沖縄プロデュース2018
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―どのような事業ですか?弊社は、約10年にわたって、北谷の海から取水した海水で「北谷の塩」と、その塩を用いた食品の製造販売などの事業を展開してきました。弊社の塩の特徴は、塩分濃度、すなわち塩化ナトリウムの含有量が一般的な食塩に比べて多いことです。その理由は、隣接する沖縄企業局海水淡水化センターから送られてくる水にあります。この施設では、沖合200mから北谷の海水を取水し、生活用水を作っています。その生活用水が作られた後に残る海水の塩分濃度は7%で、通常の海水は3%であることに比べると高濃度。弊社ではこの濃縮された海水を原料としているため、低コストで塩味の濃い塩の製造が可能になります。わずか1㎎でも塩味を十分感じられるため、少量で素材の味を引きたてられるのです。「少しの量でも塩味が出る」という北谷の塩の特性を生かし、新しい形態の塩「スプレーソルト」の開発に取り組んでいます。スプレータイプであれば粉末状の塩よりも均一に振りかけられるので、より少ない量で塩味を出すことができます。さらに、塩分を調整しやすくなります。今後、ベーシックな塩味だけではなく、沖縄産の島野菜やシークヮーサーなどの特産品を用いてフレーバーを付け、味のバリエーションを増やしていく予定です。それにより利用シーンが広がり、地域資源の活用を促進できると考えています。― 取り組みの特徴は?自分で塩分コントロールが可能になることが特徴です。例えば刺身には醤油を付けますが、醤油は塩分が強く、意外と多く取り過ぎてしまう傾向にあります。スプレーであれば、少量で全体に塩味が行き渡りますので、簡単に減塩できます。また、ボトル状なので持ち運びやすいことも特徴の一つです。マイソルトとして携帯できれば、外食時での塩分コントロールはもちろん、熱中症対策に役立てることも可能です。使い方としては、ジョギング時にポケットにスプレーソルトを入れておいて、時々口の中に一吹。それだけで熱中症を予防できます。これ以外にも様々な用途を想定した提案を行っていきます。― 市場性は?近年の減塩志向により、塩の生活需要量は平成7年をピークに、平成27年には73%と減少傾向にあります。その状況を逆手に捉え、スプレーソルトを「塩分をコントロールでき、海のミネラル分が豊富でヘルシーな塩」として、健康志向が強い30代から40代の女性にアピールしていきたいと考えています。女性が携帯しても満足できるようなデザイン性の高いボトルを制作予定です。また、スプレーソルトは海外では販売されている国はあるものの、国内では極めて認知度が低い状況です。そのため、まだ形成されていないスプレーソルト市場での優位性の確保が期待できます。― 今後の展開は?ベースの塩味に加え、アセロラやシークヮーサー等でフレーバーの多様化を図り、より沖縄色を打ち出しながら様々な利用シーンを訴求し、調味料市場との親和性を高めていきます。市場としては、新しい商品のため丁寧な説明が必要不可欠なので、ただ置くことしかできない一般的な量販店を想定していません。県外の展開では、健康志向の高い女性が訪れる首都圏のアッパーなスーパーマーケット等への販路を開拓していきたいと考えています。県内では、お土産店等の観光市場を中心に想定しています。また、しっかりと説明できる場所であるネット上での販路形成を図っていく予定です。日常生活におけるスプレーソルトの活用場面や、スプレーソルトに合う料理を紹介できるような説明映像とともに、販路を拡大していきます。沖縄の塩と農産物を活用したスプレーソルトの開発沖縄北谷自然海塩株式会社〒904-0113 沖縄県北谷町宮城1-650TEL:098-921-7547 FAX:098-921-7628HP:http://www.nv-salt.com/常務取締役 上地勲さん■ 事業概要沖縄の塩・農産物を活用したスプレーソルトの開発及びブランド化事業■ 活用する地域資源沖縄の塩、沖縄島野菜、シークヮーサー、ハーブ、薬用作物①北谷の塩は味のバリエーションが豊富 ②塩の製造風景 ③社内では工場見学や商品購入も可能④沖縄北谷自然海塩外観 ⑤北谷の塩を使った人気のお菓子①②③④⑤地域資源活用事業19

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