沖縄プロデュース2018
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― どのような事業ですか?弊社では年間約20万個のパインアップル(以下、パイン)を出荷しています。ピーチパインとスナックパインがメインで、ゴールドバレルや新品種のサンドルチェも栽培しているんです。県外への販売も想定し、出荷には厳しい自社基準を設けています。少しでもキズがついているものは出荷しないので、「お宅のパインはクレームが少なくて安心」と、取引先との信頼関係をしっかり築いています。その一方で、出荷できないものをいかに加工するかというのが長年の課題だったのですが、ジュースやジャムは競争相手が多く、価格競争になってしまうのが悩みのタネでした。そうした青果として出せないパインやマンゴーなどを、真空状態でフライにしてチップスとして販売する事業です。― 取り組みの特徴は?いろいろ試行錯誤を重ねた結果、香り、食感、味わいに、自信を持って売れるものができました。パインのチップスの場合、フリーズドライとは違ってサクサクとした食感がありつつ、口の中でフレッシュなフルーツに戻るような感覚があります。香りと味わいが豊かで、甘さを加える必要もありません。真空フライならではの、素材のおいしさをそのまま活かした無添加チップスができます。形が悪かったり、少しキズがあるために青果として出荷できないB品のフルーツでも味はまったく変わりません。通常、パインの収穫期は春から夏にかけてですが、弊社では開花の時期をずらす技術を開発して、青果として通年出荷しています。冬場でも週に1,000〜2,000玉を出荷しています。糖度は4〜6月のパインより少し低いですが、冬場は流通量が少ないことから、高値で取引しています。ただ、通年B品が出るという側面もあります。また、離島は物流において天候の影響を受けるので、台風の影響で1週間船が動かない場合もあります。出荷しようにも物理的に出せません。こういう場合、加工してあれば、保存ができ、流通に乗せることができます。自社の強みを生かし、離島の弱みを克服できる事業です。― 市場性は?ドライチップスは軽くて日持ちがする上に、おいしいのでお土産には最適です。系列会社の運営する由布島のショップで先行販売したところ、反応が良かったので、石垣空港にある竹富町物産公社のショップなどでも販売したいと思っています。今、消費傾向として「ちょっと高くても安全・安心でおいしいもの・いいものを」という流れがあります。フルーツの風味が残る無添加チップスは、そういう志向の方や健康志向の方々にも受け入れられる商品だと思います。― 今後の展開は?現在、パインのカットは手作業です。今後は量産できる体制を整備するため、設備の導入を検討する必要があります。また、商品のラインナップとしては、リーズナブルな袋入り、ちょっとしたお土産に良いもの、プレミアム感のあるものという3種類での展開を考えています。また、チップスをチョコレートでコーティングしたり、パッケージを琉球ガラスにするなど、県内企業とのコラボ商品も考えたいですね。そのためにも、ブランディングをする必要があると思っているので、中小機構の専門家の支援を受けながら、しっかりやっていきたいと思います。パインアップルなどを真空フライしたプレミアムチップスで市場拡大農業生産法人 有限会社西表生産農園西表島パイランドファーム〒907-1432沖縄県八重山郡竹富町字古見1198TEL 0980-85-5586 FAX 0980-85-5113専務取締役 屋宜靖さん■ 事業概要西表島農産物を活用した商品の高付加価値化及び販路拡大■ 活用する地域資源パインアップル、マンゴー、パパイヤ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、バナナ、沖縄島野菜①自社農園風景 ②パインをカット ③B品とされるパイン ④真空フライヤー ⑤パインチップス(右:スナックパイン、左:ピーチパイン)①②③④⑤地域資源活用事業18

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