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建設現場〝働き方改革〟を新工法で女性の就業も促す東京BK足場 栗山 武蔵社長海外展開、事業承継で協力愛媛県、中企庁など5者全国初の試み中小企業支援で連携協定下請中小企業の価格交渉力強化中 企 庁 の年度施策ビッグデータで地方創生をスマホでもRESAS利用可能に内 閣 府 がフォーラム売上高、経常益とも減・年中小企業実態基本調査 (面)景気動向・中小企業も緩やかな回復へ (面)ネットショップGP表彰式を開催 (面)学生が起業家精神学ぶ・ビジネス創造講座開講 (面)【企業概要】▽代表取締役社長=栗山武蔵氏▽本社=千葉県船橋市芝山2――(☎047・464・5060)▽設立=1980(昭和)年7月▽従業員数=304人▽事業内容=超軽量中低層足場の製造・販売、住宅用電動クレーンおよびガーターリフト販売、TB先行足場施工・レンタル、TB上棟システムの一括発注方式など 人手不足が各方面で深刻化している。建設業界はその最たるもので、作業員の確保に四苦八苦している建設現場が少なくない。そんななか、ユニークな工法を編み出して、女性でも容易に働けるなど、現場の作業環境を大きく変えようとしているのが東京BK足場だ。同社の栗山武蔵代表取締役社長に現状と今後の展望を聞いた。 独創的な工法を開発・実用化して、建設現場の〝働き方改革〟を進めています 「安全性を重視し、効率的に木造住宅を建てられる新工法に取り組んでいます。『TB上棟システム』という呼び名で、TBは社名の東京のTとBKのBを並べたものです。建築工法の分類では部品化木造住宅にあてはまり、大工技術は不要、誰が手がけても高品質、補強金物がほとんどない―などが特徴です。専用の電動クレーンを開発して作業者を重労働から解放できるようにもしました。新工法が普及すれば、熟練技能を持った大工、とび職の世界だったところに、経験の浅い若者でも、また女性でもどんどん入れるようになっていきます」 普及に弾みをつけるためのポイントは何でしょうか 「人材の育成強化が一番重要です。新工法は足場、荷受け、クレーン、上棟作業を一貫して行う『TB多能工フレーマー』が手がけます。これは新たな職種ともなるので、当社では資格制度を設け、体系的な教育を施すことで、多能工の育成に努めています。この職種は施主さんや近隣住民とのお付き合いも大切になるので、技術の習得と併せて、サービス、コミュニケーション力といった面を高めるようにもしています」 のれん分けのような仕組みを用意しているそうですね 「Aランク、SAランクの資格を取得した人が、希望すればフランチャイズのオーナーとなって活動できる制度を設けています。フランチャイズといっても、お金を取るようなことはありません。例えばBK多摩支部、関西支部といった形で、われわれの工法を広めてくれる組織を支援しています」 「当社は社名に示す通り、もともと、足場からスタートし、自社開発した足場の施工・レンタルでフランチャイズ展開を図ってきていますので、こうした仕組みは馴染みがあるのです」 新工法や新型の足場のほかにも、たくさんの開発品をお持ちです 「私自身、化学メーカーの研究室で働いた経験があり、開発や発明の類いが好きなので、アイデアを次々と製品化につなげています。この2月には、太ももに締め付けるタイプの、安全性と装着性に優れたフルハーネス(両肩かけ安全帯)を開いてスライド安全ブロック式フルハーネス上棟を開発。特許もたくさん申請・取得し、その大半は、現場作業の改善に役立ちます。3Kの典型といわれる建設現場を、安全で働きやすい環境にするための技術開発に、これからも力を注いでいきます」 少子高齢化がさらに進んでいきます。将来をどう見通していますか 「現場の担い手の確保が、ますます難しくなっていくでしょう。妙案はありませんが、当社では機会をとらえて学生、生徒に職業講話を行うなど、若い人や女性に関心を持ってもらうように努めています。また、縁あって入社した若手社員への教育投資は惜しみません。これらの積み重ねにより、2020年には新工法に取り組むチームを125チーム編成し、そのうち2割は女性で構成するといった計画を作成しています。新工法に関しては、いつか海外でも普及させたいと考えています」栗山武蔵氏(くりやま・むさし)年4月旭化成工業(現旭化成)入社、年1月富永取締役、年東京ビケ足場を設立、代表取締役社長に就任。年7月東京BK足場に社名変更し、代表取締役。歳。神奈川県横須賀市出身。(1)第1191号平成29年5月1日(月曜日)〈毎月、日発行〉 愛媛県と経済産業省中小企業庁、四国経済産業局、中小機構四国本部、ジェトロ(日本貿易振興機構)愛媛貿易情報センターの5者は4月日、愛媛県内の中小企業支援に関する連携協定を締結した。協定に基づき、5者は中小企業の海外展開と事業承継に的を絞った支援事業に協力して取り組んでいく。この種の提携は昨年9月の鳥取県と中企庁、中国経産局の3者の連携協定以来の2例目となるが、鳥取県では中小企業の生産性向上を後押しする包括的な連携協定となっており、対象を絞り込んだ形の協定は愛媛県が初めて。署名した連携協定書を手に記念撮影する(左から)高山・中小機構四国本部長、宮本・中企庁長官、中村・愛媛県知事、井原・経産大臣政務官、長濱・四国経産局長、鈴木・ジェトロ愛媛貿易センター所長 同日、松山市の愛媛県庁で、中村時広・愛媛県知事、宮本聡・中企庁長官、長濱裕二・四国経産局長、高山千佳歳・中小機構四国本部長、鈴木隆之・ジェトロ愛媛貿易情報センター所長の出席のもと、調印式を行った。井原巧・経産大臣政務官が立会人として臨席した。 