20170401
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TOTOなど社表彰第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞研究奨励賞を新設台湾観光客の誘致策探るインバウンド研究会成果を報告銚子市、中小機構関東が検討中小企業再生ファンド中小機構、億円出資顧客満足を科学する虎ノ門セミナー サービスの本質を解説地方創生への動き加速四国サイコーダイガク祭開催中小機構四  国〝下町ロケットの弁護士〟が講演中小機構中部 ダイヤモンドクラブ交流会☎0166-65-1200☎022-392-8811☎0256-38-0770☎042-565-1192☎0561-48-3401☎0790-22-5931☎082-278-4955☎0949-28-1144☎0966-23-6800(3)第1189号平成29年4月1日(土曜日) 中小機構中部本部は3月6日、名古屋市西区のレセプションハウス名古屋逓信会館で、中部3県の中小企業経営者をメンバーとするダイヤモンドクラブ交流会を開いた。 〝下町ロケットの弁護士〟として知られる内田・鮫島法律事務所パートナーの鮫島正洋氏が「小説『下町ロケット』にみるニッチトップ中小企業の知財戦略・経営戦略」のテーマで講演し、経済産業省の担当者が平成年度中小企業施策を説明した。引き続き、講師を交えた懇親会を開催し、景気談義に花が咲いた。 鮫島弁護士は、自身が小説「下町ロケット」の著者、池井戸潤氏とひょんなきっかけから飲み友達となり、特許訴訟をレクチャーしたら、小説のモデルに取り上げられたという経緯を面白おかしく紹介したうえで、「ものづくり系の中小企業がニッチトップになるには知財戦略が欠かせない」と強調。その好例として、ホタテの貝柱取り装置で120件もの特許を取得したニッコー(北海道釧路市)を挙げ「すべての必須特許を取得し、マーケットを独占している。120件は取り過ぎの感もあるが、参考になる点が少なくない」と解説した=写真。 中部経済産業局の柳原康代中小企業課長補佐は「最近の中小企業を取り巻く情勢と課題解決に向けた中小企業施策等について」の演題で講演した。その中で「新年度に創業・事業承継補助金を創設するなど、創業や事業承継を促す取り組みに力を入れていく」と中小企業施策の方向性を示した。また、花沢文雄・中小機構中部本部長が、中小機構が打ち出している中小企業支援施策の重点項目を取り上げた。 ダイヤモンドクラブは、愛知、岐阜、三重の中部3県の中小企業経営者の集まりで、メンバーはいずれも中小機構理事長らとの意見交換会「お客様懇談会」の参加者たち。交流会は平成年度から毎年開いており、今回が9回目。当日は同メンバーをはじめ約人が出席し交流を深めた。 中小機構は3月日、東京・虎ノ門の同機構本部で中小企業大学校 虎ノ門セミナー「顧客も従業員も幸せになれるサービスを学ぶ」を開催した。サブタイトルは「サービスや顧客満足の本質を科学する」で、松井サービスコンサルティング(東京都渋谷区)の松井拓己代表が、つかみどころがないサービスについて、独自の視点で分析し「サービスとは」を定義した。中小企業経営者ら約人が講師の話に耳を傾け、講演後は活発な質疑応答が繰り広げられた。 松井代表は冒頭、顧客のニーズが「モノが欲しい」↓「良いモノが欲しい」↓「欲しいモノが分からない」と変化し、それに伴いビジネスのスタイルが「受身型」↓「提案型」↓「問題探索型」に変わったと指摘。こうした流れが産業のサービス化を後押ししており「米GEが航空機エンジンを使用時間に応じたチャージ制で提供して成功するなど、モノではなくサービスを販売する事業モデルが台頭している」と解説した=写真。 続いて「サービスには、この方程式を解いたら成功するといった法則はない。しかし、分類、分解、モデル化することで、価値ある気付きが得られる」と説明。 サービスの品質に関しては、正確性、迅速性、柔軟性、共感性、安心感、好印象の6つに分解できるとし「例えば、昼の忙しい時間帯の定食屋には、とくに正確性と迅速性が求められる。そのうち、正確性では、オーダー通りの料理を出すのはもちろん、オーダー順に提供することが欠かせず、これを間違えると致命傷になる」と強調した。 さらに「サービスとは、人や構造物が発揮する機能であり、顧客の〝事前期待〟に適合するもの」と定義し、「それ以外は、余計なお世話や無意味な行為になってしまう」と言い切った。 この事前期待は、肥大化しやすく、また顧客それぞれで異なったり、状況で変化したりと、とらえどころがないが、「マネジメントすることは可能。TDL(東京ディズニーランド)の人気テーマパークの行列で、待ち時間をあと1時間、あと分と表示し、並ぶ人のイライラを抑制しているのが好例になる」などと話して、「サービスを事前期待に合わせて進化させることが何より大切だ」と結んだ。 