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企業価値向上ファンドに中小機構 億円出資モノづくりの最新技術・製品が勢ぞろい金型展など3展開催社出展、2万人来場「ファッションワールド東京2017」開催「中小企業支援法」で協力確認ベトナム計画投資大臣と会談中小機構の高田理事長マッチング事例集公開中小機構関東ジェグテックグランプリに「澤井珈琲」中小機構理事長賞 「宙オリエンタル」ネットショップGP表彰式☎0166-65-1200☎022-392-8811☎0256-38-0770☎042-565-1192☎0561-48-3401☎0790-22-5931☎082-278-4955☎0949-28-1144☎0966-23-6800(3)第1191号平成29年5月1日(月曜日)会談する高田理事長(左端)とズン大臣(右から2人目) 中小機構は3月日、新事業開拓促進出資事業(ファンド出資事業)で、アント・キャピタル・パートナーズ(東京都千代田区)を無限責任組合とするファンドに億円を出資することで合意し、組合契約を締結した。 出資するのは、「アント・カタライザー5号投資事業有限責任組合」。同ファンドは国内の中堅・中小企業の事業承継、資本政策の見直しなどを投資機会としてバイアウト投資を行い、投資後は投資先企業の経営陣と協調しながらハンズオン支援による企業価値向上を行う。同ファンドは引き続き出資者を募集し、総額300億円程度の規模とする予定だ。 アント・キャピタル・パートナーズは、国内の中堅・中小企業を投資対象としたプライベート・エクイティ投資会社として設立され、「気骨のハンズオン」を標榜し、現場で投資先企業の業績改善に取り組んでいる。 日本最大級のファッション展「ファッションワールド東京2017【春】」(主催・リードエグジビションジャパン)が4月5日から7日まで、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。日本と欧米だけでなく、パナマ、UAE(アラブ首長国連邦)、南アフリカなど世界の国・地域から、昨年比290社増となる890社が7万5000点の新作ウエアや小物を出展。セレクトショップ、百貨店、ネットショップのバイヤーら約2万1000人が来場し、多数の商談で活況を呈した=写真。 ファッションワールド東京は、「アパレル」「バッグ」「シューズ」「メンズファッション」「アクセサリー」「OEM」「テキスタイル」の7展構成で、春と秋の年2回開催している。 ストリートファッションをテーマにオリジナル革製品ブランド「DBMS」を展開するブロス(静岡市)は、企画から製造、販売まで手掛けてきたノウハウを生かし、中小企業や個人事業主の提案を商品化するOEM(相手先ブランドによる生産)事業を昨年立ち上げた。パキスタン、中国、コスタリカの工場と提携し、小ロットの注文を廉価で受けている。竹内慶代表取締役は、「小規模事業者のテストマーケティングや市場調査に協力する事業だから、小ロットでも構わない。細かい要望に応じることで、次のビジネスにもつながる」と、業界の底上げと事業拡大の両立に尽力している。「ホームページや広告によるPRだけでは不十分。ネット時代だからこそ、より多くの顧客と接することで信用力を高めたい」と強調した。 ニットおよび繊維製品、雑貨製品の企画・製造・販売のニットファクトリー(東京都台東区)は、海外工場との提携を目的として出展した。自社ブランド「FIZZSOUR」を展開し、現在は中国、ベトナム、ミャンマー、バングラデシュに以上の工場を確保しているが、岩崎勝一取締役部長は「商品特性と工場の生産能力を踏まえて発注先を選ぶためにも、当社の技術要件を満たした生産拠点は多く持っておきたい」と述べた。海外企業の出展増加傾向にも触れ、「アパレル業界は世界的な不況に見舞われている。各国の大規模展示会は、今やブランドアピールより国際的な商談の場になりつつある」と説明した。 中小機構が主催した昨年の新価値創造展にも出展した木村金属工業(福井県鯖江市)は、各種のチタン製メンズアクセサリー「チタン工房キムラ」ブランドをアピールした。エンドユーザーのカスタムオーダー受注で磨いてきた技術を生かし、BB(企業間取引)分野への参入を狙っている。本業とする眼鏡部品の低迷を補うため、チタン合金の加工技術を応用して年前に立ち上げた同工房事業は、ネット販売だけにもかかわらず、売り上げ全体の%を占めるまでに成長した。デザインから彫刻、製作まで全工程を1人で担っている福田淳専務取締役は、「事業者向けビジネスは未知の領域。手探りで小ロットの注文から受け付け、次第に拡大していきたい」と語った。 新進気鋭のデザイナーを応援する「デザイナーズゲート」には、昨年比2倍となる100人のデザイナーが出展した。