20170615
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産業観光振興で地方創生「卓越企業」発掘は横展開「まずは行動が大切」金沢大学、中小機構北陸などが支援セミナー創業の心得を指南町工場が航空宇宙に参入「ものづくりを憧れの職業に」東商が講演会西武信金など食品物産展開催東京の逸品が集結大阪信用保証協会と業務連携を締結中小機構近  畿信頼して任せること山岸製作所社長が「人づくり」説く中小機構関東「叡智の会」☎0166-65-1200☎022-392-8811☎0256-38-0770☎042-565-1192☎0561-48-3401☎0790-22-5931☎082-278-4955☎0949-28-1144☎0966-23-6800中島龍三郎・近畿本部長昨年月に開催した関西産業観光博覧会 昨年、2400万人を超えた訪日外国人旅行者。このうち近畿地域には1024万人と約%を占める。全国の訪問率と外国人延べ宿泊者数ランキングでは、いずれも大阪府が2位、京都府が4位で、近畿のインバウンド需要は今後も高まることが予想される。 これを受け、近畿本部の今年度の重点事業の一つが「地方創生の切り札の一つとなるインバウンドを中心とした観光需要アップ」(中島龍三郎本部長)で、中心となる事業が「関西産業観光博覧会」。 昨年月、近畿経済産業局と共催し、関西国際空港で初めて開催した。最近の外国人観光客の傾向として「体験型」が増えていることから、関西の伝統産業、文化体験、サービス、観光地など地域資源の魅力を約1カ月間にわたって発信するイベント。関西各府県の自治体がブースを出展し知られざる魅力をアピールした。昨年、近畿本部と連携協定を結んだ大阪経済大学の留学生が自治体担当者らと意見交換し、外国人へのアピール手法などで意見交換するなどフォローアップも行った。 今年も月に同じ関空で開く予定。初回の経験から、より往来の多い場所に出展し、期間は数日間程度に縮め集中的にPRする方式とする。開催に向け、出展者に近畿本部が事前説明会を開き、必要に応じて英語や中国語など外国語の販促資料の作成を支援。大阪経済大の留学生が出展者となる市町村などを訪問してアドバイスもする。「近畿では観光分野で地域資源活用の認定を受けているところが件ある。認定地域のブラッシュアップを図るとともに、新たな認定候補も発掘していく。あまり知られていない地域を積極的にアピールしていきたい」(同)と産業観光の魅力向上に一層力を入れる。 もう一つの重点事業が、支援機関や金融機関などとの更なる連携。その代表は、平成年度から始めた「小さな卓越企業発掘&育成プログラム」。狙いの一つが、近畿経産局、近畿財務局と連携し、地域の金融機関の目利き力向上を図るもので、中小機構による直接支援と間接支援を合わせたハイブリッド型の支援策だ。具体的には、金融機関職員を対象として中小企業経営や技術を研修で学ぶほか、金融機関担当者と近畿本部の職員および専門家が金融機関から推薦を受けた企業を訪問。経営、課題を明確にし、解決のための各種支援ツールを提案する仕組み。 これまでの3年間での金融機関から紹介された113社を訪問し、このうち近畿本部は社にハンズオン支援し、ジェグテック登録企業は社にのぼった。金融機関の事業性評価による融資などが求められている中で「時代の変化に適合した事業」(同)といえる。さらに新規の金融機関を増やすため、「近く説明会を開くほか、個別訪問して参画を勧め、横展開を推進する」予定だ。 地域活性化を図る起業・創業支援では、昨年、近畿本部管内のインキュベーション施設4カ所が周年を迎え記念式典を実施。今後はセカンドステージと位置付けて学生にも広く周知を図るなど「施設のさらなる活用を検討中」。 また、市町村が策定し国の認定を受ける創業支援計画については、市町村担当者を対象に大阪で事例発表会を行ったが、今年度は各府県で開催し、機運を盛り上げていく計画だ。(3)第1194号平成29年6月15日(木曜日) 「極鮮TOKYO」と銘打って、東京発の逸品を集めた食品物産展が5月、の両日、東京・新宿の新宿駅西口広場イベントコーナーで開かれた。ハム、チーズ、豆腐、豆乳、チョコレート、プリン、和菓子から、地酒、地サイダー、漬物、ワサビまで多種多様な逸品が勢ぞろい。岩手・福島両県の地ビール、駄菓子、ジャムといった特産品が並ぶ東北応援コーナーや、新鮮野菜の特販コーナーも含めて合計の事業者が出品し、来場者に自慢の味を売り込んだ=写真。 同物産展は西武信用金庫(東京都中野区)と東京都商工会連合会が主催する「東京発!物産・逸品見本市」で、今回が回目。