20161201
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各地の活性化策、情報など共有中活協 全国勉強会開くよろず支援拠点相談者が語る活用例美ら花 紅茶(沖縄県沖縄市)価値伝える手法学ぶ県産無農薬に拘る紅茶販売沖縄県よろず支援拠点上地哲チーフコーディネーター商品価値の気づき示唆中小機構関  東社参加、商談件大手・商社商談会を開催ネット動画の活用を中小機構北陸がセミナー 人材採用にも有効地元企業の育成と振興「川口市産品フェア2016」開催☎0166-65-1200☎022-392-8811☎0256-38-0770☎042-565-1192☎0561-48-3401☎0790-22-5931☎082-278-4955☎0949-28-1144☎0966-23-68006 相談内容は、良い商品なのに認知度が低いこと、利益が出ないことでした。話を聞くと無農薬茶葉にこだわる農家の想いを、消費者に届けようとする誠実な取り組みが伝わってきます。しかし、高付加価値商品を普通の商品と同じように販売している。これは見直すべきと説明しました。 ブランディング支援として、他の商品と比べ差別化できる強みをアピールすること、希少性、品質へのこだわりなどのストーリーを発信するようアドバイスしました。利益率の高いネット販売を志向し、ホームページや情報発信力をブラッシュアップするなど一歩ずつの展開。この間に農家へ同行して無農薬栽培を肌で感じ、生産者を評価する価格設定への思いを強めました。 支援内容は、価値に見合う価格で販売する気付きと、そのための行動で、成果を出すことができました。茶葉の生産量が限定されているので、今後も販売計画を作り、生産者との信頼関係をさらに深めてもらいたい。 「沖縄は自然の恵み溢れる宝庫。先人の知恵を受け継ぎ心豊かに暮らすスタイルが素敵だ」 この想いから、モズクを使った手作り石鹸の販売を個人事業「美ちゅら花ばな」として2008年4月に杉島律子氏が創業した。沖縄県に移り住み3年目のことだという。翌年に現代表の上地直美氏()と出会い、沖縄の自然が育む素材の豊かさを伝えたいとの二人の思いが重なる。こうして沖縄県産素材7種類を活用した洗顔石鹸などの商品企画で事業拡大を図ることになった。 「アロマサロンを経営していたので、癒やしへの感心は高かった。それを沖縄の素材で商品化しようとする杉島さんの気持ちに賛同した」と上地氏は当時の出会いを語る。 沖縄県産素材を生かした癒やし商品の企画を展開する中、県から無農薬で紅茶を生産する農家を紹介され、紅茶販売を始め、現在の主力商品となる。その後、杉島氏が本土に帰郷することになり上地氏が事業を承継することになった。年月のことだ。 沖縄県は北緯度に位置し紅茶栽培の最適地。県北部は沖縄特有の「国頭マージ」と呼ばれる赤土で、米ぬかなどの微生物を活用した土づくりを行い、農薬を使わない紅茶栽培が行われている。この地で沖縄の気候、風土に合う品種として「べにふうき」が作りだされている。 「事業を引き継いだ当初は、紅茶も商品化の知識もありません。生産農家を訪ね、土に触れ、茶葉を手にしながら勉強の連続。ここで作られた紅茶の香りは、口の中で弾けるよう。この素晴らしい紅茶を何としても多くの人に知ってもらわなければ」と紅茶販売への意欲が湧いたという。 生産農家から仕入れた茶葉を大きな茎の除去と等級分けを行い、シール貼りなど手作業でパッケージングした後、県内のリゾートホテルのレストランやアメニティーなど、お土産のショップで販売した。沖縄だからこそ味わえる逸品であり、高品質な茶葉を使用しているにもかかわらず、その良さが上手く伝わらない。沖縄で紅茶が栽培されている認知度も低い。 茶葉の生産農家は、昨年、国産紅茶グランプリの品評会で準グランプリと金賞を受賞。今年も準グランプリを連続受賞しており品質は折り紙つきだ。どうすれば、この紅茶が持つ最高の味わいを知ってもらえるのか、悩む日々が続いていた時期だった。中心市街地活性化の施策展開でヒアリングを受けたことがある中小機構沖縄事務所の職員が訪問してきた。 「渡りに船。良い商品として認知度を高めブランディングしていきたいことなどを相談したら、よろず支援拠点を紹介してもらい、すぐに門を叩いた」と話す。 沖縄県よろず支援拠点では、既存の販売方法の見直し、顧客ニーズの掘り下げ、商品陳列やPOP製作などを提案。希少価値のある商品としての魅力を引き出すため、県産最高級紅茶の商品開発を支援した。「名月」の名称で100個限定発売するとのプレスリリースが、新聞記事として紹介され、県内外からの電話やネット注文が入った。 「これを機に既存商品の受注も増えた。提案を受けてパッケージも沖縄らしい高級感あるデザインに変更=写真=した。季節ごとに違う味が楽しめる〝春摘み紅茶〟〝初夏摘み紅茶〟などを、今年は〝秋摘み紅茶〟を発売し人気を得ている」という。