加納真澄氏(岐阜県中津川市)は「洋服のデザイナーになりたい」という幼少期からの夢を実現するため、公務員の職を定年より3年早く退いて「アトリエJiJi」を始めた。「これからは縫製とパターナーの技術を身につけ、デザインを自ら具現化することで低コスト化し、小さなセレクトショップを開いて売り上げを拡大したい」と将来プランを語った。会期初日にバングラデシュの企業からデザインの打診があり、開業2年目で踏み切った初出展を好感していた。 中小機構の高田坦ひろ史し理事長は4月日、訪日ミッションの団長として来日したベトナム計画投資省のグエン・チー・ズン大臣と都内のホテルで会談した。高田理事長から日本の中小企業の現状や中小機構の役割などを説明。同国が成立を目指す中小企業支援法に対し具体的な協力を検討中とした。これに対しズン大臣は、両国の友好関係がさらに発展することへの期待を述べたうえで、中小企業支援法を効果的に執行するうえで中小機構に協力を求め、両者の協力を確認した。 高田理事長は、日本の中小企業の重要性を指摘したうえで、2007年に計画投資省企業開発庁、年に同省外国投資庁と協力の覚書を交わしていることや、中小機構が運営するウェブマッチングサイト「J―GoodTech」(ジェグテック)や商談会に同国企業が参加していることなどに言及。「JICA(国際協力機構)と協力しながら、貴国の中小企業支援法の実効性ある執行に向け、技術協力プロジェクトを準備している」と述べた。 これに対し、ズン大臣は日本の協力に対して謝意を述べたうえで、「中小企業が経済の屋台骨であるとの考えに同意する」とし、民間企業の活力で経済発展をしていく考えを述べた。ただ、中小企業は財政的に脆弱で、技術・市場・経営に関する情報を得ることも難しく、人材も不足しているとの課題をあげた。そのうえで、中小企業支援法を有効なものとするために「中小機構のような組織の知識、経験からアドバイスをお願いしたい」と協力を求めた。 また、起業支援のためのインキュベーション施設について触れ、「アイデアはあるが、資金が乏しく試作品を作製できないベトナムの中小企業は多い。そのために共同運用できるインキュベーション施設に強い関心を持っている。日本の無償資金援助スキームで施設をつくる支援もお願いしたい」とした。 これについて高田理事長は「日本の創業支援もまだ十分ではないが、一緒にできることを考えていく」とした。また、両国の企業交流ではリアルの商談会を充実させるとしたほか、ウェブ上で企業同士が交流できるジェグテックについて「ベトナムの企業も約700社が登録されている。インフラでの協力も大事だが、中小企業間の交流も重要」とした。 ベトナム政府は4月からの国会で成立を目指している中小企業支援法の施行後について、中小機構に支援を要請。これに伴い、中小機構はJICAに協力し、同国の中小企業関係機関などにヒアリングするなどの調査を実施中だ。 今回の訪日ミッションは4月7日から日までの日程で、民間企業トップとの面談や工場視察、日本政府閣僚らとの面談などを行った。 中小機構関東本部は、同機構が運営するビジネスマッチングサイト「J―GoodTech」(ジェグテック)を活用して、大手企業や商社などとの取引が成立した中小企業の事例集「ジェグテックを活用したビジネスマッチング」をまとめ、公開した。成約に至った要因やポイントなどを掲載している。 中小機構関東は平成年度、ジェグテックを活用して、大手企業・商社などと中小企業とのマッチングを6255件実施。その次のステップとなる対面での商談を2020件行い、中小企業1585社の売り上げ拡大、新規取引先の確保などを支援した。 事例集では、取引が成立したロボット、新素材、医療、農業など分野の中小企業について、「どのような準備を行ったか」「どのようなアプローチが成約につながったか」など具体的な事例を紹介している。 ジェグテックは、優れた製品やサービスなどを有する日本の中小企業を、国内の大手企業や海外企業につなぐサイト。Web上での情報発信、情報交換に加え、商談会などを開催。年度は発注能力のある中堅企業にも発注側に回ってもらい、小規模事業者を含めた中小企業同士のマッチングを促進するほか、海外販路を有する商社などと連携し、海外市場を取り込むための輸出型・海外展開型のマッチングを推進する。 事例集は中小機構のホームページからダウンロードできる。 モノづくりの最新技術・製品を展示実演する「INTERMOLD2017/金型展2017」(主催・日本金型工業会))と「金属プレス加工技術展2017」(同・日本金属プレス工業協会)が4月~の4日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた。国内外の461社・団体が891ブースにわたって出展し、自動車、電機、医療・精密機器をはじめとする各産業分野に自慢の技術・製品を売り込んだ。 会場では、モノづくりの現場最前線を支える中小企業の展示が目に付いた。