20170501
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売上高、経常利益とも減少法人企業の利益率は上昇中企庁 平成年中小企業実態基本調査速報「女性ビジネスプランコンペ」5月日から募集DBJ原子力災害の特別資金取扱期間来年3月末まで延長中小機構銀行の中小企業向け貸出5年連続で増加東  京  商  工リサーチ調べ「事業承継マニュアル」作成対策など分かりやすく解説中企庁知財戦略を稼ぐ力にデザインで地域資源活かす関東経産局な   ど景気動向規模間格差は前回より縮小年度の業績見通し調査中小企業も緩やかな回復へ 国内景気の回復基調が続いている。内閣府によると2012年月に始まった今回の景気回復は、バブル期(1986年月~年2月)のカ月を抜いて、年代の「いざなぎ景気」に次ぐ戦後3番目の長期景気回復となった。 直近の3月は、帝国データバンクが実施した「TDB景気動向調査」によると、景気DIは前月比0・8㌽増の・2となり、2カ月連続の改善となっている。 現在の国内景気を牽引しているのは、自動車の堅調な国内生産や同部品および半導体など電子部品の輸出だ。さらに、消費者の「コト消費」や季節需要を取り込んだ「飲食店」や「旅館・ホテル」「娯楽サービス」などを含むサービスが好調で7カ月連続改善し、1年7カ月ぶりに台を回復した。加えて、為替市場の安定も企業活動にプラスに働いたといえる。 国内景気がこうした現状にあるなかで、企業の業績見通しも改善が進んでいる。 帝国データバンクの「2017年度の業績見通しに関する企業の意識調査」(年3月実施)によると、年度の業績を「増収増益」と見込む企業は・6%となり、前回調査(年3月)から1・7㌽増加した。一方、「減収減益」は3㌽減少している。 年度の業績見通しを従業員数別にみると、従業員数が300人超では半数を超える企業が「増収」を、1000人超では4割超の企業が「増収増益」を見込んでいる。しかし、従業員数が5人以下の企業では、「増収増益」を見込む企業は・8%にとどまっている。このことから年度の業績は大手企業を中心に回復が進むと予想される。ただし、企業の業績見通しにおける規模間格差は前回調査より縮小するなど、業績回復は緩やかに中小企業にも広がりつつある。 一方、業績に対する下方リスクについては、「個人消費の一段の低迷」が・5%で最も高く、次いで「人手不足」「所得の減少」「原油・素材価格の動向」「公共事業の減少」が続いた。 とくに2位となった「人手不足」をあげた企業は前回調査(・5%)から6・1㌽増加しており、労働力の確保・維持に危機感を強めている様子がうかがえる。 3月のTDB景気動向調査では、正社員が「不足している」と感じている企業は・5%にのぼり過去最高を更新。企業からは「人手不足による賃金の上昇が利益を圧迫している」(金属プレス製品製造)や「建設業全体に及ぶ人手不足で工程の遅れが生じており、利益確保が困難になることがある」(内装工事)、「人手不足が公共工事のコスト高騰を招いている」(一般産業用機械・装置製造)など、人手不足が利益を圧迫しているとの指摘がある。 さらに「人手不足からくる人件費の負担増が一時金の減少につながり、耐久消費財など高額品消費が減退する」(精密機械器具卸売)といった、消費への悪影響を懸念する声も聞かれる。 人手不足が深刻化するにつれて、省力化・合理化を目的とした設備投資が増加している。IT関連やAI(人工知能)などを活用した人手不足に対応する商品・サービスを提供する企業に特需が生まれている。そこでは、自社が得意な分野を生かしつつ、他社と組むことで新たなイノベーションを起こしている。 また、人手不足が高水準で推移するなかで、広告や人材派遣業界では、求人広告や人材派遣へのニーズが急激に高まっているほか、「クライアントの人手不足感が強く、引き合いが多い」(経営コンサルタント)という声も聞かれるなど、いわゆる人手不足関連特需が生じている業界もある。 年度の業績見通しにおける下方リスクでは、前回調査で2位となっていた「中国経済の悪化」は㌽減少し・7%となった。年前半に拡大した中国経済の先行きに対する懸念はやや後退したといえる。 