20170615
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件に改善指導年度 下請代金法の取締状況中 企 庁新販路開拓の決め手越境ECで攻める◆2◆京都花室 おむろ(京都市右京区)店舗とサイトが相互補完ハードル高い植物輸出に挑む海外進出の熱気溢れるSWBS海外ビジネス相談会中小企業社参加中小機構など神戸市で開催ベトナム企業と商談社の中小企業参加中小機構JICA取引先との価格交渉サポートセミナー・全取協 (面)よろず支援拠点を「総合医」に・中政審分科会 (面)中小機構北陸などが珠洲市で創業支援セミナー (面)長時間労働が招く経営リスクを解説・東商セミナー (面)【京都花室 おむろ】▽登記社名フラワーハウスおむろ▽代表取締役=島本壮樹氏▽本社=京都市右京区御室芝橋町6―(☎075・465・5005)▽設立=1993(平成5)年5月▽従業員数=3人▽事業内容=京都小鉢(ミニ盆栽)、花と関連商品の販売▽URL=http://Kyoto-omuro.jp「素晴らしい京都の四季をともに味わえる人材を渇望している」と話す島本氏(仁和寺の門前にある店舗で) 「春の桜、夏の睡蓮木、秋の紅葉、冬の椿など、京都の四季を飾る彩り鮮やかな花々。この素晴らしさを世界に届けたいとの思いが海外へ目を向けさせた」と京都花室 おむろ(フラワーハウスおむろ)店主の島本壮樹代表取締役()は語る。同社は、京都の古刹で世界遺産に登録されている仁和寺の門前に店舗を構え、境内での対面販売を許されている唯一の花店だ。 京都は外国人観光客の人気が高い地域。とくに花見、紅葉のシーズンには、仁和寺を訪れる外国人が増え、京都花室 おむろの店舗で「自分の国に持って帰りたい」という声が多く寄せられるという。ただ、植物類の輸出は、国の土壌検査などが必要で、煩雑な書類作成に時間がとられるほか、費用も小規模事業者には負担が重い。海外展開のハードルは「途方もない高さに見えた」と島本氏は当初の思いを語る。 同社は1955年に「御室園芸」として創業し、年に法人化。後継者は、島本氏の兄のはずだったが不慮の事故で亡くなる。その後、父親も病気で他界した。島本氏は外資系の大手日用品メーカーを退職し、2011年月に4代目として事業を継承。屋号は「京都花室 おむろ」へ変更した。 店舗兼住居で育ってきただけに、花の修行はしていないものの体で覚えた感覚や花の美しさ、愛着は備わっていた。それでも花事業に没頭するにつれ「京都の四季の素晴らしさを再認識した。この感激を京都以外の地でも味わってほしい」との思いが募っていったという。 同時に抱いたのが花の流通市場への疑問。花の寿命は短い。市場を経由する流通過程で日数を重ねれば、消費者が花を楽しめる時間は短くなる。それならば、生産者から適正価格で直接仕入れ販売すれば、生産者と消費者の双方がメリットを得ることができる。 こうして全国の生産者を訪ね、花作りを勉強するとともに、どうすれば京都の四季を家庭で気軽に楽しめるのかを検討。そこから京都小鉢(ミニ盆栽)として、四季折々の花々をシリーズ化し、販売を始めた。「1年半ぐらいは認知度の向上に必死だった。地元紙をはじめメディアに取り上げられた効果も大きかった」とし、徐々に軌道に乗る。当然の如くホームページを立ち上げネットでの注文を受け付けるようにした。 国内向けネット販売から日を開けずに海外販売を開始した。手がけたのはシンガポールの実店舗での販売で、手間を惜しまず植物検疫を受け、梱包を工夫し運送時のダメージを受けない工夫をした。自身も現地に入り通関後から店舗での配置までスピード感をもって取り組んだという。 期間限定店舗を1カ月ずつ移動する形で、シンガポールの有名な植物園、日系の百貨店で、ミニ盆栽などを販売した。購入者は同社のホームページを見てくる。「サイトが店舗販売を補完し、店舗での購入者がネット利用者へとつながる」という形ができあがった。