販路開拓コーディネート事業活用事例集
12/13

労災防止の耐刃防護繊維商品で産業分野を新規開拓プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 今回の活動は、当社が今まで行ってきた消費者用とは異なり、労災事故防止のために、常に情報収集し、最適商品を購入しようとする企業にアプローチすることが大きな特徴となる。 また、現場の作業環境や状況は、初対面では容易に聞きだす事は難しい。なぜなら、労災事故への対処策であるため、事故を引き起こす危険な現場とのイメージを与えかねないリスクと警戒心が芽生え、担当者は現場の状況を外部に容易には教えないのが通常である。 そのため、今回の販路開拓コーディネート事業では、「現場ニーズが掴みにくい状況でのテストマーケティング方法」と「産業用分野での営業方法の確立(自社の強みを最大限発揮できるプレゼンテーションとフォロー)」を支援課題とした。プロジェクト推進体制 活動を有効に行うために、企業・プロジェクトマネージャー・担当チーフアドバイザー・職員で3回の事前検討会を実施し、実施手順・計画を決定した。⑴ターゲット業界の設定・販売実績から自社商品を必要とする業界を複数設定してニーズの有無を探る。⑵ターゲット企業の明確化・過去の販路開拓コーディネート事業の訪問実績を基にした企業リストを提示し、決定した。⑶有効なアプローチ方法の検討・自社の優位性を最大限発揮し、現場の業務内容に対応可能であることをPRする。①6種類もの素材(織・編地)とサンプルを提示する②小ロットでも対応可能なカスタマイズ商品が提供できる(テスト導入を提案する)⑷活動の全体像の確認・人員体制と訪問回数と大まかなコーディネーターの想定、準備物の確認、活動時期の決定。支援内容と支援成果<販路開拓コーディネート事業>(平成25年4月~平成26年3月) 4月~5月の事前検討会を経て、6月初旬には8人のコーディネーターが参加する1回目の会議を実施した。企業には、6種類の生地・編地サンプルの他に、多くの商品サンプルを準備してもらい、企業のオフィス兼ショールームにて実施した。 当日はまずは、コーディネーターに企業・商品の良さを理解してもらうことに重点を置き会議を実施した。コーディネーターからは、50円の軍手に比べ価格面での開きが大きすぎる、切れにくいとはいえ繊維でどこまでカバーできるのか、との厳しい指摘があったが、企業の熱意が伝わり、予定通りのターゲット業界(刃物・造園・農業・ガラス・ゴム・金属・機械加工)のターゲット企業にノッキング(事前に興味の有無を確認)して貰えることとなった。 2回目の会議では、造園業界・農業分野でニーズが見出されず、2名のコーディネーターが辞退することとなった。また、コーディネーターの意見で活動はエンドユーザーのみではなく、代理店候補も加え活動を実施することとなった。活動に際しては、今回は、現場の業務に合致したカスタマイズ商品の試作・テスト導入を目的とするため、1社ずつへの対応に時間を要することから、ターゲット企業を10社程度とした。ただし、前半の活動結果を踏まえ、後半で可能性のある業界・ターゲット企業を追加できるよう、中間での総括を実施することとした。 2回の会議の結果、下記の活動の狙いを全員で共有して具体的な活動を始めることとした。⑴ゴム・金属等の刃物を使用する生産現場のニーズを探る。⑵分野特化した刃物業界へのアプローチを行うことにより、用途別ニーズに対応した商品開発提案を行い、共同開発と代理店の可能性を探る。⑶試作・小ロット・テスト導入を含む粘り強いアプローチにより新たな業界への足がかりを掴む。 そして、上記に基づき14社に訪問し(訪問回数14回)、支援成果高畠 和夫 近畿本部 販路開拓プロジェクトマネージャー5年前に助言した通り、素材を開発し独自性の高い商品に仕上げて産業用分野で販路開拓され、その真摯な取組姿勢と粘り強い営業によって、一定の方向性が見えつつあると思われます。今後の発展を大いに期待します。

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る