大量販売はできない地道な商品展開になるが、美ら花紅茶を楽しみにしてもらえるファンを大切に、ブランド展開をもう一歩、推し進めていく考えだ。 紅茶販売を通して「安全安心なオーガニックの県産素材商品を広め、多くの人に理解してもらえるようにしたい」と強調する。「美ら花紅茶を味わってほしい」と語る上地代表(今年月に開設した事務所兼直売所のサロンで) 【美ら花 紅茶】▽代表=上地直美氏▽所在地=沖縄県沖縄市大里1――(☎098・934・5200)▽設立=2008(平成)年4月▽事業内容=沖縄県産、有機栽培紅茶の卸販売など(3)第1181号平成28年12月1日(木曜日) 埼玉県川口市は月~の3日間、川口市のSKIPシティで「川口市産品フェア2016」を開催した。古くからキューポラの街として知られる同市は、鋳物以外にも機械工業、植木など伝統と技術に培われた独自の名産品を数多く生み出している。これら〝川口ブランド〟の製品を一堂に会し、市内外の企業との交流を図ることで新たな販路拡大につなげることを目的とした展示会。 今回で2回目の開催で、社(団体)が106のブースに自慢の産品を出展。昨年を上回る5万3000人が来場し、会場内は人で溢れていた=写真。同フェア実行委員会会長の奥ノ木信夫・川口市長は「フェアを契機に地産地消を機軸として経済循環の仕組みを構築していきたい。この取り組みが市内経済に乗数効果による一層の好循環をもたらし、市内産業が元気になるよう全力で傾注する」と開会式で挨拶した。 中小企業都市連絡協議会(全国7都市)のメンバーでもある同市は、企業だけでなく職員の人的なつながりなども活用し、他の自治体からの参加を呼びかけるなどフェア開催で多彩なPR活動を実施。市民の参加を促すため2日間を土日開催とした。 「ビジネス関連だけでなく、市内の産業を一般の人にも楽しみながら知ってもらえるよう、団体による飲食ストリートやテレビで馴染みのタレントによる講演会、子供向けショーなど盛りだくさんの内容にした」と川口市産業振興課の佐藤隆太主任は説明する。就職面接会、高校生向け企業ブース見学ツアーなど市内への就職希望者に向けた企画や、件の受発注企業商談会が行われた。 企業の展示場で来場者が絶えなかったのは、食パンなどの袋を結束する「クロージャー」を製造販売するクイック・ロック・ジャパンのブース。営業部の鈴木敦氏は「年間億個を生産している。年間川口市に本社を構えており、それを知ってもらうために出展した」と語る。 製品PRだけでなく市民目線に立ったブースを展開したのは避雷設備機材など建築金物加工を手掛ける朝日合金。遊びと企業PRを兼ね、異なる金属の重さを当てるゲームを行った。営業部の篠崎智由課長は「金属を使っている会社なので、来場者に触れてもらうことで当社のことも知ってもらえる。予想以上の人に参加してもらえた」と、狙い通りの成果に満足という。 中小機構関東本部は月日、国内外に販路を持ち、中小企業の商材を扱いたい大手企業・商社と、大手企業との連携を模索する中小企業との「大手・商社ジェグテック商談会」を開催した。ジェグテック登録企業と供給商材を持っている中小企業との「中小企業商談会」も併催。社の大手・商社が参加した「大手・商社ジェグテック商談会」と合わせた2件の商談会に、計138社の中小企業が参加し、173件の商談を展開して活況を呈した=写真。 国内最強とされる防犯ガラスを開発・製造しているヘラクレスガラス技研(横浜市青葉区)は、世界に出回っている自動販売機の約3割のシェアを持つサンデンホールディングスと商談。ヘラクレスが開発中のガラスに液晶フィルムを挟む技術を、サンデンの海外向け自販機に応用するプランで意見交換した。 ヘラクレスの独自ガラスは、ガラス大手3社で組織する板硝子協会が定めた基準を上回る耐貫通能力がある。日本と比較して治安の良くない海外で、高い防犯性能を持っている。赤外線を%以上カットする高遮熱性能もあるため、運転費用の低コスト化も期待できる。伊地知正宏課長は、「液晶フィルムを使った自販機が広告媒体となれば広告料でペイできる可能性があり、商品の売り上げ増にもつながる」と述べ、新たなビジネスモデルとなることに期待している。両社は今後、コストや海外用スペックなどで商談を具体化していく。 伊地知正樹代表取締役は、遮熱効果に優れた建築用樹脂合わせガラス「ヘラクレスA」の販促にも注力する方針。地場工務店にパイロット販売を持ちかけて国内市場調査を実施。需要が見込めれば大手ハウスメーカーが進めている大規模海外物件などへの採用を提案し、販路を拡大していく。 塗料メーカーの染めQテクノロジィ(茨城県五霞町)は、あらゆる素材やモノに塗装できる技術で建設分野に開拓した販路に加え、海外ネットワーク構築の足がかりとするため参加した。今回は、積水マテリアルソリューションズとシナネンの2社に独自技術をアピールした。