千葉県銚子市と中小機構関東本部は3月8日、同市役所内の市民ホールで第6回「インバウンド研究会」を開催した=写真。同市はインバウンド(訪日外国人旅行者)市場に着目し、地域活性化に向けた事業を行っている。この活動に対し中小機構関東は、アドバイザーを派遣するなど同市のインバウンド展開に協力。これによって飲食業や食品加工業、観光業など関連する中小企業への支援につなげていく考え。この日のワークショップは、半年間にわたる研究会の成果報告。 両者による共同事業は昨年9月、同市内の幅広い階層に呼びかけてセミナーを開催。その後、参加者を募って研究会を開き、インバウンドを取り込むための手法の習得や効果的な誘致への検討を行ってきた。とくに日本へのリピート率が高い台湾からの旅行者をターゲットに具体策を検討し、今年2月に台湾の旅行会社、メディアなど人を招き、銚子をアピールする2泊3日のモニターツアーを実施した。 ワークショップでは最初に、銚子市観光商工課の金島優介主事がモニターツアーの目的の一つである、研究会で作成したモデルコースと北総地域を巡る広域観光ルートの可能性などを実施報告とともに検証。「8割がリピーターの台湾人を呼び込むには、銚子市だけでなく広域でのPRが必要だ。銚子市を訪れるタイミングは日本到着日か帰国前日がよい」と語った。 続いて銚子市観光協会の佐野明子氏が、ツアー参加者からの感想と要望について「新鮮な魚料理は銚子の魅力の一つだが、外国人旅行者は日本らしいラーメンを欲しがった。地元の意識を押し付けるのではなく、柔軟な対応が必要」と話した。 その後、中小機構関東の河村亮太アドバイザーが、これまでのワークショップを振り返り、インバウンド誘致には「魅力を〝見える化〟することが必要。メーンのビジュアル、プログラムタイトル、おすすめポイントの3つの要素を探し出すこと」とし、この考え方から銚子市の「観光プログラム」が作成できたことを伝えた。 また、ツアー参加者のアンケート結果として「健康、スポーツをテーマにしたらどうか」「銚子のブランドは何かを確立すべきだ」などの声を報告。今後の展開について、参加者による検討が行われた。 最後に挨拶した中小機構関東の高橋浩樹副本部長は「6回にわたるワークショップを通じて作成したインバウンドへの取り組みを結論とせずに、今後もPDCA(計画・実行・評価・改善)を回しながら、より外国人に好まれる銚子観光を築き上げてほしい。中小機構はこれからも支援させていただく」と語った。 銚子市産業観光部の笹本博史部長は「標識の外国語表示を増やすなど、喫緊の課題を指摘していただいた。そのほか、インバウンド誘致に参考になる内容を数多く議論できた成果は大きい。本日をインバウンド対応のスタートとしたい」と挨拶した。 中小機構四国本部は3月2日、四国地域の中小企業経営者らが創り上げた地域ブランドを発表する「四国サイコーダイガク祭」を松山市の松山大学で開催した。昨年8月から今年2月までブランディングの第一人者を地域に派遣する同本部の人材育成支援事業「四国サイコーダイガク」で創り上げた成果を示すイベント。今年度は「四国自分ごとプロジェクト」と題し、ライフスタイルを起点とした地域ブランドづくりがテーマ。このテーマに沿って、各社が考案したブランドコンセプトや新商品などを発表した=写真。 四国サイコーダイガクは、四国4県の中小企業経営者らを対象に、「四国の魅力を広く伝えていく」を理念として平成年に創設。近年はブランディングの第一人者らの支援を受け、ブランドづくりができる経営者育成に取り組んでいる。 基調講演したネイキッド・コミュニケーションズの吉田透氏は、「ブランディングは、他とは違う独自の価値を見つけることから始まる。しかし、自らの魅力に気づいていない地域や企業は、思いのほか多い」と語った。 続いて行われた新ブランドの発表の中では、吉田氏の言葉を象徴するような地域があった。愛媛県の東部、瀬戸内海に面し、石鎚山の麓に位置する西条市だ。同市は工業地帯として知られるが、農産物が豊富な地域でもある。だが、同市内の生産者や食品加工メーカーは、「西条産の食品」と訴えても関心を持たれることが少ないため、経営者数人で四国サイコーダイガクへの参加を決めた。 吉田氏から支援を受けて経営者たちが着目したのは、水をめぐるライフスタイルの変化と、「うちぬき」と呼ばれる地元の地下水だ。近年、飲料水は喉を潤すものから、美と健康を維持する商品へと変化していると考えた。同市内の至るところで自噴している地下水は、はるか昔に石鎚山に降った雨が地下のフィルターを通って湧き出た天然水。これを「西条100年湧水」と称してブランド価値を端的に表現しては、などの案が出された。 現在、事業者はこの湧水に浸し、おいしく簡単に食べられる玄米食を開発中だ。玄米食に着目したのは、水と親和性があり、美と健康の維持に寄与するため。