20170401
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国内外のバイヤーと商談「中小企業総合展」「NIPPON QUALITY」開催中小機構 飲食業社出展を支援FOODEX JAPAN2017で患者の利益が判断基準シーズ探し最速で新薬上市ノーベルファーマ 塩村 仁社長シェフも販路開拓後押しFOODEX会場 出展食材で調理デモ中小企業社の海外展開を支援SWBS海外ビジネス相談会東京中小機構・東商経済産業関係税制改正説明会を開催・関東経産局 (面)従業員の副業・兼業は効果的・景気動向 (面)日本でいちばん大切にしたい会社大賞表彰式 (面)ものづくり日本緊急提言シンポ・近畿経産局など (面)塩村仁氏(しおむら・じん) 一橋大学経済卒。年4月三菱化成工業(現三菱化学)入社。三菱ウェルファーマ営業本部PLCM室長、三菱化学ヘルスケア企画室長を経て、年6月ノーベルファーマ設立、代表取締役社長に就任。歳。神戸市出身。 優れた技術力で業界に旋風を巻き起こす中小企業、社会貢献に資する卓越した経営力を発揮する創業者、独自の思考を持つ起業家など、話題を集める企業は多い。この中から高い評価を受ける注目企業トップを訪ね、経営理念、成功の秘訣、事業の現状と将来像を探る。第1回は志の高い経営者を称える「Japan Venture Awards(JVA)2017」(主催・中小機構)で経済産業大臣賞に輝いたノーベルファーマの塩村仁代表取締役社長に聞いた。 大手企業での地位を捨ててまで、リスクが伴う起業の道を選択しました。その理由を教えてください 「入社して配属されたのは、新事業として立ち上がったばかりの医薬品部門。小規模で社員が少ないこともあり、ここで医薬品事業のイロハから企画、開発、薬価交渉、販売まで製造以外を幅広く携わり、最後は本社でグループ全体の医薬関連の事業戦略と資本政策を担いました。仕事はやりがいのある充実した日々でしたが、その一方で自ら直に手を動かせないことへのむなしさも感じました。需要が少なく採算面で不安視されて開発が遅れている希少疾患の治療薬をこの手で患者さんに届けたい、との思いが募り、出資者の力強い支援もあり創業を決意しました」 患者数は少ないが治療薬の必要性が高い疾患、いわゆるアンメット・メディカル・ニーズで事業を軌道に乗せることができました。その要因はどこにあったのですか 「医薬品製造は許認可が必要な事業で、エントリーも退出も容易な自由市場とは異なります。逆の見方をすれば市場参加者が限られている分、許認可がとれれば一定の利潤は生み出せるはず。製造部門はアウトソーシングするので、設備などに関わるコストは不要。大学の医師や研究者と連携し、新薬を求める患者さんのニーズを掴み、商品を企画していけば黒字化できると考えました。創業5年を経た2012年に繰越損失を一掃でき、その後は順調に売上高を伸ばしています。これまでに製造販売承認を取得し市場投入した医薬品は品目で、このうち7品目が希少疾病用医薬品の指定を受けています」 シーズを持たないことが強みですね 「そうです。生かされていないシーズを世界中の大学、研究機関、製薬会社などから探し出し、開発から承認までスピーディーな計画を立てることで新薬を世に送り出すことができます。ベンチャー企業の多くはシーズ先行ですが、私はニーズから行こうと考えました。何よりも必要とされる薬が充足できていないからです」 起業にあたり、どのような経営方針を立てられましたか 「必要なのに顧みられない医薬品・医療機器の提供を通して、社会に貢献することを使命としています。経営方針、行動基準も定めており、すべての関係者が共有することを重視しています。そのためには繰り返し唱えることが必要です。判断に迷ったら患者の利益を優先することが行動基準の原点。3カ月ごとに社員に対し会社の現状を説明した後、患者さんに話をしてもらい、ここで聞く話を糧に社会的価値の創造に向かいます。