盆栽は生きているので、育て方など説明が必要になる。海外で普及させるには対面販売が欠かせない。 本格的な越境ECへの展開は、中小機構が実施した越境ECマーケティング支援事業での補助金採択から。これで海外の特定の人だけでなく一般消費者に向けたWebサイト構築ができた。海外の顧客ニーズ、サイト内で使用する写真素材、色など各国仕様に合わせる重要さも知る。現在は売上高の8割がネット販売で、そのうち3割程度が海外となっている。 次の展開は、タイ、ベトナムなどアジアから欧米へと対象エリアを拡大していくこと。そのために必要となるのが各エリアを担う人材だ。「年先を共有できる人が不可欠だ。世界で京都の四季を伝える人を増やしていきたいのだが」と人材確保が課題という。(1)第1194号平成29年6月15日(木曜日)〈毎月、日発行〉 中小機構は5月日、神戸市中央区の神戸市産業振興センターで、中小企業の海外展開を支援する「SWBS海外ビジネス相談会㏌神戸」を開催した。兵庫県よろず支援拠点、ひょうご・神戸国際ビジネススクエアとの共催で、海外展開のための基調講演、海外展開を支援する企業などによるミニセミナー、相談会で構成。とくに相談会は中小企業社から人が、社・団体の支援企業などに具体的なビジネス手法を相談した。海外ビジネス相談会を神戸市で開催するのは初めてで、関西地区の中小企業が海外進出に向けて最適なパートナーを探そうと活発な相談を展開し、熱気にあふれた。 中小機構は5月日、国際協力機構(JICA)と共催で、日本の中小企業とベトナム企業とのマッチングイベントを東京都渋谷区のTKPガーデンシティ渋谷で開催した。今回のイベントは、ベトナム日本人材協力センター(VJCC)が現地で実施している「ハイフォン経営塾」で日本式経営を学習している同国の経営層人の訪日研修に合わせて開かれた。当日は、中小機構が運営するマッチングサイト「J―GoodTech(ジェグテック)」掲載企業を中心に社の日本企業が参加し、ベトナム企業と交流・商談を行った=写真。 JICAはアジア9カ国で日本人材開発センターを設置し、各国でビジネス人材育成と日本企業とのネットワーク構築を支援。ハイフォン経営塾はその一つで、受講企業が現地で約カ月間、日本式経営を学習している。 中小機構とVJCCはこれまで、ジェグテックを活用してウェブ上で両国企業のビジネスマッチングを実施しており、今回はこの連携の一環としてリアルな交流・商談の場を設定した。当日は複数企業同士のグループマッチングや個別商談会、ネットワーキング会などのプログラムを通して交流を図った。 今回のイベントに参加したベトナム企業は、日本式の人事管理手法や品質管理、5Sなどに関心が高く、日本企業に対して多くの質問が寄せられた。個別商談会では、1商談当たり分の持ち時間で、同国で事業展開を希望する日本企業と、日本企業と連携してビジネス拡大を期待するベトナム企業との間で活発な商談が展開された。なかには、提携を目的として訪越の約束をする日本企業もあった。 今月には「ハノイ経営塾」、7月には「ホーチミン経営塾」の訪日研修が予定されており、中小機構とJICAは同様のマッチングイベントを開催する計画だ。 SWBS(中小企業ワールドビジネスサポート)は、中小機構が運営する海外ビジネス支援事業。分野、対象国ごとに海外展開を支援する民間企業・団体などを登録し、全国で相談会を展開しているほか、ウェブサイトでも支援企業の検索や相談が可能だ。今回の相談会は今年度初で、テーマは「初めての海外展開&欧米・中国への進出支援」。 会場は、社・団体の支援企業が「売上アップ」「海外取引」「初めての海外展開」の3つのゾーンに分かれてテーブルを並べ、中小企業の相談に応じた=写真㊤。 「ChocolaTan」(神戸市長田区)は、地元・神戸の革加工技術を生かして独自デザインの小物を製造・販売する。社名のとおり、外観は板チョコレートそっくりの財布、名刺入れ、定期入れなどを2015年から販売している。