソフトと人間が共存するソリューションの提案に努めていく考え。 今回のジェグテック商談会に参加した大手企業・商社社は、次の通り(分野)。 ▽TDK(精密機器・自動車・医療)▽三菱ケミカル(素材・産業用機械)▽加賀電子(ヘルスケア・ロボット)▽日立化成(半導体・産業用機械)▽デンカ(素材・産業用機械)▽カメイ(情報技術)▽千代田インテグレ(精密機器・自動車・医療)▽富士フイルムメディアクレスト(産業用機械)▽PALTEK(情報技術・医療)▽アコマ医科工業(医療)▽金森藤平商事(素材・インフラ)▽加藤螺子製作所(自動車・機械)▽矢内精工(自動車・機械)▽みはし(建材)▽羽根田商会(ロボット・自動車)▽第一大宮(物流・加工)▽光南(半導体・加工)▽エムジーホールディングス(ロボット・自動化)

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