20170415
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プロシーズ(大阪府吹田市)ベトナムの潜在市場開拓日系企業にeラーニング提供日本の成功事例学ぶベトナム計画投資省副大臣ら中小機構訪問中小企業支援で協力確認はばたく中小企業・小規模事業者社、商店街選選定中企庁欧州企業とマッチング促進中小機構 仏公共投資銀サイトと連携「日本製品はトップクラス」ベトナム計画投資省副大臣2期ぶりにマイナス幅縮小・中小企業景況調査 (面)新・ダイバーシティ経営企業に中小企業社 (面)事業性評価の金融仲介機能を解説・中小機構関東 (面)3法認定事業者交流会開催・中小機構四国 (面)自社スタジオでeラーニング・コンテンツ制作をデモする花田氏【企業概要】▽代表取締役=花田隆典氏▽本社=大阪府吹田市広芝町―(☎06・6190・6276)▽設立=2003(平成)年6月▽従業員数=人▽事業内容=eラーニング、システムインテグレーション、次世代人材事業▽URL=http://www.pro-seeds.co.jp/ 「日本市場は縮小する。アジアに出ていかない手はない」―。eラーニングをはじめとする教育・人材ビジネスで成長著しいプロシーズの花田隆典代表取締役はいま、アジア市場に目を向けている。ベトナムでeラーニング関連ビジネスを立ち上げている最中で、数年先には月額2000万円以上の売り上げ、との青写真を描いている。 さらに「年後には国内と海外がトントンになるまでもっていきたい」と、アジアを起点とする世界市場の開拓に拍車をかけていく。 同社はベトナムでの事業化に先立ち、中国およびシンガポールへの進出を検討した経緯がある。しかし、中国は現地企業との合弁会社の設立がネックとなって計画が頓挫した。また、シンガポールは「金融法人などのヘッドクオーターが集積しているものの、われわれが手がける教育ビジネスのマーケットはなかった」(花田社長)ため、進出を見送った。 次の一手をどうするか。攻めあぐねていた時、ひょんなきっかけから、中小機構の海外市場F/S(実現可能性調査)事業を知る。同事業は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加国が調査対象となる。花田社長は迷わず、ベトナムを選んだ。「たまたまベトナムに当社のオフショア開発の拠点があり、何より、伸び代たっぷりのこれからの国なのが大きな魅力に思えた」(同)ためだ。 花田社長は昨年8月、日間ほどベトナムを訪れ、主要顧客となる現地日系企業のニーズなどを調査した。その結果、「eラーニング市場はまだ育っていない。しかし、社員研修を実施している会社、やりたい会社は非常に多くて、当社の事業に興味を持つパートナー候補企業もたくさんあることが分かった」。 市場は顕在化してはいないが、潜在市場は大きい。そう見極めて、今年になってベトナム通の日本人スタッフを採用し、顧客の開拓や代理店などパートナー企業の発掘に乗り出した。すでに大手の日系企業1社が顧客となり、パートナー企業も見つかるなど、上々の滑り出しとなった。 ベトナムで事業を進めるには、eラーニング・コンテンツのベトナム語化や英語化が欠かせない。言語だけでなく、習慣や文化などに考慮したローカライズも必要だ。花田社長は「手探り状態なので、最初は自前のコンテンツもさることながら、ベトナムにフィットすると思えるものを探し出して提供する商社的な動きをしていく」と、戦略の一端を明かす。 同社は『学ぶ、働く、成長する』の3つを支援する教育・人材ビジネスを推進している。主力製品・サービスは、eラーニングをはじめ、採用・異動など人事全般のインフラシステムとなるLMS(学習マネジメントシステム)と、各種のeラーニング・コンテンツの2つだ。 そのうち、コンテンツ類はロジカル思考、セクハラ対策、接客マナー、パソコンソフト講座など多種多様。本社と東京の東西2カ所にスタジオを設け、例えば「顧客企業が自社のトップセールスマンを講師にして営業ノウハウを伝授するコンテンツづくり」といった要望に応えてもいる。 