経済産業省関東経済産業局・東北経産局、中小機構関東本部、日本小売業協会などが後援した。 出展した、みやび(東京都日の出町)は「当社が草分け」(伊藤雅夫社長)という温燻チーズ(中温で比較的長い時間をかけていぶした燻製チーズ)を出品した。併せて燻製ナッツ、燻製柿の種も並べて、来場者に試食を促し〝燻製のうまさ〟をアピールしていた。 「金箔入り吉祥寺辣油(ラー油)」を出品した吉祥寺MATSUHIRO(同武蔵野市)は「武蔵野の名産品『境のとうがらし』を使用したラー油で、味噌汁、そばつゆ、豚汁から、たらこ、シラスまでキレのある辛さが何にでも合う」(松本三津子マネージャー)とPR。 会場では、社会勉強の一環として売り子役を務める目白大学短期大学部の女子大生らが声を枯らす光景も。また、展示会前日には同会場で、大手百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、ホテル、ネット通販のバイヤーと、出展各社の担当者が入れ替わって商談を繰り広げるマッチング会も催された。同会に参加した出展者の1人は「大手百貨店との商談で好感触を得られた」と手ごたえを語っていた。 中小機構近畿本部は6月5日、大阪信用保証協会と「業務連携・協力に関する覚書」を締結した。相互に協力することで中小企業への経営支援を円滑化し、大阪経済を活性化するのが狙い。 同日、大阪信用保証協会の矢冨直理事長=写真㊨=と中小機構近畿の中島龍三郎本部長=同㊧=が出席し、大阪市北区の同協会で締結式を行った。 席上、矢冨理事長は「当協会は創業支援、経営支援、経営改善・再生支援などに積極的に取り組んでいる」と説明したうえで、「今回の覚書締結を機に、両機関が親密な関係を構築し、府内中小企業、小規模事業者にとって実効性のある取り組みを継続し、大阪経済の活性化に寄与したい」と挨拶。中島本部長は「信用保証協会との業務連携は西日本では初めて。覚書締結により、まず事業承継に関する勉強会も実施するなど、今後も個別具体的に対応していく」などと述べた。 覚書は、①中小企業への経営支援策などについて相互に情報提供②支援ノウハウに関する情報交換③中小企業向け相談会や展示会などのイベントへの講師または相談員の派遣④中小企業の経営支援に関する一切の業務―について協議し、情報交換する。 連携の第1弾として、大阪信用保証協会職員のスキルアップを図るため、中小機構近畿が専門家を派遣して研修を実施する予定だ。 東京商工会議所は5月日、東京・丸の内のJPタワーで講演会「宇宙産業を支える町工場~世界が注目する由紀精密の挑戦と今後の展望~」を開催した。下請け工場から航空宇宙や医療機器分野などに挑戦する由紀精密(神奈川県茅ヶ崎市)の大坪正人社長がこれまでの挑戦の経緯や今後の展開などについて語り、「ものづくりを憧れの職業にしたい」と強調した=写真。 金属加工を軸に事業展開する由紀精密は大坪社長の祖父が創業。公衆電話や光ファイバー用部品などを製造していたが、携帯電話の普及による公衆電話の減少、ITバブル崩壊などによって経営危機に見舞われる。 2006年に入社した大坪氏がまず手を着けたのが、自社の強みを探すこと。取引先にアンケートをとったところ、品質と信頼性が強みという結果が出た。「技術力が評価されているのなら、高精度の加工技術が求められる航空宇宙や医療機器に進出しよう」と考えた。 いずれも量産品ではないため、生産システムのIT化や航空宇宙の品質マネジメントシステム取得、従業員の意識改革などを進め「不良品を出さない」管理を徹底。展示会に出展するなどの販路開拓を続けたところ、「現在ではジェットエンジン用部品も製造している。航空分野は一度受注すると安定した取引ができる」と述べた。 続いて目指したのが「一個一個ていねいにつくる中小企業に合っている」という宇宙分野。宇宙ベンチャーが打ち上げたロケット用部品を受注したのを機に、「ほかからも引き合いがきた」とし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などとも取引がある。大坪氏は「現在、力を入れているのが宇宙ごみ問題の解決」とし、こちらもベンチャー企業と組んで、ごみ清掃用衛星の製造に乗り出している。 医療機器でも、5年間かけて医療機器メーカーから依頼された「脊椎インプラント」の開発を支援してきた。すでに臨床段階に入っているとし、「現在では売り上げの約7割が航空宇宙、医療機器」という。 一方、「ものづくりに国境はない」と、海外展開も積極的。年にフランスに子会社を設立し、現地の中小企業と連携して現地生産も可能な体制としている。 大坪社長は自社だけでなく、日本のものづくりの優位性を発信する。