沖縄プロデュース2018
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池村 京北スーパーの創業は?下西 スーパーとしては1962年ですが、その前は石戸商店という商店でした。池村 62年にスーパーを始め、その後、新聞のチラシ広告で「煙草販売致しません」と出したそうですが。下西 はい。煙草の害が問題視されたことをきっかけに販売をやめました。1984年です。池村 それは体に悪いものは売らないという宣言ですか?下西 そう、宣言ですね。あの頃の一番の売上が煙草で、何千万と儲かっていたようです。その煙草販売をやめたので、周りからは頭がおかしいんじゃないかと言われたみたいです。池村 では、その頃から「体に良いもの」を志向するスーパーを目指したと。下西 はい。それが最初です。美味しいもの、健康なものを売っていくということです。池村 なるほど。それが今の京北スーパーの礎なんですね。下西 そうですね。池村 下西さんが社長になったのは?下西 2015年ですが、まず32歳の時に布施店の店長になって、38歳の時に営業本部長になりました。その時、惣菜も生鮮も含めて全てのグロサリー加工品を勉強しないと、最高のスーパーバイヤーになれないと思いました。それで、色んな地域に行って勉強しようと全国を回るようになりました。池村 商談もしたんですか?下西 もちろんです。商談の時は知ったかぶりはせず、何でも聞きまくります。商品の良さや価値観、デザイン、添加物も。そういうことを学んでいく自分自身の勉強でしたね。池村 今は何店舗ですか?下西 8店舗です。うちの店舗は売り場も狭いので、地方のこだわり商品、うちのこだわりのPBというのがメインです。全国の美味しいものを探してその商品を置くことによって差別化してます。一番大事なのは、ターゲットがシニア層だということです。池村 確かにお客様の9割が60歳以上ですよね。下西 はい。子育てが終わって次は何かというと「健康」、そして「美味しいものを食べたい」そういう願いだと思います。商品を食べた時に「これ美味しいからまた買おう」と思われるのがスーパーだと思っています。地方の美味しいものを探して、量が出せないとこともお付き合いしながら、お客様から「やっぱり京北さんよね」って言われるようなスーパーを目指してきたので、今があるんじゃないでしょうか。池村 PB商品はわかりやすいパッケージですよね。パッケージのデザインもシニア向けというか、お客様のニーズに沿ったわかりやすいものを意識しているという事ですか?下西 そうですね。こだわりがわかるっていう事だと思います。 商品の良さが伝わらないとお客様は手に取りません。話しながら売るんじゃなく、お客様が気付くから買う。手に取ってもらうことが一番大事なんです。そこがスタートです。池村 地方で見つけた商品をPBで扱う時は、NBよりは安くというのが普通なのに、社長のところは高いですよね。例えば、ドレッシングだとNBは298円だけどPBは350円みたいな。お客様もそれが良いものだから当たり前と思っているところがスゴイと思っているんですけど。下西 逆です。PBなので、それだけ自信がないとオススメできないと考えているので、そこはしっかり棲み分けています。池村 京北スーパーのプライスゾーンがだいたい300円~400円になっていますが、時代がそうなってきているんですか?下西 そのゾーンのターゲットがどちらかというとシニア層なんです。ちょっと余裕がある方、美味しいものを食べたいという方がターゲットになると思います。そういう方は子供も自立して夫婦二人です。残りものを冷蔵庫に保存しておいてもおかわりする人がいないので、二人で食べきりサイズにして残しません。その売価設定がそのぐらいで、買いやすい値段で、量もそのぐらいであることが大事なんです。全国的にもシニア層、準シニア層で4割ぐらいになるので、若い方をターゲットにするよりは、こちらをターゲットにした商品開発が大事だなっていうことがあります。池村 ところで、沖縄に最初に来られたのはいつですか?下西 12年程前です。池村 どんな印象でしたか?下西 正直言って、流通するような定番モノの加工品は無かったですよね。お土産がメインで。池村 それは中身も、パッケージもって事ですよね?下西 そうですね。その後は年に3~4回行くようになったので、沖縄が変わっていくのはわかりました。最初は正直言ってユルかった。一生懸命さがなかったと思います。商談していてもですよ。それがドンドンやる気になっていってるのは感じましたね。池村 沖縄の何が変わってきたんでしょうか。下西 こうやれば売れるとか、こういうことでもOKなんだということがわかるようになったっていうのもあるし、デザイン含めて勉強熱心になってきましたよね。安いものでもちゃんと加工したら美味しくなるんだっていう発想に変わってきたってPB:プライベートブランド(自主企画商品)NB:ナショナルブランド(全国的に有名なメーカーのブランド)千葉県で8店舗のスーパーを運営している「京北スーパー」。創業(1951年)以来、鮮度や品質にこだわり、身体に良い「本物」を扱うスーパーとして地元から絶大な信頼を得ています。なぜ、地元から信頼されるのか、棚に並べる商品には何を求めているのか。バイヤーとしても全国を飛び回っている株式会社京北スーパー代表取締役社長 下西琢也氏に中小機構の専門家が聞いてみました。特別インタビュー“こだわりバイヤーに聞く”株式会社京北スーパー代表取締役社長 下西 琢也 氏 食へのこだわりspecial Interview中小企業基盤整備機構沖縄事務所チーフアドバイザー池村 博隆インタビュアーinterviewer04

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