顧客となる企業は大手が主体で、中小企業にはほとんど浸透していない。その辺りの事情について、花田社長は「大手企業は、既存の社員研修をeラーニングに置き換えると費用対効果が明らかによくなるので導入しやすい。その点、中小は研修の取り組み自体が遅れており、eラーニングのメリットの訴求が難しい。しかし、1ユーザーとして当社自身、中小やベンチャーほどメリットが大きいと肌で感じており、これからは中小企業にも普及させていく」と現状を語り、今後のビジョンを示す。 中小企業の掘り起こしにより、少子高齢化の影響などで縮小懸念が強い日本市場を深耕する。併せて、ベトナムからアジア、そして世界各国へ進出する。国内外の両にらみ戦略で、さらなる成長発展を目指している。(1)第1190号平成29年4月15日(土曜日)〈毎月、日発行〉インタビューに応えるドン副大臣(右)とアイン副委員長 中小機構は3月日、東京・虎ノ門の同機構本部で、ベトナム計画投資省のダン・フイ・ドン副大臣ら9人の訪日団の訪問を受けた。中小機構が中小企業支援策について説明したほか、高田坦ひろ史し理事長と意見交換した=写真。同国は中小企業の育成を重要課題の一つとして掲げており、「中小企業支援法」の制定を目指し、各種施策を検討中だ。意見交換を通じ、中小機構は同国政府と今後も継続的に協力することなどを確認した。 経済産業省中小企業庁は3月日、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」と「はばたく商店街選」を選定して公表した。少子高齢化やグローバル化の進展などが進む中で、IT(情報技術)サービスの導入や経営資源の有効活用などによる生産性向上、積極的な海外展開やインバウンド需要の取り込みなどさまざまな分野で活躍している中小企業者や商店街を顕彰した。 今回は、生産性向上、需要獲得、担い手確保の各分野で優れた取り組みを行う事業者300社、インバウンド、地域課題対応、若手・女性、生産性向上の4つの分野で効果的な取り組みを行うの商店街を選定した。 選定に当たっては、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、中小機構などから推薦された企業や商店街について、沼上幹・一橋大学副学長、石井淳・流通科学研究所所長を中心とする外部有識者が審査したうえで、中小企業政策審議会経営支援分科会で決定した。 選定された300の事業者との商店街については、その取り組みを収録した冊子を作成して広く情報発信する。(2面に選定企業・商店街一覧) 訪日団はドン副大臣、国会経済委員会のズォン・クォック・アイン副委員長のほか、計画投資省、同委員会関係者ら。日から4月1日の日程で中小機構のほか、中小企業庁、中小機構が運営する中小企業大学校東京校(東京都東大和市)やインキュベーション施設の東工大横浜ベンチャープラザ(横浜市緑区)、さらに政府系金融機関、工業団地などを視察した。 意見交換で高田理事長は、中小機構が計画投資省企業開発庁、外国投資庁と協力の覚書を結んでいることを強調。「他の支援機関などと協力しながら、貴国の経済・産業の発展に協力したい」と述べた。中小機構は中小企業の国際化支援に力を入れているとし、「日本の中小企業の製品・技術は海外で高い評価を受けている。だが、海外でのパートナー探しは容易ではないため、マッチングサイト、ジェグテックを運営しており、このサイトには海外の有力企業の登録も進んでいる」とした。 ベトナムが成立を目指している中小企業支援法についても触れ、「支援法が効果を発揮することを期待している。中小機構は中小企業支援に関するノウハウの蓄積があり、知識・経験が豊富なスタッフ、専門家も多い。どんな相談でもしてほしい」と協力を約束した。 高田理事長はまた、「経済発展には資本と技術の集積が不可欠。短時間でこれを実現するには外国の力が必要だ」とアドバイスした。 