販路開拓通信
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購買担当者から見た『優秀な営業マン』とは第一回はじめまして。中小機構関東支部マーケティング支援課で、販路開拓を担当しています籾山豊です。私は25年間、総合電機メーカーの購買部門の在籍していました。この経験を踏まえ、今月から2回にわたって、「大手企業購買担当者をひきつける営業の勘所」を連載いたします。‣はじめに2回連載大手企業購買担当者をひきつける営業の勘所‣大手企業の調達意識の変化(1)「ケイレツ」の崩壊大手電機メーカーや自動車メーカーにおいては、グループ内に素材メーカーや部品メーカーを抱え、グループ外の企業より優先的に取引をしています。いわゆる「ケイレツ(系列)」といわれるものです。しかし、バブル崩壊後の失われた20年間でかなり変化がありました。ここに技術力があり、低コストを実現している企業が大手企業に参入するチャンスが生まれました。(2)調達部門は新しいサプライヤーを発掘している大手メーカーでは新製品の開発初期段階で、コストまで作り込む「開発購買」が主流になっています。そのため購買担当者の役割も、より技術力とコスト競争力があるサプライヤーの発掘と、開発・設計部門に対して新技術などの情報提供に変わりました。大手企業のホームページを見ると、多くの企業で「製品・サービス提案受付」や「新規取引先募集」といったコーナーが作られています。(3)開発・設計部門は技術情報・提案を欲しがっている以前勤めていた会社を訪問すると、「最近の設計者は、素材や加工技術に関する知識レベルが低下している」ということをよく耳にします。なぜこの素材を使っているのかを判らないまま先輩が作成した図面をそのまま使うことも多いようです。新製品の開発サイクルが短くなるにつれ、素材加工や部品製作は外部に委託し、自社はアセンブリが主体となってしまっている状況では無理もないことかもしれません。先日もある樹脂加工業者を紹介した時に、「設計者に素材や加工方法の知識を教えるとともに、新しい情報を提供して欲しい」と言われました。このように、大手企業の調達の状況や購買担当者の意識は変わってきています。抱える課題の解決に必要な新しい手法や新しい加工方法等を提案できる営業担当者であれば企業は門戸を開いてくれる状況にあります。

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