染めQは、塗料の粒子をナノサイズ化する技術開発に成功。通常の粒子では入れない微細な塗装表面の隙間に入り込み密着するため、油膜のある面に塗布してもはがれにくいことが特徴だ。塗料の長寿命化で塗装工事を繰り返す必要がなく、防錆や防カビ性能にも優れているため、痛みが進んだコンクリート構造物の補修工事にも採用できる。部材の生産過程などで排出する二酸化炭素の低減効果も期待できる。 しかし、ペイントディーラーや建設業者には、油のある面に塗布できる塗料があること自体に理解が深まらない。中川公夫・MR&D部長は、対面での商談を根気よく続けており、今回の商談会でも、「塗料の特徴を理解してもらえた感触がある」と好感していた。 中小機構が運営する中心市街地活性化協議会(中活協)は月2日、東京都港区のフクラシア浜松町で「平成年度全国中心市街地活性化協議会勉強会」を開催した。全国から〝まちなか活性化〟に取り組む関係者ら約人が参加し、相互の課題と情報を共有し解決に向けた議論を行った。 冒頭で挨拶した中小機構の森田博行・高度化事業部長が「より議論を深められるよう、事例発表を分ける分科会形式として3回目となる。熱気溢れる討論の場となるよう今回から勉強会に名称を変更した。発表者の意見を聞くだけでなく、取り組みの背景と仕組みづくりを自分なりにとらえ、積極的な質問を投げかけてほしい。その結果を持ち帰り役立ててもらえることを期待している」と語った。 勉強会は7分科会に分かれ、それぞれ分ずつ2回発表する形式で行われ、参加者は発表者を2人選ぶことができる。発表者は取り組み内容の概要説明後に、参加者との質疑応答が繰り広げられた=写真。それぞれのテーブルには中小機構の中心市街地サポートマネージャーがコーディネート役として入り、運営を支援した。 このうち第4分科会では、長浜まちづくり(滋賀県長浜市)風景プランナーの竹村光雄氏が「〝どんどん〟とは何か?―長浜まちづくり会社の販路開拓、次世代の挑戦!」と題し、停滞した商店街が起死回生で観光客を開拓したものの、過度な観光化が地域住民の求心力を失っている現状と、少子高齢化による担い手不足の流れを勘案した街並みのリペアと新しいコンテンツ作りへの取り組みを報告した。「どんどん」とは、長浜まちづくりが運営するシェアスペース。 竹村氏はこれからのまちづくりについて「観光だけの考え方をシフトチェンジする必要がある。街は変化するので、次の年後を考えた人材を確保しなくてはならない。そのためには住民だけでなく、街の外側に散在する長浜に関心を持つ求心力ある人たちが活躍できる機会が不可欠と考える。そのための取り組みをしている」と強調した。 各分科会とも発表者と参加者との活発な議論が行われた後、全参加者が集合。各コーディネーターが担当した分科会での討論内容を報告した。 閉会後には懇親会が開かれ、ここでも活発な意見交換が行われた。参加者からは「まちづくり会社が数社立ち上がったが、経営的課題が多い。どうすればいいのか勉強になった」「市が新たな施設を建設したが、中心市街地とどのようにすみ分けるか悩んでいたが、解決に向けたヒントをもらった」「わが街の次の課題が見えてきた」など成果を評価する声が聞かれた。 中小機構北陸本部は月2日、金沢市のホテル日航金沢で「Googleを活用した新しい企業ブランディングと人材採用戦略」をテーマにしたセミナーを開催した=写真。講師は、グーグル新規顧客開発本部の藤澤潤氏で、動画を活用した企業ブランディングやデジタルマーケティングの新手法を紹介した。 藤澤氏は、ブランディングとは「ユーザーに対しての見え方をかたちづくる活動」のことで、消費者に良いと感じてもらえる売り方を考えることと話した。最近の傾向として、若者の情報取得手段はオンラインが%で、情報取得方法はインターネットにシフトしている。このため、新聞・テレビなど従来のマスメディアのみの情報発信では代から歳以下の若年層に訴求することが難しいため、YouTubeを活用した動画コミュニケーションを推奨した。 大手企業を中心に動画広告の利用社数、金額ともに増加しており、YouTubeには長尺の動画を発信でき、しかもその企業に興味のある人が何度も見る傾向があるため、ターゲットにより深く訴求できる。また、自動車メーカーの動画を事例にして、動画サイト用のCMは視点を変えたバージョンを作成でき、ターゲットを変えることも可能であることを示した。 YouTubeを活用した人材採用については、学生はいきなり企業名で検索する傾向が強いため、学生へのブランディングは検索される企業となること(ファン企業化)が重要と指摘。セミナーでは、ターゲットを半径1・5㌔の顧客に絞ったところ、新規顧客を8%増加させた地方の温泉旅館の事例などを紹介した。

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