社内対応では、ワーク・ライフ・バランスに気を配り、日間の連続休暇制度を設け社員に取得義務を課しています」 今後の事業展開について 「経営方針に五大州に雄飛すると明記しており、いよいよ今年から海外進出する計画です。欧米、東アジア各国で認可取得に向けた取り組みを始めます。新薬は3年以内に9品目を上市します」 【企業概要】▽代表取締役社長=塩村仁氏▽本社=東京都中央区日本橋小舟町―(☎・5651・1160)▽設立=2003(平成)年6月▽従業員数=254人▽事業内容=難病・希少疾病などに対する満たされない医療ニーズに向けた医薬品・医療機器の開発、製造、販売(1)第1189号平成29年4月1日(土曜日)〈毎月、日発行〉 中小機構は3月7日から日まで、千葉市美浜区の幕張メッセで開催されたアジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN2017」(主催・日本能率協会など)に専用ブースを構え、「中小企業総合展㏌FOODEX」と、海外販路開拓支援ブース「NIPPON QUALITY」を開いた。中小企業総合展は中小・ベンチャー企業100社、NIPPON QUALITYは海外展開を目指す中小企業・小規模事業者社の出展を支援。来場した国内外のバイヤーと活発な商談を繰り広げた。 「美食百景」と名づけた中小企業総合展は、ブースを北海道から九州まで9つのゾーンに色分けし、出展各社を地域別に配置した=写真。100社のうち、社は農商工連携と地域資源活用の認定事業者だ。 餅菓子製造の千秋堂(岩手県雫石町)は、農商工連携の認定事業者。同県産ホウレンソウ、トマト、ニンジンなどで作ったピューレと、ファーム菅久(同)が減農薬栽培したブランド米「たんたん米」(ひとめぼれ)の米粉を材料とし、生地で包んだ一口サイズの「愛彩ひとめぼれゆべし」を両社のブランド「たんたん堂」として販売している。ただ、冷凍商品のため流通しにくいという。高泉謙一専務取締役は「こだわりの商品取扱業者や共同購入先を探している」と、打開策を検討中だ。 地域資源活用認定事業者のオオヤブデイリーファーム(熊本県合志市)は、オメガ3脂肪酸を強化した自社牧場産ジャージー牛乳を原料とする「MILKOROエイジングヨーグルト」を展開している。でき立ては甘いが、乳酸菌が次第に増殖して酸味が増すのが特徴。市場に出回っているヨーグルトより高価なため、販路は限られている。大藪裕介代表取締役は「輸送費削減が急務」と、流通コスト見直しで販路拡大を目指している。 一方、NIPPON QUALITYは、日本が誇る高品質、先進的なコンセプトや機能、デザインなどの新たな価値を加えた商品を世界に発信する企画。 宇和島屋(愛媛県宇和島市)は、「無添加じゃこ天」を出展した。山口大介営業部長は「保存料、化学調味料、でんぷん、卵白を一切使わない練り製品は珍しい」と、鮮魚だけで作った特性をアピール。海外展開では「米シアトルの日本人向けスーパーに売り込みに行ったが、自力には限界がある」と、支援を求めた。 西出製茶場(京都府宇治田原町)は、「EU(欧州連合)基準宇治茶ティーバッグ」を出展した。上質の宇治玉露や宇治煎茶を、日本より厳しいEUの残留農薬基準を満たすよう改良した商品。西出孝代表取締役は「EU以外の海外展開はこれから」と述べ、各国の農薬基準関連情報の提供を要望した。 出展ブースとは別に、会場の「新製品ひろば」には、2016年月から年7月までに発売の新製品を特別展示。中小企業総合展からは社、NIPPON QUALITYからは社が出展した。 今回のFOODEXには、中小機構北陸本部も出展。地域おこし商品開発プロジェクトの一環として、北陸最大のトマト産地、石川県小松市で生産された「小松とまと」を使った地域産品を集めた独自ブースを構えた。まるしょうの「農家まりちゃんの手作りトマトジャム」、のむら農産の「小松とまとかきもち」など多数の関連商品を展示し、首都圏への流通を後押しした。 FOODEX JAPANは今年で回目を迎え、世界カ国・地域から食品・飲料メーカーや商社など過去最多の3282社が出展。4日間で国内外の流通、商社のバイヤーら約8万2400人が来場し、出展者と商談を繰り広げた。 