沖縄プロデュース2018
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ことじゃないですかね。池村 お土産品みたいなものになると華美になって、量もある程度あって、値段も高い。それとは真逆で、特に京北スーパーのようなところがターゲットとすると、量を減らして、手頃な値段で、毎日買っていくような商品を開発しないといけないということですよね。下西 色んな宅配業務もあるし通販もあるんですが、うちのお客様は運動のために歩いたり、自転車に乗ったりして、自分で食べたいものを選ぶ、と楽しんでいます。そのため、毎日の冷蔵庫代わりになるスーパーじゃないといけないので、逆算するとそういう量になってしまいます。商品は見やすいデザインだったり、量だったり、こだわりだったりが重要。そして美味しいこと、ここがやっぱり価値観として一番大事だと考えてます。池村 これまで全国を回って商談されていますが、商品が「美味しい」の先は生産者を見るんですか、人を見るんですか?下西 まず、一番見るのが商品ですね。そのデザイン、その価値観。目の前に商品が置いてありますよね、試食する前に「これはいくらだな」と思うんです。例えば、298円の商品だと思えば、それがもし500円といったら違いますよね。まず、そこの価値観から入りますね。池村 商品を見た瞬間に値踏みをしているんですか。下西 そうです。それからストーリーなどの話を聞いた後に試食します。食べて美味しい、ストーリー性がある、これは良いなと思っても、デザインにこだわりがない場合はギャップを感じるんです。なぜこの商品はこれだけ高いかって。例えば800円のドレッシングがあったとして、目の前で説明しながら試食すれば美味しいとわかりますが、棚に並んでいると全くわらないので、そのストーリーをラベルにしっかり書くっていうことが足りないんです。池村 一番下手ですよね、沖縄は。下西 そうですね。沖縄の商品はパッケージが悪いというよりも、こだわりがあるのに当たり前と思っていて、それを書いてないって事ですよね。そこが今一番の問題点だと思います。池村 例えば、値踏み金額でギャップがあっても、ストーリーがあったりして、ギャップが埋まるなら仕入れるということですか。下西 そういうことですね。ですから、500円だったらこういうデザインとか、量目を減らしたりとか、容器を変えたりして値段を合わせてもらうとか。細かく話していって、それが出来るか出来ないかの話しになります。うちとしては、売り場に合ったPOPを付けてあげるというのも大事だし。今はそういう事までやっていかないと、商品はそんなに動かないですよね。池村 京北スーパーのお客様に味を合わせることができれば、沖縄の素材でも可能ですよね。下西 沖縄は一番早く出来るんですよね、野菜でも何でも。そういった一番早くできる素材の中で、その加工品を目玉にしていくと、作り易いですよね。 ただ、こだわりすぎても良くないんです。ある程度妥協するところは妥協しないと、逆に良いものを作りすぎて高すぎてしまう。6次化がそうですよね。良い素材があるので、想いでバンバン良い物を作るんですけど、「1500円になりました」って言ったら「誰買うの?」みたいな。池村 東京の方に沖縄の商品は高いって言われます。お土産品から入っているから。下西 確かにお土産が多いんですが、流通するように頑張って行こうとだいぶ意識は変わってきてますよ。池村 多少なりとも意識が変わっているなら、こうしたい、ああしたいっていうのを一緒に組んでやっていくパターンが沖縄に向いてますよね。下西 向いてますね。でもそういう話に乗ってくれればいいのに、「これでいいんだ」っていうのがまだあります。だから業務用が少ないですよね。業務用なら、スーパーでいえば惣菜、あと給食センター、居酒屋とか。色んな分野があるので、取り扱う食材が多いじゃないですか。沖縄の良いところは、そういう素材があるので、業務用もやっていく必要があると思います。池村 沖縄はフィニッシュまで持っていこうとするんです。パッケージまで。そうじゃなく、その手前で抑えて、業務用として色んなところで使わせる発想の方が沖縄に向いていると、お話を聞いていてやっぱり思いますね。下西 運賃から考えると、その方がベストでしょうね。そういう意識が無かったんだと思います。池村 本当に今、そういうものが必要とされていると思います。みんなフィニッシュの商品にしてしまうんですが、そうなるとデザインとか価格の跳ね返りの問題になってしまう。その手前で流通を探した方が沖縄に向いてる商品がいっぱいあると思うんです。下西 フィニッシュするまでに時間もかかるので、良いものを途中まで加工して、業務用としてまわすっていうパターンの方がはけますよね。運賃もかかってこないし。ただ、県外の加工場に飛ばしちゃうと難しいんですよね。だから、本当は加工も沖縄でしたほうがいいんです。池村 沖縄に対して色んなことを話していただいたんですが、最後に、望むものとか、一番足りないところとか、こういう風にしてほしいってところがあれば。下西 沖縄がだいぶ変わってきたのは事実ですけど、そこからですよね。そこからの粘りっていうか、他の県みたいにガッツがあって、「やってやるぜ」みたいなところまでは行ってないんですよね。池村 それはよく言われます。下西 「変わりました」って言うんだけど、一番、挑戦しない県ですね。サンプル出して「評価して下さい」ってところまで行かないんですよね。そこまで行けば全然違うんですけど。ただ、中には何回も打合せして会う約束をする業者もいます。そういうところも増えてます。そういう人もいるんだけど、他の県よりは少ないかな。池村 じゃあ、やっと他の県に近づいたっていうことですか?下西 そうですね。変な話、12年前だと商談に時間通り来ませんからね。びっくりしました。他の県ではあり得ません。あと、商談のやり方も知らなかったし。池村 あれから何度も商談に向けての勉強会も開催されています。本当にゆっくりですけど、何となく見えてきているものがあると思います。下西 12年前から見ると成長したっていうのはあるんですが、粘り強く攻めて行くとか、作っていくとか、そこの挑戦がまだ足りないかな。池村 そこは本当にやっていかないといけないですね。下西 良いものがありますからね。池村 いつもそれは言われますが、その先だよねって言われるんですよね。下西 運賃が高ければ業務用を増やすべきだし、加工するところも探していくべきですよね。池村 本日は貴重なお話をありがとうございました。 バイヤーの目線 沖縄に望むこと05

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