ただ、今後の国内景気は、人口が減少するなかで景気の上向き傾向とともに急速に進んだ人手不足が抑制要因となる可能性が高い。何とか従業員の不足を解消したいという課題を抱える企業が多くなれば、それをニーズとして捉え、課題解決に応えようとする企業が台頭してくる。これは、日本経済のダイナミズムが生きている証左だといえる。(帝国データバンク産業調査部情報企画課)(2)第1191号平成29年5月1日(月曜日) 中小機構は、原子力発電所事故の被災地域に事業所を有する中小企業などを対象とした融資制度「特定地域中小企業特別資金」の取扱期間を1年間延長し、平成年3月末まで融資申請を受け付ける。 同制度は平成年6月から福島県と連携して実施。中小機構の高度化融資の枠組みを活用し、被災地域の中小企業などが同県内で事業を継続・再開する場合に必要な事業資金を長期・無利子で融資する。これまでの利用状況は、貸付決定件数約900件、貸付決定額は約153億円(今年2月末現在)となっている。 取扱期間はこれまで5度延長してきたが、被災区域の状況や関係団体からの要望などを踏まえ、さらに1年延長する。 経済産業省中小企業庁は、事業承継計画の立て方や後継者の育成方法、第三者承継などに伴う課題と対策について分かりやすく解説した「経営者のための事業承継マニュアル」=写真は表紙=を作成した。 中小企業経営者の円滑な事業承継を実現するため、中企庁は平成年月に「事業承継ガイドライン」を年ぶりに改定した。今回、作成したマニュアルは、同ガイドラインの内容を踏まえ、図表を多く使い、より理解しやすいよう工夫されている。 内容は、①会社の「年先」を考える②事業承継計画のつくりかた③事業承継の課題に対応するアクション④経営者の皆様をサポートする体制―など。2人のナビゲーター(イラスト)がポイントを解説する吹き出しが入り、楽しく読み進めることができる。中企庁は、円滑な事業承継の実現のため活用してほしいと呼びかけている。 今回作成したマニュアルは、中企庁のホームページからPDFをダウンロードできる。冊子の作成、配布は行わない。 また、中企庁は、年先を考えた会社の見える化、磨き上げや事業承継に向けたアクションをまとめた冊子「会社を未来につなげる―年先の会社を考えよう」も作成し配布している。 経営者のための事業承継マニュアルのダウンロードURL(http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2017/170410shoukei.pdf) 経済産業省中小企業庁は3月日、平成年中小企業実態基本調査速報(年度決算実績)を発表した。それによると、売上高は485兆1987億円で前年度比1・6%の減少、経常利益は兆5730億円で同0・5%の減少、中小企業全体の従業者数は2667万人で同2・5%の減少となった。一方で、法人企業の売上高経常利益率は3・%と同0・㌽上昇した。1企業当たりでみると、売上高、経常利益ともに個人企業は微増、法人企業は経常利益のみが増えた。従業者数はともに減少傾向が続いている。 同調査は、中小企業全般に共通する財務情報、経営情報などを把握し、中小企業に関する基礎資料の提供を目的として平成年から実施。今回で回目。年経済センサス基礎調査をもとにした事業所母集団データベースから「建設業」「製造業」「情報通信業」「運輸業、郵便業」「卸売業」「小売業」「不動産業、物品賃貸業」「学術研究、専門・技術サービス業」「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」と「サービス業(他に分類されないもの)」の合計産業に属する中小企業のうち、約万社を無作為抽出。年度決算に基づく実績報告から作成した。回答率は・5%(有効回答率・0%)。 調査結果のうち、売上高が増加したのは、「情報通信業」が同・2%増、「学術研究、専門・技術サービス業」同2・6%増、「製造業」同2・3%増など5産業。「不動産業、物品賃貸業」は同・8%減と減少幅が目立ち、「卸売業」同5・5%減など6産業が減少した。 売上高の構成比は「製造業」が・9%、「卸売業」・0%、「建設業」・6%、「小売業」・0%の順。