調印式では中村知事が「ものづくり中小企業の存在感が大きい愛媛県で、今回の協定は意義深い」、井原政務官が「全国に先駆けた、国と地方の連携モデルとして成果を上げていただきたい」、宮本長官が「新施策として事業承継ネットワークを展開するなど事業承継に力を入れているところで、愛媛県の取り組みへの期待は大きい」とそれぞれ挨拶をし、続いて協定書に署名した。 その後の記者会見では、中村知事が「国の補助事業が、県を通さずに直接、事業者にいくケースが多くなり、県は情報不足に陥りがちだった。連携協定は、そうした問題点の解消に直結する」と協定締結の背景を説明。また、宮本長官は「元商社マンの中村知事はトップセールスで世界を駆け回っているが、県単独では限界もある。今回、国がお手伝いすることで、成功の確率をさらに高めてほしい」と海外展開への期待を語った。 連携協定では、その目的を「愛媛県中小企業者等の振興に向け、海外展開や人材確保、創業、事業承継等の支援に係る施策を相互に連携し、総合的、効果的かつ一体的に実施する」と記載。具体的な活動として、関連イベントやセミナーの共催、海外展開を目指す中小企業や、事業承継のタイミングを迎えた中小企業に対するアプローチ強化などを挙げた。 海外展開ではまず、県と支援機関による企業訪問やセミナーなどで需要を発掘し、愛媛県よろず支援拠点に海外展開の相談員を増員。さらに、県とジェトロが連携して事前・事後で企業をフォローする。 事業承継では啓発に努めるとともに、事業引継ぎ支援センターの体制強化や、承継事業者に対する信用保証料の全額補助などにも取り組む(表参照)。 内閣府地方創生推進室は3月日、東京・六本木のベルサール六本木コンファレンスセンターで「地方創生RESASフォーラム2017」を開催した。2015年4月に提供を開始した「地域経済分析システム(RESAS)」は、地域経済に関する官民のさまざまなデータを地図やグラフなどで見える化するシステム。地域が抱える課題の解決策検討ツールとして活用を推進しており、利用事例と今後の進化についてアピールすることを目的とした。 冒頭、基調講演した山本幸三・地方創生担当大臣は、地方創生に役立てるためのRESASについて、初年度は総合戦略、2年目は地方版総合戦略を策定し、地域での本格活用を推進してきたことを説明。「地方創生には事業者の稼ぐ力が不可欠であり、そのためには地域の実態を知り分析する必要がある。その武器となるのがRESASだ。地域、事業者がデータで裏づけされた施策と自助精神をもって臨めば地方創生は必ずできる」と強調した。 本格活用する地域企業の事例と、それらの地域へ大臣自身が訪問し感じたことなどを紹介。競合他社や類似商品が周辺にどの程度あるかをRESASで調べて収益向上を図った企業の手法などを話した。「データを有効活用し、他がやらない新しいことを考えることに勝算がある」などと語った=写真。 続いて、地方創生推進室の森大輔ビッグデータチーム長代理が、RESASの最新情報を紹介。スタート時のマップが、現在はマップに拡充しており、閲覧状況も年2月まで194万ページビュー(PV)だったが、この半年間で485万PVに増えており、全国的に関心が高まっている状況を報告した。 さらに「存在は知っているが、活用しようとしない人がいる。その理由は数字データを活用したことがない、やり方も時間もないという。それにも対応するよう利便性の向上を図る」と述べた。具体的には、今春にもインターネットエクスプローラーでの利用やスマートフォン、タブレット端末でも利用できるようにするほか、ポータルサイトの拡充や使い勝手のよいグラフ保存機能などを盛り込むとした。 その後、フォーラムに先立って開催されたRESASアプリコンテストの作品が紹介された。全国から102件の応募があり、このうち作品について最終審査が行われ、最優秀賞は宮崎県情報政策課、優秀賞は福島県会津若松市の学生たちによる小高つくってみた開発チームがそれぞれ受賞。2チームが登壇してアプリ制作の背景と内容を説明した。 最後にパネルディスカッションが行われ、モデレーターの夏野剛・慶応義塾大学大学院特別招聘教授が「これだけ膨大なデータが開放されていることは驚きだ。活用を意識していきたい」とした。パネリストの渡辺美智子・慶応義塾大学大学院教授は「RESASは課題解決につながるツール。品質マネジメントなどに役立てたい」と発言。鈴木力・新潟県燕市長、岡祐輔・福岡県糸島市企画部主査が活用法などを語った。 経済産業省中小企業庁は、下請等中小企業の価格交渉力強化を支援する平成年度の施策を公表した。価格交渉ノウハウを普及するため個別相談に応じるほか、前年度に実施した個別相談の事例集をまとめた。また、「価格交渉サポートセミナー」を全国で100回程度開催する予定だ。 個別相談は、中小企業の希望に応じて専門家が訪問して行っている。相談は3回まで無料。年度は社に対して延べ116回実施。これをもとに具体的な事例について事例集をまとめた。事例集では、下請適正取引等ガイドラインを活用して問題点を整理し、▽交渉時に提示する書類の内容を分かりやすく改善し説得力向上▽下請適正取引等ガイドラインを活用して問題点を整理▽原価管理の導入で合理的な価格設定を実現▽実質的見込み生産となっている状況の改善▽無償での金型保管の有償化への取り組み―などの例を示している。 セミナー(受講無料)は、価格交渉を行う際のノウハウを講師が解説する。前年度は全国で157回開催し、5119人が参加。アンケートによると、参加者の%が「役に立った」と回答しているという。今年度は5月日に東京、同日に大阪で開催するのを手始めに、100回程度の実施を予定している。 個別相談の申し込みやセミナー開催日程については、全国中小企業取引振興協会(☎0120・735・888)まで。

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