研究開発成果集(事業期間 平成18年度~平成20年度)
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27 高張力鋼板による プレス加工法構築支援システムの開発 プロジェクト参画研究機関 国立大学法人広島大学、独立行政法人理化学研究所、株式会社先端力学シミュレーション研究所、株式会社キーレックス、ヒルタ工業株式会社、株式会社昭芝製作所、株式会社野島製作所、 株式会社システムズプランニング 事業管理者 社団法人日本金属プレス工業協会 ■研究開発の背景 わが国の基幹産業である自動車プレス部品において、軽量化による省エネや、安全性の要請から、高張力鋼板の使用比率が近年飛躍的に高まっている。そのため、難成形材料の利用技術向上、開発期間短縮について、とりわけ内板部品を製造する中小企業におけるこれらの問題解決を支援することが重要な課題となっている。 ■研究成果の目標 高張力鋼板のプレス加工時の成形性向上による、ものづくりのコストダウン・開発期間短縮に寄与を目的とし、成形シミュレーションを軸にプレス加工法支援システムを開発する。 ・ 難加工材の複雑形状加工技術が未確立 ・ 繰り返し作業が多い ・ 成形シミュレーションを活用できない 従来 加工現象の定量化を軸とし,IT技術を活用し,サイマル設計を軸とした、難成形材のプレス加工技術を構築する。 新技術 図1 研究概要イメージ図 ■研究成果の概要 ① 高張力鋼板の材料モデルの研究を行うため、特殊改良した塑性試験実験を実施し、12材質以上の高張力鋼板の材料データを取得した。 ② 高張力鋼板の挙動を再現する材料モデルを適用した成形シミュレーションプログラムを開発した。精度検証のため、プレス加工実験データと形状を比較し、公差±0.5mm以内を解析領域の90%以上を達成した。 ③ スプリングバック量を低減する特殊な工法を開発し、大幅にスプリングバック量を低減することを確認した。 ④ 見込み金型によるスプリングバック量の低減方法を実験により検討し、440MPa~980MPa級高張力鋼板の全ての材質で、形状不良対策課題の目標を達成した。 ⑤ 成形シミュレーションを安価に利用するために、インターネット利用環境整備のための基礎システムを構築した。また利用・普及のために、独自に解析実施作業が可能となるようなe-learning等の仕組みを構築した。 図2 材料構成則と繰返し塑性試験結果 図3 成形シミュレーションの予測精度検証 従来の手法 本開発手法 赤色の部分が精度不良

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