中小機構と東京商工会議所は3月日、東京都中央区のTKP東京駅日本橋カンファレンスセンターで、「SWBS海外ビジネス相談会㏌東京」を開催した。海外展開を目指す中小企業と、それを支援するSWBS(中小企業ワールド・ビジネス・サポート)登録企業とのマッチングイベント。登録企業社が、中小企業145社と、計320件の相談に応じ、課題解決に向けてマーケティング、販路開拓、物流、税務など多岐にわたる情報を提供した=写真。 登録企業社の対応国は、欧米からASEAN(東南アジア諸国連合)、中東、アフリカに至るまで幅広い。相談会では登録企業が得意とする国や地域への進出ノウハウを提供するミニセミナーも併催した。 アジアプラス(ベトナム・ホーチミン市)の黒川賢吾代表取締役は、ベトナムでのビジネス成功のポイントを説明した。同国の人口が9000万、平均年齢歳と若く、親日傾向が強いことを利点に挙げたほか、世帯所得が月3000米㌦を超える割合は1%に過ぎないため、日本製は高品質とのイメージをビジネスに結び付ける商法を促した。また、市場の%は120万軒に達する小規模事業者の小売り店舗で占められ、ネット取引は拡大しているものの、現金決済が煩雑で事業者の利益は出ていないと指摘。「ベトナムでは強い商品力とマーケティングが必要。都市ごとに現地のパートナーを持つことが市場開拓の近道」と結論づけた。 IP Bridge(東京都千代田区)の大江哲平・イノベーション事業部シニアマネージャーは、シンガポールが空港の利便性、世界有数の取扱量を誇る港湾設備、英語圏などを背景に、多国籍企業7000社の拠点となっていることから、同国への進出を推奨した。岩塚製菓(新潟県長岡市)が、技術提携した台湾の企業とともに東南アジアに進出して事業拡大してきたことを好例とし「経営者同士で密接な信頼関係を構築し、運命共同体になる覚悟が必要」と、現地パートナー活用の有用性を説いた。 相談会とミニセミナーに先立ち、大石芳裕・明治大学教授が「中小企業の海外展開の重要ポイント」をテーマに基調講演。国産中古車を越境ECサイトで輸出するビィ・フォアード(東京都調布市)が主要市場とするアフリカで展開するため、通関業務要員を全員アフリカ人とし、代金前受けで港から納車地まで自走していることを紹介。同社がアフリカで持つ強みを代金回収力、物流力と、トヨタより知名度が高いというブランド力の3つに整理した。 海外展開のポイントとしては、経営者の意思、チャンネル戦略、現地発イノベーションの3点を挙げた。自身が審査員を務める補助金審査の際、経営者の現地視察が不十分な申請案件については「準備不足として採択を見送ることもある」と強調した。 FOODEX JAPANの会場では、中小企業総合展、NIPPON QUALITY出展者の食材を使い、プロの料理人が調理して来場者に試食を振る舞うステージプログラムで商品を引き立てた。 中小企業総合展出展の食材は、東日本大震災の直後に被災地に駆けつけて炊き出しを行うなど、復興支援に精力的なレストラン・ロレオールのオーナーシェフ、伊藤勝康氏がクッキング&トークショー「食でつながろう!美食百景~東北、常総、熊本から~」として8日に開演した。 伊藤氏は「こだわりヨーグルトと山桜の蜜のカクテル」などオリジナルレシピ3点を披露。生産者をステージに上げて食材の特徴を説明してもらいながら、バイヤーらに「こだわりを持って取り組んでいる生産者は多数いるが、ほとんどの人が厳しい環境でやっている」と、応援を呼びかけた。 NIPPON QUALITY出展の食材では、フランスの一流レストラン「Masahisa Paris」から招いた遠藤秀樹エグゼクティブシェフが調理デモを連日実演した=写真。フランス人の嗜好にマッチするポイントを説明しつつ、「マンゴープリンと旨味トマトゼリーウイスキーの泡」「牡蠣と柚餅子パートブリック揚げトリュフのソース」など4品を仕上げ、試食を提供しながら生産者の海外展開を後押しした。

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