ギフト関連の展示会に出展し、東京や横浜の一部の百貨店で販売しているほか、「昨年、イタリアの展示会に出展したところ、反応がよかったことから輸出を考えるようになった」(加茂努代表取締役)。相談会では、海外にショップを持つ支援企業に商品取り扱いを話したところ「大変いい感触を得た」と喜んでいた。 タイル製造が本業の山陽アムナック(兵庫県三木市)は、6年前から新規事業として米づくりに進出。昨年からは日本酒の製造も始めた。日本酒はこれまで台湾などにスポット的に出荷しているが、藤田尚宏取締役専務は「継続的に輸出できる代理店探しをするために相談にきた」と輸出拡大への意気込みを語った。 園芸用品メーカーのニシガキ工業(同)は、チェーンソー用の研磨機を輸出する計画。市場に出回っている機種の7割に対応可能で、素人でも正確に研げるのが特徴。「国内でヒットした商品だから、海外でも売れる。代理店、商社を探しにきた」(営業部貿易担当の稲毛毅氏)という。 相談会と並行して行われたミニセミナーは、社・団体が自社の事業内容や特徴などをアピールした。 相談会に先立って、中小機構近畿本部国際化支援課の堀昌徳課長代理が「海外ビジネスの基礎情報」と題して基調講演した=写真㊦。 堀氏は「近畿地域の中小企業は、製造業では東南アジア、小売り・サービス業では東南アジア・米国などへの進出意欲が高い」と現状を紹介。海外進出へのステップは、まず調査と情報収集が不可欠とし、「なかでも人材と資金が一番大事」と強調した。 初めて海外進出する際、①目的の明確化②自社の強みと他社との差別化③ターゲット国・地域の検討④経営者のリーダーシップと担当人材⑤海外ビジネス用の予算―という5つの仮説(作戦)を立て、仮説を検証し、それを繰り返していくことが重要と指摘。仮説を立てるうえで、中小機構が運営するビジネス支援サイト「J―Net」内の海外展開セルフチェックの活用を勧めた。 最後に、中小機構や他の公的機関の海外展開支援策を紹介して、利用を推奨した。 経済産業省中小企業庁は6月1日、下請代金支払遅延等防止法(下請代金法)に基づく平成年度の取り締まり状況を公表した。親・下請事業者合わせて約万社に書面調査し、違反の恐れがある親事業者1006件に立ち入り検査を実施し、このうち900件について改善指導した。579件の禁止行為違反の内訳は、下請代金の支払い遅延と減額が全体の約%を占めた。 年度の改善指導900件は前年度より件減少した。指導文書発出件数は7872件だった。下請代金法4条に定める禁止行為違反579件のうち、支払い遅延が・4%、減額が・2%を占めた。減額した親事業者296社に対し、総額約2・3億円の下請事業者への返還を指導した。 企業間取引に関する相談を受ける「下請けかけこみ寺」の相談受付は6583件と、前年度より%増えた。弁護士による無料相談受付は627件、裁判外紛争解決手続き(ADR)の調停申し立ては件だった。 事業者団体や経営者らに対する下請代金法講習会・セミナーは、年度に講習会を366回開催し、6635人が参加。このうち「下請取引適正化推進月間」の月には全都道府県で回の講習会を開き、4505人が参加した。下請取引適正化推進シンポジウム・セミナーは全国8会場で開催。1042人が参加した。 このほか、下請代金法のルールを各業種の取引慣行に応じて具体的に解説したガイドラインを業種で策定し、中企庁のホームページで公開している。同ガイドラインの説明会は全国で計160回開催し、4760人が参加した。 一方、公正取引委員会が5月日に公表した年度の下請法の運用状況は、勧告が件、指導は過去最多の6302件にのぼった。下請事業者が被った不利益については、親事業者302人から下請事業者6514人に対し、下請代金減額分の返還などで総額億9931万円の原状回復が行われた。(2面に関連記事)

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