これに対しドン副大臣は訪問受け入れに謝意を表したうえで、同国企業の生産現場では日本の技術者の協力によって5Sやカイゼン活動が進んでいる実態を紹介。「今後も協力関係を続けたい」とした。日本の先進的な機械加工技術などについては「熟練技術者のノウハウはベトナムで需要があり、ほとんどの企業が支援を望んでいる。工業分野だけでなく、農業分野などでも日本の技術を教えてほしい。今後もウイン・ウインの関係で協力関係を築きたい」と強調した。 また、アイン副委員長は、年ほど前から政令や省令などで中小企業の支援策を講じているが、法律がなかったことを言及。「4月から国会議員に対して、中小企業支援の基本法となる支援法の説明を始めるが、日本の成功例を取り入れて説明したい」とした。 訪問団はこれに先立ち、中小機構の安栖宏隆理事や担当職員と面談し、中小機構の事業説明を受け、質疑応答を行った。 中小機構訪問を機に、ベトナム計画投資省のダン・フイ・ドン副大臣、国会経済委員会のズォン・クォック・アイン副委員長に、来日の目的や、策定中の中小企業支援法などについて聞いた。 今回の来日の目的を教えてください ドン副大臣 中小企業育成に関する政策や企画、関連する団体、組織などを視察し、日本の成功事例と経験を学ぶのが目的だ。日本企業やその製品についてはトップクラスと認識しており、日本人の生産に対する姿勢も気に入っている。すなわち、ものづくりに対してのきめ細かさ、自己満足ではなく常に向上心を持ち、競争相手よりも一歩前に出るという真摯さだ。 アイン副委員長 日本人は、実現できること以外は約束しない信頼できる友人だ。中小企業の支援でもその戦略、政策を高く評価している。今回の訪日も学習に値する経験だ」 訪日の成果では何を期待していますか ドン副大臣 両国のカウンターパート同士で強固な関係を築きたい。ベトナム産業の成長スピードも速く、例えばロボット企業では他国に比べて製造時間を短縮できている。 中小企業支援法を策定する背景は アイン副委員長 ベトナム企業の・9%は中小企業で、経済、社会の安定に貢献し、雇用も創出している。だが、これまでの支援は政令や通達に基づいて行われており、根拠となる法律がなく、支援の仕組みが十分ではなかった。支援法はその基本となる法律だ。これまでに支援政策の理論は把握しており、日本の実践的、実用的な知識を学び、法制定後の政策に生かしていきたい。 日本に協力を期待する具体的な産業分野はどうですか ドン副大臣 自動車、電子機器、ハイテク農業などだ。 中小機構は、フランス公共投資銀行が運営するネットワーキングサービスサイト「EuroQuity」と連携し、日本の中小企業と、フランスを中心とする欧州企業とのオンラインによるビジネスマッチングの支援を開始した。EuroQuityのサイトに、中小機構が運営するマッチングサイト「J―GoodTech」(ジェグテック)のコミュニティを設置し、ジェグテック登録企業の情報を掲載、日本と欧州企業のマッチングを推進する。すでにジェグテックに登録している日本企業社が登録されており、今後さらに追加する予定。 両者の連携は、昨年月に開かれた「日仏イノベーションフォーラム」で、仏公共投資銀と中小機構が交わした覚書に基づいて実現した。今回の事業について公共投資銀国際戦略担当理事のパスカル・ラガルド氏は「日本のリーディングカンパニーとわが国企業がつながることはすばらしい財産となる」と語った。中小機構の村井振一販路支援部長は「今回の取り組みを通じて日欧のビジネスマッチングを促進し、日本の中小企業の新市場進出と欧州企業の活性化を支援したい」としている。 EuroQuityは仏公共投資銀が運営しているフリーサービスで、投資家と起業家間のネットワーク構築を目的としている。一方、ジェグテックは優れた技術、製品、サービスなどを有する日本の中小企業と大手企業、海外企業とをつなぐマッチングサイト。 中小機構は今回の連携を機に、両サイトを活用してさまざまな連携事業を企画していく方針だ。

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