狭山金型製作所(埼玉県入間市)は、米国から受注したという医療関連プラスチック成形品を出展。「アジアの工場で量産する」(大場治社長)と国際展開に拍車をかけている。 塩(東京都八王子市)は、加工液せん断装置を実演。塩加減ひとつで料理の味を変えるように、加工性能に大きな影響を及ぼす加工液の〝最適化〟を図り、冷却効果や洗浄効果が著しく高まる。ユニークな社名と装置が、同社のブースに来場者を引き寄せていた。 自動車整備士養成の埼玉自動車大学校(埼玉県伊奈町)は、学生が製作した輪切り状態の自動車ハーフカットモデルや、エンジンカットモデルの数々を展示した。各部品の構造や作動がよく分かるように工夫されており、多くの人が足を止めカットモデルをのぞき込んでいた=写真。 注目を集めるIoT(モノのインターネット)をアピールする企業も散見された。その1社、KMC(川崎市)はIoT対応生産データ収集機器や、金型の履歴管理などに役立つ2次元コードといったユニークな製品を出展した。 一方、ジェトロ(日本貿易振興機構)のブースでは、海外展開を計画している中小企業と、ベトナム、中国、インド、インドネシア、マレーシア、モナコの各国バイヤー・代理店との商談会が開催され、熱心な商談が繰り広げられた。 イーコマース事業協会は4月8日、設立周年記念イベント「ネットショップカンファレンス2017」を大阪・梅田の毎日オーバルホールで開催した。9回目を迎えた「全国ネットショップグランプリ」受賞企業への表彰式のほか、慶応義塾大学の竹中平蔵名誉教授による特別講演、オラクルひと・しくみ研究所の小阪裕司代表の基調講演、同協会の委員らによるパネルディスカッションなど多彩な内容となった。 このうち、全国ネットショップグランプリは、優れたwebサイトを展開する企業を表彰し、eコマースの発展とネットショップ事業者への参考にしてもらうことを目的に設立した顕彰制度。今回のグランプリは、澤井珈琲(鳥取県境港市)が獲得。中小機構理事長賞は、「レディース黒い服の専門店 ロンデルブラック」を運営する宙オリエンタル、そのほか準グランプリなど3社が受賞した。 選考方法は、予備審査、1次審査を経て同事業協会会員の投票による2次審査を実施。最終審査は、審査員7人による合計得点でグランプリ・準グランプリを決定した。 審査結果について同事業協会の添田優作理事長は「今回の応募総数は179店舗あり、全体的にレベルが向上していることを感じた。審査はエンドユーザー目線を重視したこともあり、受賞店舗はいずれも買いやすいサイトという印象がある。自分たちのサイトと比べ役立ててもらいたい」と語った。 また、グランプリに輝いた澤井珈琲のサイトについて添田理事長は、「金額やポイントなどが目につきやすく、商品解説や説明イメージの分かりやすさ、運営体制の確かさが伝わる。構築されたブランド力とパフォーマンス、商品力はまさに圧巻」と、全審査員が高く評価したと述べた。 一方、中小企業・小規模事業者の販路開拓につながるeコマースを支援する中小機構は、同グランプリを後援し、特別賞として中小機構理事長賞を贈っている。同賞を受賞した宙オリエンタルは、黒色を扱うレディースファッション専門店で、サイズを大小に絞った独自のサイトが特徴。 賞状を授与した中小機構近畿本部の中島龍三郎本部長は「品ぞろえを増やす大型店が台頭しているが、あえて取扱商品を絞り込む展開は、中小企業が競争の市場を変える好例となる」とし、「単純な商材の絞り込みによる専門特化ではなく、顧客ニーズの趣味、嗜好を考慮した独自の専門性がある」ことなどが受賞理由だと述べた。 準グランプリには、女性用インナーウエアのソックコウベ(神戸市東灘区)が運営するエメフィールと、フォーマル専門店NFL(大阪市北区)のノービアノービオの2社。特別賞となる大阪府知事賞は、肉加工品製造の明和食品(大阪府堺市)が選ばれ、表彰式終了後に受賞企業と後援者らが記念撮影した=写真。 特別講演では竹中氏が「激動の世界と日本経済」をテーマに、先進国で進む変化の流れと日本の状況などについて触れた。とくに第4次産業革命といわれる状況について「日本は4年遅れてスタートしており、AI(人工知能)に関しては米英加との差がある。だが、日本にはロボット、機械への組み込みプロセスで潜在力があり優位に立てる」と指摘。このような世界の技術潮流をしっかりと認識することが大切だと強調した。 基調講演した小阪氏は「心の時代にモノを売る方法~見える人にしか見えない商売繁盛の仕組みづくり」について、売れない原因は何かを考えること、人が購買に動くメカニズムを知り商売の重点課題とする手法などを語った。 パネルディスカッションは、同事業協会に設けられた各委員会から委員長ら7人が登壇し「イーコマースこれからの年・それぞれの年」をテーマに、それぞれの体験と今後の活動方針などを話し合った。

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