ブランドを象徴する商品を介して、この天然水で育てられた同市内の食品の付加価値を高めるのが狙いだ。 このほかにも、地方創生に向けて新たな視点を得た6社の経営者らが次々とサイコーダイガクの成果を発表し、会場内には四国発展への期待感が広がっていた。 人を大切にする経営学会は3月日、東京都千代田区の法政大学市ヶ谷キャンパスさったホールで、第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の表彰式を開催した。大賞に当たる経済産業大臣賞に住宅設備機器メーカーのTOTOが選ばれ、同社を含め厳しい審査基準をクリアした社が表彰された。表彰後には内閣総理大臣夫人の安倍昭恵氏が特別記念講演を行い、例年にも増して多くの参加者で会場が埋まった。 同表彰制度は、「自社だけでなく取引先から顧客まで組織にかかわるすべての人たちの幸せを追求・実現することが企業経営の最大で最高の使命と責任」とする考え方に基づき、この趣旨に沿った経営を実践する企業を顕彰する制度。人を大切にする経営の考え方を全国へ普及させることを目的として、2010年度に創設された。経済産業省、厚生労働省、中小企業庁、中小機構などが後援している。 表彰式は、初めに審査委員で日本レーザーの近藤宣之代表取締役社長が「本会が楽しく有意義な場になるよう運営する」と開会を宣言。実行委員長で事業構想大学院大学の清成忠男顧問が「IoT(モノのインターネット)は工場から街へと生活者の領域に入り始めた。働き方だけでなく、生活スタイルも変わる。その中で、人を大切にする経営の重要さが増す。本日の表彰企業は、未来を先取りした優れた会社だ」と主催者を代表して挨拶した。 次に、同学会会長兼審査委員長で法政大学大学院の坂本光司教授が、各受賞企業を紹介しながら受賞理由などを講評した。冒頭、坂本教授は「人をとことん大切にする会社を増やしたい。なぜなら、人を大切にする会社は好業績であり、雇用維持から拡大へと転じる。そのような会社の社員の家庭には子供が多いというデータもある。日本が抱える税収不足、少子化、地方創生などは、対策を講じなくても人を大切にする会社を増やせば解消できる」と強調した。 また、応募のハードルが高すぎるとの意見があるが「これを下げることはない。審査は企業訪問し、社員の目つき顔つき、トイレ、食堂なども観察し、数値化できない点を重視した」と語った。 来賓として出席した堀内詔子・厚労大臣政務官は「政府が進める1億総活躍社会の模範となる企業ばかり。この取り組み事例を広く伝えたい」と挨拶。中企庁の木村陽一次長は「受賞された企業に対し敬意を表する。この表彰制度は、長時間労働の是正、高齢者雇用など現在の課題を7年前から啓発活動している。好循環をもたらす取り組みがさらに進展するよう環境整備に尽力する」と話した。 続いて受賞企業社それぞれに表彰状が手渡され、今回から新たに設けられた「人を大切にする経営学に関する研究奨励賞」が産業技術大学院大学の亀井省吾特認准教授と出版社の学文社に贈られた。その後、受賞企業と主催関係者、来賓を交え記念撮影に収まった=写真。 終了後には安倍昭恵氏が「私を生きる」をテーマに講演。このほか、受賞企業の代表者らが人を大切にする取り組み内容と受賞の喜びなどをスピーチした。 経産大臣賞、研究奨励賞以外の受賞企業は次のとおり。 【厚生労働大臣賞】▽柿の実学園(川崎市) 【中小企業長官賞】▽コーケン工業(静岡県磐田市) 【実行委員長賞】▽新日本製薬(福岡市) 【審査委員会特別賞】▽アポロガス(福島市)▽三和建設(大阪市)▽スズキ機工(千葉県松戸市)▽ゾーホージャパン(横浜市)▽ツマガリ(兵庫県西宮市)▽特殊衣料(札幌市)▽ネオレックス(名古屋市)▽武州工業(東京都)▽ベル(大阪府東大阪市) 【実行委員会特別賞】▽ウェルテクノス(岐阜県大垣市)▽ツバサ・翼学院グループ(東京都)▽実誠会なるみ園(茨城県那珂市)▽太陽会しょうぶ学園(鹿児島市) 中小機構は3月9日、ルネッサンスキャピタル(東京都千代田区)が運営する中小企業再生ファンドの組成について合意し、組合契約を締結した。中小機構は億円を出資する。 出資するのは「ルネッサンスセブン投資事業有限責任組合」。ファンド総額は126億円で、中小機構のほか、地域金融機関などが出資する。 同ファンドは過剰債務などにより経営状況が悪化しているものの、本業には相応の収益力があり、財務改善や事業見直しなどで再生可能な全国の中小企業に対し、金銭債権の買い取りや株式出資などにより債務軽減や中長期的な経営支援を行う。 主な投資先は、地域の経済活力や雇用の維持に大きな役割を果たす中小企業で、各地の中小企業再生支援協議会で再生計画策定支援を受けた企業。

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