法人企業の売上高は462兆円で、中小企業の売上高全体に占める割合は・2%と前年度と同じ。個人企業の売上高は兆円。中小企業1企業当たりの売上高は1億5456万円で同0・1%減。このうち、法人企業は3億1000万円、個人企業は1400万円となった。1企業当たりの売上高は、「卸売業」の5億4800万円が最も高く、次いで「運輸業、郵便業」の3億7300万円、「製造業」の3億200万円の順となった。 経常利益は法人企業が兆6800億円で同0・3%減少、個人企業は3兆8900億円で同1・0%の減少となった。「運輸業、郵便業」同・9%増、「情報通信業」同・4%増など7産業が増加。「不動産業、物品賃貸業」同・8%減、「卸売業」同・3%減など4産業で減少した。 中小企業1企業当たりの経常利益は592万円で同1・0%増、法人企業988万円、個人企業は235万円となった。 中小企業(法人企業)の付加価値額(労務費、売上原価の減価償却費、人件費、地代家賃、販売費および一般管理費の減価償却費、従業員教育費、租税公課、支払利息・割引料、経常利益の合計)は、115兆2300億円で、前年度から3290億円(0・3%)増加。法人企業1企業当たり付加価値額は7760万円で同1・5%増となった。法人企業の売上高経常利益率は3・%と前年度の3・%より0・㌽上昇している。 自己資本がどれだけ効果的に利益を獲得したかを示す「自己資本当期純利益率(ROE)」は8・%で、前年度から2・㌽低下。総資本の運用効率を示す「総資本回転率」は1・回で、前年度より0・回少なかった半面、財務の安定性を示す「自己資本比率」は・%と同1・㌽上昇した。 法人企業の従業者数は2239万人で、中小企業全体の・0%を占め、前年度に比べ万人減少(1・8%減)している。個人企業の従業者数は427万人で、前年度比万人の減少(6・0%減)と減少率が大きい。 従業者数の産業別構成比は「製造業」が・2%と最も多い。次いで、「小売業」・5%、「建設業」・1%、「宿泊業、飲食サービス業」・1%の順。「他社からの出向および派遣」を除く従業者全体に占める「正社員・正職員」の割合は、法人企業・7%、個人企業・9%となっている。 海外に子会社(回答企業が%超の議決権を保有)、関連会社(同~%以下の議決権を保有)、支店、工場などの事業所を所有する中小企業(法人企業)は1・4万社、法人企業全体に占める割合は0・9%と前年度比で微減。海外子会社、関連会社または事業所の所在地はアジアが最も多く、子会社で・6%、関連会社で・6%、事業所で・7%を占めている。 新製品または新技術の研究開発を行った中小企業(法人企業)は3・5万社で、法人企業全体の2・3%の割合。産業別に研究開発を行った企業の割合は「製造業」(6・9%)が多く、「情報通信業」(5・2%)、「卸売業」(2・6%)と続く。 特許権・実用新案権・意匠権・商標権を所有する中小企業(法人企業)は8万社で、法人企業全体に占める割合は5・4%。産業別の構成比は「製造業」(・9%)、「情報通信業」(・1%)、「卸売業」(9・0%)と前年度と同じ順位だった。 経済産業省関東経済産業局とリサーチ・コンサルティング事業を手がけるリベルタス・コンサルティングは3月日、東京・御茶ノ水のワテラスコモンホールで「地域資源を活用して稼ぐ力を身につけるための知財セミナー~地域資源を活かすためのデザイン・ブランディングを学ぶ~」を開催した。地域資源を活用するモノづくり企業やデザイナーらが参加し、知財の基本的な考え方や事例などを通し稼ぐ力のヒントを学んだ。 関東経産局とリベルタスは、「平成年度中小企業知的財産活動支援事業」として、次世代の職人たちを対象にした自社ブランド確立に向けた勉強会開催のほか、海外販路開拓に向け海外で通用するデザインを知るためのテストマーケティングを実施してきた。この取り組み成果の報告を兼ねセミナーを開いた。 冒頭、挨拶した関東経産局クリエイティブ・コンテンツ産業室の小澤元樹室長(当時)は「地域資源の活用に資する産品について、どのように新販路を国内外で開拓するか、専門家を交え検討している。