研究開発成果集(事業期間 平成18年度~平成20年度)
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18年度採択 18年度採択 42 【事業管理者】 株式会社西条産業情報支援センター ◎担当者:松本 義彦、堤 善宏 ◎所在地:〒793-0041 愛媛県西条市神拝甲150番地1 ◎TEL:0897-53-0010 ◎FAX:0897-53-0011 ◎E-mail: matsumoto@saijo-sics.co.jp tsutsumi@saijo-sics.co.jp ◎URL:http://www.saijo-sics.co.jp この研究への お問い合わせ 契約期間:平成18年度~平成20年度 技術区分:熱処理 管理番号:18-24 6.溶融塩マルクエンチ処理で得られる同等の歯車精度の達成については、ハイポイドギアで歪み量がプレスクエンチ処理並みである0.05mm(平面歪)をほぼ達成することが出来た。 7.静的強度試験では目標とした従来処理品とほぼ同等レベルであることを確認した。 8.歯車精度の向上に伴い振動・騒音を低減することについては、今回製作した負荷試験装置を使い、建設機械用遊星減速機歯車での振動・騒音を計測した。低減ははかれたものの、期待したほどの大きな効果は得られなかった。 9.ミクロ組織制御(残留オーステナイト量を15%以下)による低歪技術の実現では、新型焼入油での処理品の残留オーステナイト量が最も少なく目標をクリアした。これにより残留オーステナイトの分解による歪発生の経年変化を最小限に抑えることが出来る。 ■研究成果の活用 本研究による浸炭マルクエンチ炉により溶融塩法に対して、導入コストを半減(2億円を1億円)、処理品の洗浄排水処理コスト50円/kgが90%低減されると共に、エネルギーコストも低減できる。また溶融塩の廃棄もなくなる。 ■事業化へ向けた取り組み状況 ■事業化の目標 ① 事業化の為の課題等 浸炭マルクエンチ用の新型焼入油を開発することができたが、高温度(200℃以上)の焼入油への焼入処理となるため高温度に焼き入れる分だけ内部の冷却が穏やかとなる。このため本処理は単重50kgが適用限界に近く、有効硬化層もやや浅くなる。従って、焼入油の更なる冷却性能向上が必要であるがこのことは永遠のテーマである。 また、本処理の低歪み効果に対する形状影響評価を行い低歪み効果の高い形状を把握する必要がある。 ② 事業化の計画 本研究開発事業の成果を挙げるため、コア企業である谷口金属熱処理工業所が中心となり共同体の一員であり新型炉の設計製作に携わった中外炉工業と協力して “新型浸炭マルクエンチ炉”の販売活動を開始することとしている。本研究開発中にも実施してきた各種のPR活動(熱処理専門雑誌紹介記事、学会発表、新聞広告等)を行ったり、大手自動車メーカー数社、大手ベアリングメーカー、大手工具鋼メーカーなどの有望顧客への訪問を行ったりしているが、さらに共同体メンバーが協力して粘り強く繰り返し実施していく。またその際積極的に顧客にサンプル提供を申し出て新型浸炭マルクエンチ炉でサンプル熱処理を行い評価していただくと共に問題点があればこれを新たな課題として取り組む。また既述の残された課題を改善しより魅力的な商品に仕上げる。 また、本研究開発事業の発展形態として、本マルクエンチ法については浸炭プロセスとの組合せだけでなく市場の大きい一般焼入プロセスとの組合せも可能である。かつ新型焼入油の単独或いはホットガス単独での従来熱処理装置への適用拡大も可能である。このように新型炉だけではなくマルクエンチプロセスそのものや新型焼入油及びホットガス販売も併せて事業の拡大・発展を図る。

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