時計職人と連携して世界最高品質を目指した機械式腕時計を商品化したほか、町工場の現場の動画と音楽を組み合わせたミュージックビデオ制作にも取り組み、「日本のものづくりに興味を持ってもらい、ものづくりで夢を叶えられるようにしたい」と締めくくった。 金沢大学、興能信用金庫(本店・石川県能登町)は、中小機構北陸本部と共催で5月日、「創業支援セミナー」を同県珠洲市の金沢大学能登学舎で開催した。「熱い思いを実現しよう!辛いけど楽しい創業の話」と題して、明道コンサルティング代表で中小企業診断士の竹内真一氏が自身の体験に基づいて創業のポイントなどを熱く語った。 このセミナーは、金沢大学、興能信金、奥能登地域の自治体(珠洲市、輪島市、能登町、穴水町)が連携して実施する「創業支援プログラム」の一環。同プログラムでは金沢大学が実施している社会人向け高度人材養成プログラム「能登里山里海マイスター」の受講生、修了生を中心とした創業希望者に対し、6月から全6回にわたり「創業塾」を開催。中小機構北陸本部の支援を得て、経営、財務、人材育成、販路開拓などの創業ノウハウを学び、地域の活性化につなげる取り組み。 講師の竹内氏は、民間企業を退職後、中小企業診断士の資格を取得し、経営コンサルタントとして独立。自身の創業体験と中小企業支援者としての経験などを語った。創業の動機については「会社が嫌だ、などというネガティブな動機ではうまくいかない。こうなりたい、夢をかなえたいという前向きな動機でないと続かない」と強調した。一方で、「夢だけでは食べていけない」とも指摘。そのために勉強して知識を得ることが重要で、今後の創業塾で学ぶよう求めた。 創業のポイントは、最良を意識しながら、最悪を想定した計画から始めることとし、「チャンスは待ってくれない。とにかく行動あるのみ。行動は一流、計画は二流」とした。 具体的な事業内容については、「自分の商品やサービスを、自分だったら買うかどうかという客観的な視点が大事」「常に目標を持って、意識を高くして」などと求めた。半面、失敗するパターンは「数字に弱いことに尽きる」とし、経営者として最低限の経理知識は必要としたうえで、「事業で起きること全てが自分の責任。他人のせいにしてはいけない」などと自覚を促した。 最後に、自身が歳で創業したことを説明しながら「決して年齢制限はない」とエールを贈った。 セミナー後のアンケートでは、人の参加者の多くが奥能登地域で創業を目指すなど、創業マインドが高いことが分かった。 中小機構関東本部は5月日、同機構のビジネス創発拠点TIPS(東京・丸の内)で、同本部の経営者クラブ「叡智の会」の第2回ワークショップを開催した。薄肉切削加工で定評があり、国内外の自動車メーカーからの受注実績も豊富な山岸製作所(群馬県高崎市)の山岸良一代表取締役が「人を活かす経営~若手社員の声に耳を傾けて」のテーマで講演し、自身の体験に基づく人材育成の要諦を語った=写真。講演を受けて、参加した経営者人がグループディスカッションに臨み、人づくりに関する悩みや課題解決法などを話し合った。 講演で山岸氏は「父母が旋盤1台で始めた会社に歳で入社し、その後、社長に就いたが、ワンマンで誰もついてこない。中途入社の社員が次々と辞めていく事態に陥った」と振り返ったうえで、「ある人から『新入社員は白いキャンバスで、どんな絵を描くは経営者次第』といった話を聞いたことから新卒採用に取り組むようになり、ここ数年間、毎年採用している」と説明。「新入社員は自分の子供と同じだと考え、何が何でも一人前にするとの思いで接してきている」と続けた。 一人前にする手立ては「信頼して任せること。任せればやってくれる。人の能力は無限大だと知った。信頼と忍耐、それに継続が人づくりのキーワードだ」と説いた。 併せて、教育の重要性も強調し「リーマン・ショックで売り上げが%ダウンして仕事がなくなった時、リストラは一切行わず、週3日を丸々、社員教育に費やした。それが、2010年に開校した職業訓練校『ヤマギシテクニカルセンター』の礎となっている」と解説した。 同社は「がんばる中小企業・小規模事業者300社」「キャリア支援企業表彰」「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」などの各賞を受賞している。 叡智の会は中小機構関東本部が、支援先となる関東圏の中小企業の社長や後継者、幹部社員を募って昨年月下旬に立ち上げた。今回は今年2月に続く第2弾で、今後も同様の催しを定期的に開いていく計画だ。

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