平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
6/58

10第二創業的事業革新のDNAを活かし、来る半世紀に向けた新商品を決定、事業化ステップを開始技術の獲得・開発の難易性・開発期間や投資金額の検討等、事業化に向けた課題の検討が行われた。支援内容と支援成果<専門家継続派遣事業①>(平成25年3月〜10月) 第一期の支援テーマは、当社の次の柱となる「新事業の探索」であり、具体的な内容は以下の項目であった。1.現状の正確な把握 1)自社を取り巻く外部環境の分析;機会と脅威、STEEP (Society/Technology/Econo-mics/Environment/Politics) の整理、競合の分析。 2)自社の内部環境の分析;強みと弱み、技術力・営業力・組織力・商品力の分析。2.可能性のある具体的な事業分野の探索 1)外部環境分析(機会と脅威)、内部環境分析(強みと弱み)から、52の新事業案を抽出。 2)更に3C分析、アンゾフの成長マトリックスを活用した絞込みにより、10の新商品・新事業に絞り込む。 3)クロスSWOT分析により、候補を現業とは無関係な3事業に絞り込み、最終的には、この中から「ペットボトル減容システム」が残ることとなった。3.事業コンセプトの検討と最終評価 1)「ペットボトル減容システム」について、市場と自社能力と顧客ニーズの観点で、事業コンセプトを作成し、社長に答申した。 2)経営陣を含めたプロジェクト・メンバー全員で、自社の強みを本当に活かせるか? 先行する他社を凌駕出来るか? 顧客は当社の価値を評価するか?について再度議論し、この議論を踏まえて、最終的に和田社長がこの事業コンセプトを採用することは出来ないと決断した。プロジェクト・メンバー全員もこの結論を受容れた。 第一期の8ヶ月間の支援自体は、上記の結論が出たところで終了することとなったが、その後も当社の新事業開拓プロジェクトはしっかりと継続された。即ち、第一期の支援を通してプロジェクト・メンバーが習得した一連の検討プロセスを、当社独自で繰り返し実践し、真に当社に相応しい新事業の絞り込みに成功することになった。プロジェクトがしっかりと継続されたことは、支援の重要な成果の一つであるが、同時に、全社で危機意識が共有されている証拠でもある。<専門家継続派遣事業②>(平成26年6月〜平成27年5月) 上記の如く、第一期の支援終了後も当社のプロジェクトは力強く継続され、その結果が、第一期支援の派遣アドバイザーに和田社長から平成26年4月に送られて来た一通の手紙に記されている。その概要は以下の通りである。・第一期の専門家継続派遣事業の終了後も継続した当社の検討の結果、新商品・新事業として「小型ダイレクトプリンター」に絞り込んだ。・この商品は、当社の事業ドメインに合致し、今後構築すべき技術分野でもある。・当社の現業の柱であるが徐々に減少が予想される「ラベルプリンティング」の次の商品として、ラベルを使わない「ダイレクトプリンティング」が、当社のもう一つ柱になる可能性が強いと判断し、この開発を決意した。・従って、この商品の事業化に向けた新たな段階における支援をお願いしたい。 第二期の支援の必要性は当初から想定していたため、上記の和田社長からの手紙を出発点として第二期専門家継続派遣事業の準備を開始した。当社側のプロジェクト体制は、前記の如く強化され、機構側も、派遣アドバイザー、管理者及びプロジェクトマネージャーを一新した新体制で臨むこととし、平成26年6月から開始した。 第二期の支援は、上記のように工藤 保男 関東本部 統括プロジェクトマネージャー第二創業的事業革新のDNAが受け継がれている当社に於いて、2回にわたる中小機構の専門家継続派遣による支援の活用と、当社プロジェクト・メンバーの積極的な活動により、今後半世紀以上を担う新しい事業の柱を決定した。事業化に向けた具体的な活動が動き始めている。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 6

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です