この一環として本日は意匠や商標など知財を有効に使い、経営戦略に組み込むことで稼ぐ力をつけてもらうのが狙い。今後の取り組みの参考にしてほしい」と語った。 基調講演は、各地のブランディング事業に携わる「意と匠研究所」代表取締役の下川一哉氏が「地域ブランディングを進める『意』と『匠』~事例で学ぶ知財ワークフロー~」をテーマに、意匠の基礎知識と知財の力とは何かについて、事例を通して解説した=写真。 まず、デザインの日本語訳が「意匠」であり、「意」とはアイデアで問題解決、価値創造の方法。「匠」とはクラフト(工作物)でアイデアの表現手法、表現の技術であることを説明し「デザインは視覚的に表現する思考の可視化、固定化だ。柔軟な思考のコンセプトを持ち、ネーミングなど思考の簡素化を経て作り上げていく。この過程で商標や意匠チェックが必要になる」と強調した。 その後、これまでコンサルとして関わった事例を紹介し、知財チェックによりリスク軽減と競争優位、表現の自由度を上げることができるとした。「特許庁のホームページで手軽に検索できるので、常にチェックすることで知財をデザインの武器にできる」と語った。 続いて、企業や地域の商品開発や事業企画のプロデュースを手がけるイクス代表取締役の永田宇郷氏が「知財とデザイン/知財のデザイン」と題し講演した。独自の意匠や知的財産を獲得する重要性について「流通商品の増大など社会背景と、嗜好や需要の時代性(流行)などの商品背景から知財の権利化が必要になる。独自の価値や個性を出すには守る必要性が生じ、その必要性は増大している」と述べた。 さらに「モノづくりは作るだけではない。何のために、どのように作るかをよりデザインする時代になっている。それが知財だ」とも語った。 その後、「パリのテストマーケティングから感じたパリ市場とデザイン価値」「伝統工芸に稼ぐ力を!~技術における知財戦略~」のトークセッションが行われた。 東京商工リサーチが4月日に公表した国内銀行112行の「地方公共団体・中小企業等向け貸出金残高」調査(2016年9中間決算)によると、中小企業向け貸出残高は前年同期比2・1%増の293兆5966億円となった。年9月中間決算以来、5年連続の増加で、112行のうち101行(構成比・1%)が貸出を伸ばした。 貸出を伸ばした銀行の内訳は、大手4行、地方銀行行、第二地銀行。総貸出金残高に占める中小企業向けの比率は・%で、前年同期より0・㌽上昇した。ただ、中小企業等金融円滑化法施行(年月)後の年9月中間期に比べ、貸出比率は1・㌽下がり、中小企業の資金需要の鈍さがうかがわれるとしている。 中小企業向け貸出比率は、スルガ銀行(・1%)が引き続きトップで、以下、南日本銀行(・0%)、関西アーバン銀行(・4%)、大正銀行(・3%)、静岡中央銀行(・7%)などと続く。 なお、地方公共団体向け貸出金残高は前年同期比5・3%増の兆7619億円で、6年連続で増加。伸び率も中小企業向けを上回り、総貸出残高に占める比率は6・%と、中間期としては過去最高を更新した。 日本政策投資銀行(DBJ)は、第6回「DBJ女性新ビジネスプランコンペティション」の募集を5月日から始める。女性経営者が展開する事業性が高いプランについて顕彰する制度で、女性起業大賞、優秀賞に加え、今回から社会的課題を解決する「ソーシャルデザイン賞」を設けた。 募集対象は、女性経営者による事業で、大きな成長が期待でき、かつ技術、サービス、ビジネスモデルなどについて新規性や高い付加価値が期待できる開始5年以内のビジネスプラン(第二創業含む)。大賞には最大1000万円、優秀賞と新設したソーシャルデザイン賞には同500万円の事業奨励金を支給するほか、受賞後1年間、必要に応じてDBJがプランのブラッシュアップ、有識者の紹介、協力会社・協力者の発掘などを支援する。 応募締め切りは7月日。書類、面談審査を経て、月中旬に受賞者を決定する予定。 DBJは平成年月に「女性起業サポートセンター」を立ち上げ、女性起業家に対して総合的なサポートを行っている。過去5回のコンペでは累計1851件の応募があった。

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